先の宗会では、4月からの各種冥加金の改正(値上げ)が議決されています。また、免物冥加金も7月から大幅な値上げとなります。
親鸞聖人750回大遠忌の懇志による特別門徒講金の大幅減収を口実に、次々と各種冥加金の値上げが決定されているのですが、なにか釈然としないものが残ります。なぜならば、大法要の募財がはじまれば必ず経常収入が減収する自明の問題点に、何の対策を講ずることもなく安易に値上げを決定するあり方に疑問を感じるからです。
この方法を踏襲していく限り、経常収支の逼迫は毎回免れないものであり、経常収入部分で何らかの処置を講じなければならない仕組みになっています。肥大化した大法要懇志収入が見込まれるにもかかわらずそれが値上げの口実になるということは、宗派にとってとても都合の良い話です。言い換えれば、一般寺院や門徒は多額の大法要懇志を納めた上に各種冥加金が値上げされるのです。
在家免物の冥加金が高すぎるのではないかという疑問はすでにありました。7月からの値上げ率は大幅なものであり、信仰に基づく冥加金だから許されるということなのでしょうが、最近の経済状況から考えると常軌を逸しているような気がします。
総局は、宗門財政の健全化のために賦課制度の改正を行い、固定財源である賦課金の比率を上げるという目標を提示していたはずです。今回の措置により賦課金の比率はさらに低くなることが見込まれます。
付け焼き刃的な措置が、宗門の財政を健全なものにしていくとはとても思えません。宗会のチェック機能に大いに期待するところです。
群生海 2006.4.1
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