考えるということを学ぶ。考えるということを教える。そういう姿勢に向けて尻を叩
く本が続けて出版されています。いずれも読んで絶対に損はさせません。
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『公立小学校でやってみよう!英語』
吉村峰子(草土文化)
2002年春から小学校に導入される「国際理解教育」。小学校で英語を教えるのか!と教師が戦々恐々としているのは実は大きな誤解で、「国際理解教育」が根づかせようとしているのは異文化とのコミュニケーション力。それはかつて人間としての「品格」と呼ばれていたものです。小学校教師向けの本ですが、僧侶にも益するところ多大です。今月のイチオシ。
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『中学校の教科書』
(四谷ラウンド)
養老孟司、池田晶子、宇野功芳、宮城まり子、野崎昭弘といった面々が中学生を相手にそれぞれ理科・道徳・音楽・社会・数学を講義するという企画に不穏な匂いを感じた貴方の予感は正しい。講義に共通する姿勢はひとつ。「勉強とは何事かを覚えることではない。自分で考えるということ」。なんだ、あまりにもありきたり、と感じた貴方はたぶん考えることのスリルを知らない。曲者の筆者たちの直球です。
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『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』
遥 洋子(筑摩書房)
社会人として上野千鶴子ゼミに学んだ著者の奮戦記でありながら、フェミニズムが何を課題としているのかのガイドともなっており、さらには「考える」ことの具体的作業を教えてくれる。バラエティー番組の司会や新聞でのコラム執筆などに活躍する著者のサービス精神により非常に読みやすい一品。
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