月刊誌『中央公論』2001年・1月号に、「「宗教の世紀」の幕開き」と題する座談会の模様が掲載されています。座談会出席者は大谷光真・浄土真宗本願寺派・門主、キリスト教神学者の中川秀恭・大妻学院・理事長、そして、解剖学者の養老孟司・北里大学・教授のお三方です。
座談会で取り上げられているテーマは、仏教と自然との関係、仏教と世間の問題、日本人の宗教観、宗教と理屈、そして、現代社会への仏教の関わり方、等々、多岐に及んでいます。宗教を外側から客観的に論じようとする座談会とは異なり、司会の大村英昭・関西学院大学・教授も含め、宗教を自覚的主体的に受け止めていらっしゃる方々を中心とした座談会という点で、興味深く読ませて頂きました。
尚、同書の編集後記に次のような説明があったことも合わせてご紹介致します。
「冒頭にその言葉を引いた大谷光真氏は、浄土真宗本願寺派第二十四代の御門主です。西本願寺の若い僧侶たちが始めた『反省会雑誌』が明治三十二年(1899)に『中央公論』と改題し、今日にいたりました。奇しき縁の新世紀第一号となりました」
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