本の評・紹介ページ


0039 本紹介


『日本人のこころ2』

五木寛之著
講談社,2001


 江戸時代,九州南部の鹿児島,熊本,宮崎に見られた「隠れ念仏」と呼ばれる信仰や,同じく東北地方に見られた「隠し念仏」と称される信仰に光を当て,歴史上あまり語られることのなかった名も無き日本人たちのこころを読み解こうとする内容です.

 「かつて日本がキリスト教を禁止していた時代に,信仰を棄てなかった‘隠れキリシタン’のことは,学校の授業でも教えているし,大勢の人々が知っている.
 しかし,九州南部の鹿児島および熊本,宮崎の一部で,三百年あまりものあいだ浄土真宗が禁制になっていたことや,‘隠れ念仏’と呼ばれる真宗門徒が存在していたこと,彼らがいかに迫害を受け,どれほど命がけで熱い信仰を守ってきたかということは,ほとんど知られていないのではないだろうか.」

(本文より引用)
石上 和敬






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