この度、私ども東京教区青年僧侶協議会(略称・東青僧)はお陰様を持ちまして40周年を迎えさせていただきました。
東青僧は、浄土真宗本願寺派の東京教区(関東地方と静岡・山梨県)の40歳以下の青年僧侶が集まり、共に研鑽し親睦を深めていく事を目的とした団体です。 僧侶ならではの仏教の専門的な研修会や、様々な社会問題に対して僧侶としてどう向き合っていくべきかを学ぶ研修会もあります。 また、研修会ばかりでなく、会員相互の懇親を深めるイベントを企画したりする部門もあり、機関紙の編集や、それこそ団体自体の運営を担当する部署もあります。 これらの様々な活動に参加する中で、寺院での活動に必要なスキルを自然と身につけていくこともできる団体です。
何故このような団体が必要なのかを考えてみますと、私たち僧侶は本山の僧侶育成機関を卒業すると、いきなり実際の現場に出ることになってしまいます。 寺院での生活を始めますと、大抵の寺院は世襲制ですから自分の上司は住職である父親になります。また、家族だけで寺院を運営しているケースが多数を占めます。 そういった狭い世界、自分の寺のみが全ての世界に生きていくと、完全に「井の中の蛙」になってしまいがちです。日々の生活に忙殺され、自分の現状に何の疑問も持てなくなり、新たな活動に取り組む意欲も起きなくなってしまいます。 だからこそ、私たち同じ境遇の青年僧侶が集まり、互いに悩みをぶつけ合い、自らの問いを抱く場所が必要とされているのだと思います。
無宗教という言葉がもてはやされ、寺離れが叫ばれている現在において、私たち青年僧侶は危機感を共有し、様々な活動に積極的に取り組み続けていきたいと思います。 そしてその活動の積み重ねが、団体の歴史をさらに作っていくことになればと願っております。今後ともご指導ご鞭撻の程を宜しくお願い申し上げます。
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岩佐 准光 |
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