本の評・紹介ページ


0038 本紹介


『仏教が生んだ日本語』

大谷大学編
 毎日新聞社,2001


 今ではそれとは意識せずに使っている言葉が,もとを辿れば実は仏教に由来する言葉であった,という話はしばしば耳にするところです.ご縁のあるお寺さんから戴く手作りのお寺の新聞にも,そのような言葉を紹介するコーナーをしばしば見かけます.実際,そのような説明は,仏教に格別の関心がない方々にも概ね好評のように感じられます.
 そんなことを考えていた矢先,ふと見つけたのが表題の書物です.同書は,大谷大学の先生方の分担執筆による,雑誌『文藝春秋』に連載中の「生活の中の仏教語」というエッセーを,一冊の本にまとめたものです.合計152の言葉が取り上げられています.日常語になった仏教語を通して,仏教へのご縁を深めていただくのはいかがでしょうか.
 尚,私事ですが,同書以外にも次のような類書にお世話になっています.

○中村元編『仏教語源散策』(東京書籍,1977);同編『続 仏教語源散策』(東京書籍,1977);同編『新 仏教語源散策』(東京書籍,1986)
○平等通照編著『国語に入った梵語辞典』(印度学研究所,1978)
○宮坂宥勝著『暮らしのなかの 仏教語小辞典』(筑摩書房,1995)
○辻本敬順著『仏教用語豆事典』(本願寺出版社,1984);同『仏教用語豆事典U』(本願寺出版社,1991)
石上 和敬






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