新聞・雑誌 仏教情報 拾い読み 2002年6月号 (266)6月29日 朝日朝刊 Be on Saturday 第一面 住友生命保険社長の横山進一氏(59)に対するインタビュー記事が載っていますが、その中で、次のような発言がありました。 「大学時代から、座禅を組む。いまも毎朝、自宅の和室で30分から1時間。「本当は坊さんになりたかった。無念無想はうそ。頭に浮かんでくることを、抑えたらだめ。自然に浮かせておく。それが、精神衛生上いいんです。」 (265)6月27日 日経朝刊 文化欄 「文化往来」☆ 「駒沢大図書館、動態保存で復元・開館」と題する記事ありました。 (263)6月24日 朝日新聞☆ 評論家加藤周一氏の「それでもお前は日本人か」と題する寄稿の中に,戦中の人をののしる言葉として「それでもお前は日本人か」が多用された規格社会において、それを越えた認識を持つ人々がいたことが紹介されています。 その中に道元禅師の言葉も紹介されています。 「日本国でも仏教の要諦を悟るか悟らぬかは、当人の身分の上下とも、男女の差別とも、いわんやその宋人たるか日本人たるかとも、何らの関係がない、と書い放ったのは、道元禅師である。」 (262)6月22日 朝日新聞☆ イランで仏像が発見されたと報道された件に関する続報が出ていました。イランの公式発表で、仏像はイラン出土ではなくアフガニスタン出土であったということのようです。 (260)6月16日 産経朝刊 第一面「産経抄」欄 浄土真宗本願寺派の前門・大谷光照師のことに触れています。関連部分のみ掲載します。 「その昔、新聞記者だった司馬遼太郎さんが、京都で宗教つまりお寺を担当していたことはよく知られている。その司馬さんが、90歳で亡くなった大谷光照師と会ったときの話がいい。師が浄土真宗本願寺派の門主だったころである。 「実は私の生家も西本願寺の門徒でした。田舎の方の言い伝えでは一向一揆に参加したこともあるようでした」。司馬さんがそうあいさつすると「真面目を絵に描いたような」門主は、両手をひざの上にそろえ「それは、ごくろうさまでございました」と答えたというのだ。 浄土真宗の門徒たちが大名と戦った一向一揆は400年以上前のことだ。しかし、そうした歴史を受け継いでいる門主にとっては、つい昨日のように思えていたのだろう。この話を仏教系新聞の女性記者に聞かせた司馬さんは「歴史が生きている実感だ」と話していたという。」 (259)6月14日 朝日新聞 夕刊 文化欄☆ 「大谷探検隊の遺産に光を」と題して龍谷大学の事業が紹介されています。 (255)6月10日 日経朝刊 「交遊抄」欄 環境大臣の大木浩氏の「76期生」と題する寄稿がありました。海軍兵学校の76期生の友人たちとの交流を紹介されていますが、その中の一人に禅僧がおられるとのことです。 関連部分のみ掲載します。 「もう一人は曹洞宗大本山総持寺の板橋興宗管長。旧ネイビー(海軍)関係の会合には気軽に顔を出して人生観や死生観を語ってくれる。さすが達観したもので、死後の世界のことを聞くと「わからん。どうしても知れたければ自分で試してみなさい」と答えた。俗世界で忙しい毎日を過している私としては、落ち着いてものを考える人の話を聞くと不思議とこちらも心が静まる。」 (254)6月9日 朝日朝刊 読書欄 ロジェ=ポル・ドロワ著『虚無の信仰−西欧はなぜ仏教を恐れたか』が紹介されています。 (253)6月8日 朝日朝刊「折々のうた」 浄土真宗本願寺派の僧侶・大峯 顕先生の歌が紹介されていました。 《折々のうた》 大岡 信 門前によき風吹いて夏蚕(なつご)飼ふ 大峯(おおみね)あきら 『宇宙塵(うちゅうじん)』(平一三)所収。奈良県吉野の浄土真宗寺院の住職で、ドイツ哲学者。俳人として長い経歴を持つが、句にはおおらかな時の流れに身を遊ばせているのどかさがある。右の句にある「門前」の語は、寺の門前の意味だろう。広々とした村の光景が浮かぶ。「よき風吹いて」の一語が風景全体に生気を吹きこんで、あのオカイコさん独特の匂(にお)いまで運んでくるようだ。他に「キラキラと雲の峰より蝉(せみ)の尿」の句も。 (251)5月27日 朝日夕刊 惜別欄 「国境越えた仏教の歌声」と題して、声明研究家の天台宗僧侶・天納伝中師を悼む記事がありました。 「京都・大原の寺の生まれ。中学校教師をしながら平安時代から伝承される天台声明を学んでいた。「本格的に取り組みたい」と67年に退職。僧侶を養成する天台宗・叡山学院で30年間、声明を研究し、教え、弟子たちと大原魚山声明研究会を作って内外での公演活動も始めた。 作家の瀬戸内寂聴さんは、73年に出家したとき、天納さんにお経や声明のイロハを教わった。「理論、実践を兼ねた最高の声明家でしょう」 岩田宗一・大谷大学名誉教授(68)は「古い譜面から数々の儀式を復活させた」業績をたたえる。」 (250)5月26日 日経朝刊 読書欄☆ 「仏教への偏見 19世紀欧州に探る」などと題して、ロジェ=ポル・ドロワ著『虚無の信仰』(トランスビュー社)が紹介されています。 目次へもどる
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