7月27日から29日の3日間開催された臨時宗会において、親鸞聖人750回大遠忌・宗門長期振興計画が全会一致で可決成立し、8月1日からスタートいたしました。
計画の概要は示されていますが、具体的な検討はまだこれからのようです。特に今回は大遠忌の目玉である記念事業について、計画概要からは窺い知ることができません。
蓮如上人500回遠忌のときには御影堂修復という大事業がありました。大谷派では大遠忌の事業として御影堂修復がその中心を占めています。
今回予算総額は蓮如上人500回遠忌より多い260億円と決まりました。大谷派の国庫補助をあてにできない御影堂修復費を含む大遠忌の事業予算とほぼ同額です。 予算書を見ますと、それぞれの費目の金額があまりにも大きいため、個々に検討すれば疑問だらけになってしまいます。その中から大雑把ですが疑問を数点あげてみます。
●新たな門徒の誕生のための「教線拡充対応費(25億円)」とは、どのような施策か。
●「過疎・過密対策費(35億円)」とは何か。現在行われている都市開教対策との整合性は如何。過疎対策はともかく、過密対策が、教線拡充対応費の施策と重複するようなことはないのか。
●「社会活動展開費(12億円)」は、その目的が、「地域社会との交流」となっているが何を想定しているのか。一カ寺12万円づつばらまけば消化はできるのだが…。
●「境内地整備費(40億円)」で何をするのか。
●「事務所費(15億円)」は人件費もうたわれているが、現在でも過剰な人員をさらに増やす予定なのか。
深い検討がなされた上での宗会での議決ですから、とやかく言うことはできないのかもしれません。しかし一見して、最初に予算総額ありきの計画のようにも見えます。計画そのものが杜撰なような気がしてなりません。今後充分な説明と宗門内への周知徹底がなされることを期待します。
各教区では、早速にも募財についての動きが始まります。宗派からは事実上の割当額である希望目標懇志額が提示され調整が始まります。
護持口数の調整に引き続いて、各組に大きな課題が与えられます。護持口数調整の折りには、総局や事務当局のの説明が不十分なために大変な苦労を強いられました。 今回の募財では、各寺院の住職や門信徒を充分納得させることのできる資料の提示をお願いしたいことと思います。
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群生海 2005.8.16 |
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