雪組 2000年10月12日〜10月27日 宝塚バウホール
脚本・演出 齋藤 吉正/作曲・編曲 高橋 城
石川五右衛門(文吾) | 安蘭 けい | 納屋助左衛門 | 水瀬 あお |
初音/モニカ | 秋園 美緒 | 桔梗(伊賀忍者) | 原 美笛 |
霧隠才蔵 | 夢輝 のあ | 又木(山賊の頭) | 雪路 歌帆 |
杉谷 善次 | 英真 なおき | ねね | しのぶ 紫 |
しま(五右衛門の母) | 光 あけみ | 石田佐吉 | 真飛 聖 |
羽柴 秀吉 |
大洋 あゆ夢 |
茶々 |
映美 くらら |
・・とここまでが1幕。バウ・エンターテーメントってなんだぁ〜〜って言ってたんですが、
こういうことかぁ〜〜と妙に納得。
齋藤先生のバウはこれで2作目なんだけど・・
もしかしたら、私とはあまりテンポがあわないのかもしれないぞ^^;
しょっぱなから歌・・・と音楽でどんどん攻めてくる。その歌声がすばらしいからそれに酔っちまったら、
かっこいいからその姿に酔っちまったら気にならないのかもしれないが・・
どーもね、間悪すぎのような気がしてならなかったの。たとえば、
話の途中で入る拍手もね、
みんなしたいんだけど、ここでするのぉ??ってな拍手で・・次の流れにいっちまって、中途半端。
もともと、話の途中であまり拍手しない人なんだけど、ちょっと消化不良。
リアルな芝居なら流れちゃっても、拍手の間なぞ考えなくてもいいと思うのだが、
これだけ、エンターテーメントに走っていて、
盛り上げといて、さっさと・・ってのはないだろって思った。
これがテンポがいいっていわれる所以なのだろうか。。。だったらその
テンポについていってなかったのか・・わたしだけ・・(^_^;)。
そのわりにゃ1幕は、前置き長くて話が流れなかったんだけど・・・
2幕は、そのあと数年後・・・(かなり経ってるよなぁ・・・)。初音を失い
心のよりどころをなくしただ、義賊として生きていた五右衛門の前に、
初音とそっくりの娘モニカが現れる。
秀吉は、五右衛門をおびきだそうと、五右衛門の名を使って悪事を働くがいっこうに
五右衛門が動かないので、昔の仲間で信長を狙撃しようとして指名手配され、仲間の助左の
ところに身を隠していたていた善次をみつけだし、さらし首にする。
復讐に燃える五右衛門は、とうとう秀吉のところに襲撃にいくが・・・
2幕はお耽美なシーンありの、母との御対面あり(これはなくてもいいが)決闘ありの・・と盛りだくさん。
才蔵軍団の歌の入りとか、かけあいとかは超かっこよいのだ。
しかし、途中コスプレ姉ちゃんのような狂言まわしがでてきて・・・
妙なところで妙な笑い入れて・・(ーー;)
私を現実に戻してくれる。おかげで、とてもかっこいい場面も、
素敵な歌もそれぞれのファンが爆死してるだろなぁ・・と、妙に冷静にみてしまった。
ところどころ、感情移入しちゃいそうな場面はあっただけにむちゃ悔しい。
ラストの釜茹でのシーンもね。ここは、ほんとによかったのよ(これどーすんだろなぁ・・って思ってぃたケド)。
五右衛門が釜に入ろうとする時、モニカの天使の歌声・・・
うわぁ・・・って・・入り込んできたなぁって思った瞬間!!
バーンとフィナーレに突入しちまった(>_<)。涙、途中で止まった^^;
余韻がないんだっ!!ごめん、体にまわってくんの遅いの!!
もうちっとひたらせといてって感じ・・・。
セットや衣装の色彩はすごく好きでした。黒地に桜・・・きれいじゃないですか・・・
こんな色彩の着物ホシイなぁ・・
わりとシンプルなセットだったように思いますが、
忍者がうろうろしてその身軽さを表現するには、
ぴったり。
ぶつぶつ文句つけてますが。。
出演者は・・・よかったぁ〜〜(●^o^●)
とうこちゃん(安蘭)で五右衛門!!って聞いたときにゃなんで?だったけど・・
かっこよかったですねぇ・・
幕開きからぐいぐいと歌と瞳で惹き付けていく。
正面からみすえられてでっかい目ぇ〜〜^^;って思わずつぶやいてしまいましたっ。
んでもってまばたきしてへんのと違うやろか・・・とみてた(何チェックしてんだか私^^;)。
原色の派手な(忍びやろあんたら・・・)着物にも負けないお顔でぇ・・・
ええ男は、いらないことは口にしないんだとばかりに、ここぞというときに決まる
決め文句^^;。男役冥利につきるってもんですよこの役所は・・
優しすぎて、一途過ぎて。。哀しくなる・・そんな五右衛門像でした。
正面を見据えて決めている時もかっこいいのですが、
ラスト秀吉に向かって押し殺したような声で「やりたいことはみつかったが、
全部おまえにつぶされた」のような台詞を言う時のやりきれないって顔、モニカに
離れて行かないでくれと寄り添ってる姿(ポスターとは逆やったねぇ^^;)。
そして、ラスト、モニカの歌声を聞きながらふと表情が弛む・・
そんな、なんともいえない表情に魅力を感じました。
雲隠才蔵のねったん(夢輝)。
このひと・・気の毒になっちまったよぉ〜〜文吾を捕まえられなかったというだけで、
ボロクソにいわれてて(笑)。(あのヨボヨボあるいて才蔵いぢめてた?じいちゃん
鶴太郎に似てた^^;)
黒ずくめで一貫して無表情で・・最後初めて心が動いたって、いった時の
顔がかわいかったな(かわいくていいのか疑問だが^^;)。
まだ幾分線が細くて、忍者のフィギアみてるようだったんだけど、ドスの利いた歌声は見事。
もうちっと大きさが雰囲気にでてくるといいのになぁ〜。
スルスルと棒を降りてくる姿に惚れました(笑)
初音とモニカの二役のそんちゃん(秋園)は、思いのほか忍者姿に違和感を感じてしまった。
この人のカラーはかなり゛女゛なのかもしれない・・・
同じ女役さんでも、桔梗(こちらは少しこわかったが^^;)や梢などは小気味よく、くのいち
としてのかっこ良さがあったから・・
反対にモニカの方はしっとりしていい感じ。
「私におぼれてみない」ってな台詞はがんばってんなぁって感じだが、
つつみこんでいく甘さがあって。。
過去に哀しみを背負った五右衛門が安心していられる場所だった。
だからこそ・・・娘だったって設定は、似ている女性にとどめておいて欲しかった
と私は思う。
・・・とここで妄想モード・・・
初音の思いが輪廻していて、かわりに守っている・・だったら、いっそのこと亡霊じゃないけど
化身とかだったら・・。んで五右衛門の最後をみとどけてすぅーって消えるの(笑)。
もうちっとファンタジックな感じになるよぉ〜〜
(人魚伝説なんてシーンもつくってたっこったしさぁ)(^^ゞ。
秀吉のノー天気(やり過ぎなくて好感)さと又木のおおらかさが今回のヒット・・
んかええわぁ〜〜このひとらって感じ(笑)。
赤影トリオも歌は上手かったねェ・・・ごめんじゃまにして(笑)。
英真ちゃんは、イメージ通りで・・・^^;、情けない友達でしたが、大活躍でしたね
若手では、石田佐吉の真飛くん。ぶんちゃんそっくしぃ・・と。
名前は聞いたことありましたが、ずっと星組みてないから・・
こんな子がでてきているのねと・・(^^ゞ。
なかなか器用そうで、真面目そうで・・ぴったしでしたね。
あと茶々姫がかわいかったぁ・・意志の強そうな目、ソロも綺麗な歌声で堂々と
うたっていて印象に残りました。
評判どおり・・の楽しい舞台。評判どおりのはちゃめちゃさ^^;
出演者の魅力はそれぞれが爆発していていたのでういうのもアリなんでしょうねぇ〜
(苦笑)。
場内に流れる、主題歌・・・いったいここはどこ?と・・・
どっかの映画館かと思ってしまった(笑)。かなりインパクト強くてぐるぐるまわってる・・・
でも・・・いつもこんなに流れていたっけ・・・??
2000/10/29