すで開催中であるが、9月5日(日)まで東京池袋サンシャインシティー文化会館7Fの「古代オリエント博物館」で特別展「空想動物・神々の世界展」が開催されている。 ギリシャ、中東、南アジア、中国などに伝わる、神話などに登場する空想の動物たちの展覧会である。
注目すべきはポストエイオス会員の正法寺住職がインドより将来した「共命鳥」像が出展されていることである。
「共命鳥」は阿弥陀経にでてくる極楽浄土に住む双頭の鳥だが、展覧会では「双頭あひる」として紹介されているのが残念である。
われわれにとって「共命鳥」は「双頭の鳥」で、本堂の前卓にある彫り物も、双頭の鳥である。しかし、研究者にとって共命鳥は「人面双頭の鳥」というのが定説のようで、作例としてはその方がはるかに多いようである。 事実、インドでの作例、また鳥としての作例がない上、中国で初見とされる敦煌の莫高窟壁画に見られる共命鳥はすでに人面になっているという。
したがって、これは制作年代がかなり下がろうとも「双頭の鳥」として貴重な作例であることはまちがいない。
「あひる」ではなく「共命鳥」としてありがたく拝したい。
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