2001.10.01 POSTEIOS

 新聞・雑誌 仏教情報 拾い読み 2001年10月号 

(109)10月28日・朝日朝刊 「読書」欄 「ベストセラー快読」☆
 玄侑宗久氏の芥川賞受賞作『中陰の花』が取り上げられています。評者:香山リカ氏(精神科医)。

(108)10月27日 日経朝刊 「企業2」面
 「定期借地でお寺を再開発」と題して、長谷工コーポレーションが定期借地方式を活用した寺院の再開発に乗り出すとの記事あり。第一弾として、港区青山の梅窓院において、地上14階建てのマンション建設など総事業費100億円規模の再開発事業を受注したとのこと。
 「一定期間後に土地の利用権が地主に戻る定借方式により、権利関係が複雑で再開発が難しかった宗教法人の土地の有効利用を促す。」
 「檀家数の減少などを背景に寺院で資産を有効活用したいとの需要が増えているのに着目、宗教法人を対象とした再開発事業の立ち上げを急いでいた。」とも。

(107)10月22日 産経夕刊 「宗教こころ」欄
 宗派の管長を辞めた後、帝京大学医学部に入学して話題になった臨済宗佛通寺派・前管長の対本宗訓師が「身体と心に触れる技」と題して寄稿されています。
 「医学とは患者さんの身体と心の双方に触れる技を磨くための修行なんだ」某教授の毅然たる言葉に刮目するとともに、ホッと救われる思いがしたものだった」と結んでおられます。
 尚、同師は『禅僧が医師をめざす理由』(春秋社、2001)という本も出されています。

(106)10月22日 朝日新聞夕刊 「こころ蘭」☆
 「心の書」欄に加藤智見氏(東京工芸大教授)が、『歎異抄』を紹介しています。

(105)10月22日 朝日新聞夕刊 「こころ蘭」☆
 「カルトは国土なき国家」と題してフランス政府のセクト委員長の談話を紹介しています。短い記事の中から、危機感が伝わります。

(104)10月22日 朝日新聞夕刊 「こころ蘭」☆
 中国の長江上流の徳格にある徳格印経院が紹介されています。文化大革命の時に体を張ってチベット大蔵経の版木を守った人々がいた。
 アフガンではタリバーンの破壊からどれほどの文化遺産が逃れることができたかを連想させられる記事でした。

(103)10月21日 神奈川新聞 シニア欄☆
 碑文谷 創氏が「さよならのデザイン」と題して焼香、献花、献灯について書いています。献花はキリスト教の葬送の作法ではなく、焼香の代用だそうです。本派のお坊さんも憤りも取り上げられています。

(102)10月21日 日経朝刊 文化欄 メイン
 臨済宗僧侶で芥川賞作家の玄侑宗久氏が「ネコもシャクシも」と題して寄稿されています。仏教は喪をどう考えるか、といった内容です。
 「ところで、当初から火葬という埋葬法を採っている仏教には『死』が穢れだという認識がない。だから本来は死も『忌む』べきものではなく、・・・」「だいたい仏教は穢れを抱えたまま『ひきこもる』ことには何の意味も感じない」
 等々、馴染みのある言葉が並んでいます。
 ところで、「ネコもシャクシも」という表現の語源は、「ネコ」は「禰子(神道の信者)」で、「シャクシ」が「釈子(仏教徒)」だそうです。

(101)10月20日 日経朝刊 文化欄 メイン
 「戦後派作家の旗手、野間宏」と題して、県立神奈川近代文学館で開催中の「野間宏と戦後派の作家たち展」に触れつつ、野間文学を見つめ直す内容です。『親鸞』などに言及する部分のみ抜粋します。
 「また遺伝子組み換え問題や環境破壊についても発言し、『親鸞』や『歎異抄』を著 し、人類の絶対平等を実現する仏教を模索した。(中略)
  野間宏の指導で「親鸞・白い道」(カンヌ映画祭審査員賞)を監督した俳優の三国連太郎はこう語った。「非常に大きな影響を野間先生から受けているのかもしれない」


(100)10月16日 京都新聞
 龍谷大学の「古典籍デジタルアーカイブ研究センター」は、コンピューターを使った三次元データをもとに、仏像などの美術品を立体的に複製する研究を行っていることが紹介されています。現在、同大学所蔵のシルクロードを探検した大谷探検隊の収集品の中の粘土製の仏頭「菩薩頭部像」(6−7世紀頃)の複製作業を行っているとのこと。このことで、展示や研究などで複製品の幅広い活用が期待されるそうです。

(99)10月15日 産経夕刊 「宗教こころ」欄 メイン
 「親鸞聖人の墓所に新風」と題して、本派の大谷本廟と大派の大谷祖廟が取り上げられています。冒頭部分、一部のみ。
 「両廟所は観光客や子供を対象にした門前市の開催や子供参拝案内所など、ユニークな試みをスタートさせた。共通しているのは、廟所を仏教に親しむきっかけにしたいという思い。そこには両派の積極的な『情報発信』の姿勢がうかがえる」

(98)10月15日 朝日新聞夕刊「こころ欄」☆
 「仏の教えに背く差別戒名」と題して曹洞宗の差別問題への取り組みが紹介されています。

(97)10月12日 朝日新聞☆
 脳死による臓器移植法施行から4年にあたり新たな問題として死後の臓器はだれのものかが論議されていることが紹介されています。
 6月に行われた親族への腎臓移植が波紋をよんでいるものです。いつの間にか4年、本山でもシンポジウムなどの取り組みは行われているようですが、関心が薄れてきています。

(96)10月3日 京都新聞☆
 本派の宗会が120周年を迎えたことが報じられていました。








 目次へもどる

 ひとつ上に行く Up one directory

  • 内容責任: POSTEIOS研究会
  • お問い合わせかこちらへ => Email