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それは仏旗と言います。仏旗とは六金色旗(ろっこんじきき)ともいい、仏教を信じるものの「旗じるし」であり「仏さまの旗」であります。六金色とは、青・黄・赤・白・淡紅の5つの色と、その5つの色が混ってできる色(五色混色)とを合わせて6つの色なのです。
印度に古くから六金色として六種の色が伝えられていましたが、それは『涅槃経』の中に「2月15日涅槃(釈尊入滅)の時に、釈尊のお顔から色々の美しい光を放たれました。 その青・黄・赤・白・はり・めのう等の光は、広くあらゆる世界を照らし、この光を受けたすべてのもの(六道=地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上)たちは、みな苦しみと迷いの全部を除かれました」と記されています。その光の中“めのう”はその色は淡紅であり、“はり”は水玉ともいわれ無色透明であって、他の五色を映し出すので五種混色として表しています。
仏さまの六金色は広くあらゆる世界(東西南北上下の六方・六道)の一切衆生のものをあまねく照らし護って下さるのです。だからこの六金色旗は仏さまのお慈悲を表しているのです。
この六金色旗は米国の陸軍大佐オルコツト氏がかつてセイロン島(現在のスリランカ)に渡り、仏教信者となり、仏教研究をされて『涅槃経』により創案され、明治20年(1887年)に日本へ来られると共にこの仏旗を伝えられたのであります。それ以来、日本のお寺や、仏さまの教えを聞くわれわれがこの旗を立てるようになりました。
世界でも多くの仏教国で掲げられるようになり、後に世界仏教徒連盟(WFB)が結成され、スリランカでの第1回世界仏教徒会議が開かれた1950年に、正式に「国際仏旗」として採択されました。
全日本仏教会のホームページにも解説があります。参考にしてください。
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