月組 1999年7月18日 神戸国際会館こくさいホール
作・演出 正塚 晴彦/作曲・編曲 高橋 城、宮原 透
ニコラス | 紫吹 淳 | イサベラ | 西條 三恵 |
ビセンテ | 汐美 真帆 | リリアナ | 叶 千佳 |
マルセーロ | 霧矢 大夢 | フローラ | 八代 鴻 |
リカルド | 嘉月 絵理 | エバ | 美原 志帆 |
昨年の8月にドラマシティで上演された作品の再演。東京に行っていなかったこと自体がちょっと
不思議なんだけれど、日程の都合とかなんでしょうね。
今回、神戸国際会館のこくさいホールのオープン記念ってことで1日だけ神戸でやってくれました。
知らなかったのですが、震災で壊れたホールの復興だそうです。
地下にあったドラマシティと違って、会場自体高いところにあり、かなり立派。ちょっとクラシックな
雰囲気を残しながら、新しい建物の香りがプンプンしてた・・・
演目が演目だけにちょっと違和感があったのだけれど、幕開きフローラの歌声で気分は即、
正塚ワールド(笑)。この歌声で雰囲気倍増なんだなぁ〜
自分の居る場所を見つけようとしている男のりかちゃん(紫吹)。頭がよく冷静さを失わない。
命をはって組織のリーダーとしてやってこれた男の大きさが一段と感じられて、かっこいいなぁ。
この舞台、いいところはいっぱいあるけれど、やっぱりこの人の存在感と安定感が
なによりも大きいんじゃないかしら
ボソボソとしゃべる声、独特の歌い方がとてもセクシーやわぁ〜(^O^)。
感情の幅がすごく出てきて踊りも一段と激しくなったイザベラの西條さん、いつも安定した演技をする
感のある彼女なのに、それでもこんなにも変わるのかぁ〜って印象。
ダンスも力みがとれていい感じ(∩.∩)
がまんして、押し込めているのにそれでも、あふれでる感情…。自分を必死に守るかのように
自分の体を抱きしめるしぐさが印象にのこる。
オーディションに来なかったリカルドを責めるというよりも
「どこかにいったかと思った」と安堵の言葉を漏らす彼女。もう独りになりたくなかっただねぇって
しみじみしちゃったりなんかした。
フィナーレで、りかちゃんと出演者が顔見合わせて微笑んでいるのをみながら、涙が出てきた。
あんな笑顔で踊れる日が来るといいのになぁって・・・・
なんか、フィナーレと本編の境がなくなってて…
イザベラ、リリアナ、エバに囲まれているぅ・・・・笑ってるぅ〜って(笑)。
それだけ入れこんでみてたのかってことか・・・。
役替りのリカルド、ビセンテ、マルセーロ。渋い話しがもっと渋くなったかも(笑)。
嘉月さんのリカルドは、口跡の良さが裏目にでた?カナ。なんかどっか聡明さがあるんだなぁ…無学
な人には見えないの。ニコラスの説得に応じてリリアナと一緒に事業でもはじめそうなイメージがある(笑)。
2人の絆は、今回の方がすごく感じたの。
そう、どっちかっていうと、マルセーロやってた霧矢クンのほうでみてみたかったかな
(マルセーロにしては恐かったのぉ〜目つきとか…悪ぶってんじゃなくて本物の悪っ感じで)。
ビセンテのケロちゃん(汐美)・・いやぁ〜金髪にしちゃってびっくりした(しかし少々頭おっきくみえないかい?
あの髪型)^^;。エバのコモちゃん(美原)との映りがよく渋いっす。
エバの心がどっかいっちゃわないか心配でいらだつというよりも、
なんだか寂しそうなビセンテでしたね。
ナルちゃん(成瀬)のエリートのぼっちゃんってイメージの方が、単純そうで、リカルドとの対比は
でていたかもしれないなぁって…
きっと最初がこのメンバーならそのまますんなり受けとめたってぐらいの小さな
違和感。でも、見ているほうの中ではっきりイメージができちゃってるから全く
違うって感じじゃないとどーしても前にやっていた人のイメージが残像のように重なっちゃう・・・
役替りって…大変かもしれない・・・・
あと、ピストルの受け渡しやってたの(なんかすごい表現だ^^;)誰だったんだろう…前回だれだったか
印象薄かったんですが、ちょっと気になりました。
確かめようとプログラム買いに行ったのだが早々に売れ切れてて…残念。
改めてこの舞台、歌少ないんだ…それだけにきっちり人物が書かれているからいろんなところに強引さがないから
いい。そして、音楽の使い方が好きだなぁ。感情の波にのせて流れるバンドネオンの音色の強弱…
特に、2人がタンゴを踊っていて、音楽が盛上ったところに「オーディションが決まった」って…
ここすごく好きなの…なんでっていわれても困るが(笑)。うわぁ〜って思ったもの。
そして、ニコラスの心の中のような激しい雨の音…に涙した…
この劇場大きいよ3階まだあった。ドラマシティ用に作られたこの話、全然そのことには感じなかった。
ってことは大劇場でやっても充分行けるんじゃないかなぁって思ってしまいました。
(人数のこととかいろいろあるでしょうけど・・・・)
正塚先生の作品、そろそろ大劇場でみたいなぁ…つくづくそう感じながら帰りました。
来年はあるのでしょうか・・・・
1999/07/20