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この旗は「八角菊くずし紋」といいます。本願寺の「下がり藤」の紋と同様、この「菊くずし」の紋も本願寺の紋章の一つで、天皇家の「菊花紋」がもとになっているものです。京都の本願寺のご正忌報恩講(毎年1月9〜16日勤修)の時に、仏旗とともにこの「菊くずし」をあしらった大きな旗が山門に掲げられます。白地に赤の紋と赤地に白の紋の二種類があります。
この紋の由来は、青蓮院門跡にあります。青蓮院は天台宗総本山比叡山延暦寺の三門跡の一つとして古くより知られ、青蓮院門跡は、古くより皇室と関わり深い門跡寺院とされております。親鸞聖人や蓮如上人もここで得度され、室町時代、衰微期にあった本願寺は青蓮院の末寺として属していました。この関係で、当時菊花紋を使っていた青蓮院の紋をくずして本願寺も使うようになったと思われます。
この菊くずし紋は図案化され、龍谷大学など宗門の関係学校の校章などに使われています。旧の門徒会館のスリッパにもこの紋(アルファベットのMの字のような紋)が入っていました。
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