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浄土真宗のお盆の荘厳は、 各地の風習もざまざまで、迷ってしまう方も多いと思いますが、結論からいうと、浄土真宗ではお盆用の特別の荘厳はありません。お盆独特の荘厳がないということが浄土真宗の特色でもあります。
浄土真宗にとってお仏壇とは何かを考えると、そのことはハッキリとわかります。お仏壇は先祖をおまつりするものではなく、阿弥陀如来をご本尊として安置するところ、信仰生活の上で最も大切なところです。ここがポイントです。
その阿弥陀さまによって私が救われていくのであり、今は亡き先祖を救われたのも、他ならぬ阿弥陀さまです。亡き先祖を追悼することを通し阿弥陀さまのみ教えに出遇ったならば、先祖が今生の命にかえて伝え残してくれたのが私目身を救って下さる阿弥陀さまの救いの法、み教えであると、味わいたいものです。
そのみ教えに出遇った喜びをかみしめ、それに遇わせて下さった先祖のご恩を思う−それが浄土真宗のお盆です。決して先祖が帰ってくる日ではないのです。
具体的な荘厳は
@法事に準じ、お仏壇に打敷をかけ、灯(灯明)、香(お香)、華(花)
Aお供物は餅、菓子、果物など
B精霊棚(それに供える足の付いたキュウリやナス、精進料理のお膳など)は先祖を供養するためのものであるので、浄土真宗では用いない
C迎え火、送り火は不要(提灯も霊がかえってくるための道明かりと考えると筋違い)。
以上が、浄土真宗のお盆のしきたりです。
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