現在、浄土真宗聖典などに載っていないお経を参照したい場合、まず頭に思い浮かべるのは『大正新脩大蔵経』(以下、大正蔵)全100巻でしょう。これは文字どおり大正時代に日本で編纂されたお経の集大成であり、現在、世界の仏教徒・研究者が漢訳仏典を参照する際の共通テキストとなっているものです。日本が世界に誇る宝と言っても過言ではありません。また、この大正蔵編纂の総責任者は武蔵野女子大学の創立者高楠順次郎博士であることなどから、私たち浄土真宗に関わる者たちにも縁の深い大事業であったと言えましょう。 さて、この度、この大正蔵を全てコンピューターに入力してデータベース化し、インターネットを通じ広く公開しようという、これまた大事業が開始されました。そして、ごく最近、あの大般若経600巻がネット上に公開されました。今後、次々に他の仏典も公開されていく予定のようですが、校正作業などに多額の人件費がかかることなどから、今後の進捗はお金の集まり次第といった面もあるようです。何はともあれ、以下のホームページをご覧ください。伝統仏教に関わる方々に広く募財を呼びかけているようです。お志のある方は是非どうぞ。
http://www.l.u-tokyo.ac.jp/~sat/ 石上和敬 | |