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宙組 1998年3月27日〜5月11日 宝塚大劇場
住友VISAミュージカル

作・演出 小池修一郎
ミュージカル
エクスカリバー−美しき騎士たち−
CAST
湖月 わたる
ジェイムス 姿月 あさと ヘンリー王 星原 美沙緒
ロザライン 花總 まり モーガン 夏河 ゆら
クリストファー(ヘンリー王の甥) 和央 ようか ナネット(ロザラインの乳母) 出雲 綾
アンドリュー(吟遊詩人) マーリン(魔法使い) 大峯 麻友

大劇場に足を踏み入れると、゙祝゙゙セール゛の文字が並んでる。宙組の誕生を祝って、なにやら抽選会なんぞやっていて、 お祭りムード(^^ゞ。でも゛セール゛てのは、どーも店じまいセールみたいだなぁって・・・・。
とにかく、例年よりもずいぶんと暑い(暖かいを通り越してますよね)4月、ちょっとウキウキした気分で、 見に行った。運良く前の方の席も手に入ったりして、ラッキー(^^)。

「楽しい舞台だったよ」とか、「何も考えないでみるといい」とか、いろいろ耳にしながら、みたのだけど、 見た後に一番思い出した言葉は、「一歩違えば白夜伝説」・・・。
華やかで明るくて、嫌みなく楽しい。でもちょっと物足りなかった気もしないでもない。 守りの姿勢がみえるって感じですか。もう出来上がった台の上でお披露目だって言う感じ。 同じように、何も考えずにみるならば、昨年の「エル・ドラード」くらい度派手な迫力があるほうが 宝塚らしかったかも…。

とわいえずんこさんの持ち味にはぴったりだったと思う。素直でかざらない無垢な少年が、大人になっていく…。 歌を歌う時に比べると、まだまだあどけなくなってしまうし。ノー天気に剣をすぼっと抜いてしまう ところなんかは、そのまんまって気がするな。(彼女の素がどんなキャラクターかは全然しりませんけどね(^^)) ただ、この公演で姿月あさとがトップだぁっていうのは、役柄と重なって感じられたけれど、存在感としてはは 薄かったように思う。 次回の公演は「エリザベート」って決まっているし、次回はちょっと化けてもらいましょう。
気になることは、開演アナウンスの時にも思ったんだけど、台詞の時のかしゃかしゃした感じ、 ちょっと聞きにくいぞ。

ロザラインの花ちゃん。おこった顔がすごくかわいい(^^ゞ。笑顔もいいけれど、つんと怒っている横顔が たまらんくプリティ。天然のお嬢様ですね彼女は。意外性は全然ないけれど、似合ってるので何も 言うことはない^_^;。そう思うとこの主役コンビ今回は手の内で勝負したってことですねぇ。 その辺が物足りないぞっていう原因なのかもね。

あまりにも3枚目のキャラクターにされてしまったたかちゃん。このクリストファーが2枚目だったら、 こんなにもコメディ要素が高くなかったのではないかと思うのだけど、どうだろうか。もっと頭の良い 悪的存在だったなら、あの立ち回りももっとかっこよかったかもしれないね。ただ目がすごく色っぽくて… ずんこさんよりも役者って感じがしました。たかちゃんも、人畜無蓋タイプのイメージだったのにいつの間に って印象。ずんこさん、わたるくんとこのラインナップって゛はこうなるかなぁ。

やってくれましたって感じのゆらさん。月組にいなくてさびしかったよーとか思いながらみてると、 すごい役で…好き嫌いは別にして、あの怪演には脱帽です。ちょっと浮いてましたけどね。 モーガンはあの後すぐ死んだのかなぁ。

小池先生がわざと入れたであろうと思われるお遊び的なところは、あまり好きではなかった。 「ブルースワン」の時には、やられたって感じしたけどあれはバウだし、大劇場ではちょっと…すんなり始まってすっきり 終わってくれても良かったのに^^;。最後なんかもっと幻想的にずっと続くように終わってくれたほうが 「英雄伝説」のはじまりっぽかったと思うのは私だけかなぁ〜。


作・演出 岡田 敬二
ロマンチック・レビュー
シトラスの風
あっという間に終わったって、感じ。私の中ではかなりポイント高いです(^^)。ことらも嫌みなく、さわやかで・・・ お芝居の方よりも、ショーの方をもう一度見てみたいって、思ったな。全体的に花ちゃん大活躍。 ずんこさんは、もちまえの涼やかな歌声が伸びてました。ただもう少しいろんな色をみせてほしいと… これまたこれからの、お楽しみってことでしょうか(^^ゞ。 歌える組という前評判どおり、聞きごたえのあるショーでした。
歌になると、幾分落ち着いた雰囲気の大きさがでるずんこさん。深みのある歌声のたかちゃん。 とにかく華やかな花ちゃんの三人の絵がかなり良い。

第2章の花占いでははすき、嫌いって花占いしながら踊る花ちゃん、ぴょんぴょん飛び跳ねていて、かわいい。 このシーンは「ジュテーム」の時の再演らしいく、休憩時間にやるんだって〜という嬉しそうな声が 聞こえてきたもしてた。でも別にわざわざこれをしなくても・・・と。人の記憶は美化されるし、 その時だからよかったとか。私がもう一度見たいって思うシーンも人からみればそんなものかもしれないね。 しかし、花ちゃんタフですね。

第4章のノスタルジアではいきなりエリザベー張りの衣裳つけた花ちゃん、 私としては、さっきの花占いよりも断然いい!!プッチーニの歌劇「ジャンニ・スキッキ」を歌う。ちょっとキンキンした歌声だけど、あの貫禄は いつ頃から出てきたんだろう。こういうかっこをさせたら、今の宝塚右にでるものはいませんねぇ。 ただずっと出ずっぱりのせいか、汗がものすごい。ずんこさんとたかちゃんと 三角関係の図(^^)。お芝居と同じパターンだ。たかちゃんの色気は・・・Goodです(^^ゞ。

第5章の誕生のシーン。こちらも、再演のシーンらしい。 その当時のメッセージソングだけど、切れている子供が増えてきた今にも、十分通じるものがある。 わたる君とタキちゃんの歌とマスクをつけた男女のバレエ。そのバランスが訴えてくる。 二人の踊りも素晴らしい!!誰だ〜って思ってみてみると、希佳、朝海ひかるの御両人でした。拍手!!

ロケットは初舞台生。いつもながら精一杯の笑顔で踊ってくれる。毎年振りが難しくなって、 ロケットというよりも、ダンスシーンのようになっているなと、思ってしまう。見ごたえはあるけどね。 そう言えば、口上の時にお隣さんが耳打ちしてくれた。右から○番目の人が、シメさんに似ていると… (細かい場所はわすれた^_^;)。なるほどとその初舞台生をみながらそーなのかぁ、 初舞台の時からみんな真剣に一人一人顔を見ているのだと、 妙なところに感心してしまったのであります。誰かに似ているっていう噂は、結構広まるのが早いらしい。。

第7章の明日へのエナジーはもう圧巻ですね。ゴスペルの曲調がすごくオシャレで…力たぎってます。 ありそうでなかった曲調。このシーンだけでももう一度みたいって思います。
デュエットは文句無しに奇麗(^^ゞ。奇麗だったって印象はあるけれど、あんまり覚えてないんだなぁ。 なんでだろう。自分でも不思議なんです。
エトワールは、陵あきのさん。この人も出てきたりひっこんだり…今回この組で娘役の2番手って感じ でしょうか。はやく老けないように願います。

とにかく、長身で見栄えのよいトップトリオ。声の相性も抜群だし、歌のうまいひともいっぱい。 この先どんな特徴のある組になるのかは、分からないけれど。明るい船出だった思う。願うのはもうしばらく 花ちゃんが卒業しませんように…と(^^)。