「千里の道も」取材秘話
その2:さまよえるオートリクシャー

インドオープンでも、我々ふたりは幾多の困難に遭遇しました。たとえば、空港でちゃっかり白タクにつかまり、真っ暗な道をどこへともしれずすっ飛ばされ、法外な料金を請求されたり…。

それでもようやくオールドデリーのホテルに到着し、いざ取材となったのですが、ホテルからゴルフ場までの足をオートリクシャー(人力車のバイク版みたいな乗り物)に頼ったのがトラブルの始まり。
「千里の道も」コミックスより 「千里の道も」コミックスより
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「デリーゴルフクラブへ」と頼む我々に、運転手はさも自信たっぷりに車をスタートさせたのですが、いつまでたっても一向につく気配がありません。地図と照らし合わせてみると、どうやら車はゴルフ場とぜんぜん違う方向へ走っているらしく、挙げ句の果てにガス欠。近くのガソリンスタンドへ青息吐息で着くと、運転手は平然としてノーマネーだと打ち明けるのです。意味もなく走り回った分のガソリン代まで払わされ、しかも、運転手はデリーゴルフクラブなんてまったく知らないということが判明。仕方なく、タクシーに乗り換えて、ようやく目的地に到着すると、もう太陽は頭の上まで来ていました。
「千里の道も」コミックスより 「千里の道も」コミックスより 「千里の道も」コミックスより
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とにかく、インドでは、ホテルとゴルフ場の往復だけで、毎日ドラマがあり、クタクタに疲れましたが、そこは漫画家と原作者。転んでも只では起きない根性で、しっかりストーリーに使わせてもらいました。

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