BACK

雪組 1999年11月12日〜12月20日 宝塚大劇場
作・演出 谷 正純

宝塚ミュージカルロマン
バッカスと呼ばれた男
CAST
ジュリアン・グランジョルジュ 轟 悠 マザラン枢機卿 汐風 幸
アンヌ・ドートリッシュ(フランス王妃) 月影 瞳 マンドラン 安蘭 けい
ミッシェル・バロー 香寿 たつき アンギャン公爵 成瀬 こうき
アトス(老三銃士) 汝鳥 伶 ラズロ 朝海 ひかる
アラミス(老三銃士) 未沙 のえる シャルロッテ 貴咲 美里
ポルトス(老三銃士) 箙 かおる


舞台はフランス。 ルイ13世が死に幼いルイ14世に変り王妃アンヌが摂政となり政治を司っている。
王妃の後ろにはいつもマゼラン枢機卿がいて・・・フランスを大きくすべく戦争を繰り返している。
元近衛兵、現在はシャンソニエのジュリアン(轟)が、フランスに戻ってくる。そんな時 ハスクブルク帝国軍、フランスとの国境にあるアルザス地方に向かってきた。アルザスの若者ラズロが 王妃に援軍を求めるが却下・・そしてバスティーユの監獄に入れられてしまう。
そんな様子をみていたジュリアンは、ラズロを監獄から助け出し、アルザスで行われようとする 戦争をやめさせようとアルザスに向かう・・・
ラズロを助ける時に知り合った吟遊詩人のミッシェルと盗賊団マザラン を巻き込み(笑) 戦争をするのではなく戦争をさせないとばかりに知恵を使って・・・

武力では何も変らないっていう一貫した谷先生の作品にみられる主題が今回も流れてて・・・ でたぁ〜思っちゃいましたぁ(笑)。
でも、シャンソニエと吟遊詩人(さらりとした男の友情がさわやかねん(笑))というふらりふらりと自由を生きる登場人物が軽やかで、 力みなく進んでいき、それにかかわるキャラクターが楽しくて、コスチューム姿も美しく なんか宝塚をみたぞぉ〜 と感じて楽しんで帰ってきました。
兵糧攻めのシーンなんかはとても楽しかったし、それぞれが合った役で活躍してて・・ そういう面でもよかったかな。でも、兵糧攻めが一軒落着してからのシーンの数々はもうちっと 短くしてくれぇ・・くどいよ^_^;。
王妃が嫁いできた時に力になった元近衛兵が、国のため自由と反戦を唱える・・ どっかで聞いたよな設定だなァ〜オスカルとアントワネットみたい・・・(オスカルは女性なんで恋愛にゃ 発展せんけどね)^_^;

自由と反戦を歌うシャンソニエの轟・・。コスチュームが似合ってねェ・・綺麗かったなぁ〜。 この一言で終わらせるのも申し訳ないが・・・この一言に尽きちゃうの^_^;。
悪くはないのですが、どーも設定以上の魅力は感じられなくて、どっちかっていうと前回の どっかとぼけた役の方がかえって人間味があってよかったような気がするんだ・・ 好みもあるんでしょうけどね。

その分と言っては失礼やけど・・吟遊詩人の香寿が光ってたような気がする。よくもそんだけ・・と 飽きれるぐらいに次から次へと出てくる甘い言葉っ(笑)。
それを嫌味なく柔軟にさらりと演じていてました。ずっと隣にいる恋人 (まひるちゃんも物腰が柔らかくなってすごく綺麗になりましたね、役的にゃなぜかしゃべらんで 歌ってて、妙だが(笑))を、みる目がねぇ・・・優しくてぇ〜ちょっと今回はタータンモード(∩.∩)

前回とはうって変って・・また、この作品の中じゃ唯一のシリアスモードの 王妃様とマゼランのお二人っ。
王妃の月影・・・。貫禄充分でぇ〜張り詰めた表情が美しかった。隠そうとしながらも、 ジュリアンへの思いがちらちらと見えるところがなんか女性として悲しかったな。
マゼランさんは・・よい人なんか悪い人なんか・・・どーやら私欲に走ってるわけじゃなさそうで びっくり(笑)。 「私が楯となって・・・」ですかぁ・・これ口にしちゃったらかっこよくないんだがねぇ^_^;。

盗賊団の首相マンドランの安蘭。なんかひとつ大きくなったなぁって感じがして頼もしかった。 ちょっとした当り役になるかな。
容姿の綺麗さが際立った成瀬のアンギャン公爵。後で見たスターの小部屋の スペシャルの時にいやに強調していたけど若い設定なんだそうですね(笑)。
いつもなんかこういう役回りね(どーも庶民派なのね彼女は(笑))って感じの 朝海。シャルロッテ姫(貴咲は動かないと綺麗ですねぇ)のために命がけってな姿は微笑ましかったけど、 しゃべり出すとなんだか若いなぁっと思ってしまうのが残念。

三銃士のお三方はところどころでかなりの笑いを振りまいてくれた。 その3人ジュリアンとの掛け合いがとっても楽しかった。

トップも二番手もどっちかっていうと重いのに・・・なんでコミカルな芝居が続くんだろ?? わるくはないが今度こは大人のお芝居がみたいなぁ〜って言うのが本音ね。次は柴田先生だっけ・・・


高木史郎作品より 監修酒井・澄夫/構成・演出 中村 一徳
グランドレビュー
華麗なる千拍子'99
この作品が再演されるって聞いたときにゃ。あちゃーって思ったもんです。もちろん初演は 知りませんが、たまに再現される映像なんかをみていてもどーも興味もてなくてね。 テンポよく再演してくれればと祈ってました(笑)
しかし、今様にテンポよく明るくしあがっていて、これまた宝塚のショーを 堪能しましたね。どーやらいろんな国を巡るって設定らしく、オーソドックスで 馴染みある曲いっぱいで楽しかった。出演者のバランスもよかったしねぇ・・・

中詰は有名な「パイナップルの女王」の轟!!がみもの???
まあ、「華麗なる・・」っていやぁこのシーンですからねぇ(笑)。ダルマ姿になるのかと期待すりゃ ドレス・・・うーん、ダルマの方がインパクトあってよかったような気がする。
中途半端に足みせっよりはだしちゃった方がすっきりするよおぉ〜と思ってみてました^_^;。 しかし、華やかっていえばこの上ないシーンでしたね。初演はもっと人数多かっただろうし・・ 話題になったのも(これって確か賞もらってはるんですよねぇ)うなずけたかな。

安定感抜群の雪組の面々・・・
銀橋でなんだか早口言葉のような歌うたってた轟。もうちっと遊んでほしいかな。香寿は どこかのシーンで髪の毛おったててたけど・・それだきゃ辞めてほしいデス。それ以外は余裕あって、 上手くて、華やかな若手とはちと違うぞぉ〜っていうのを見せつけてくれたわ(∩.∩)。
ショーになるとちょいと影が薄くなっちまう汐風。歌もよくなってきてるのにやっぱり地味なんかなぁ〜^_^;。
「夜霧のモンマルトル」を聞かせてくれた安蘭。これは・・歌うまい人じゃないと 聞けませんから・・・GOOD(^^ゞ。踊っていた成瀬も大人っぽくってよかったなっ(^_-)。
貴城けいは銀橋わたってましたねぇ・・歌ちゃんと聞いたのはじめてでしたが・・んにゃぁ〜って 感じでちょいと不発。この方、今だに出てくるたんびにこんな顔してっけなぁって 思ってまうの(^_^;)。
紺野は芝居とショー共に歌姫でしたねェ。エトワールも何回目かみたいなんで板についてきたかな。 綺麗な歌声好きです。

フィナーレの羽が豪華で、ちょっと後ろにいた団体客とおなじく私もほぉ〜とのけぞって みてしまいましたっ(笑)←ナンデイマサラ^_^;・・

2000/01/10