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星組 2001年1月2日〜2月12日 宝塚大劇場

作 柴田 侑宏 演出 尾上菊之丞

新春王朝ロマン
花の業平 〜忍ぶの乱れ〜
CAST
在原業平ありわらのなりひら 稔 幸 藤原良房よしふさ(太政大臣) 汝鳥 伶
藤原高子たかいこ(良房の養女) 星奈 優里 伴善男とものよしお(大納言) 鈴鹿 照
藤原基経もとつね(良房の養子) 香寿 たつき 藤原良相よしみ(右大臣、良房の弟) 英真 なおき
梅若(市の商人、元貴族) 絵麻緒 ゆう 藤原常行ときつら(良相の息子) 安蘭 けい
安部清行 初風 緑 藤原国経くにつね(基経の弟) 夢輝 のあ
宝塚王道の王朝ロマン・・・
お正月公演ということを意識した公演の中では出色の出来なんじゃないだろうかぁ〜

世は平安、藤原の一族が勢力をもっていた時代。宮中では花の宴が催されていた。 この宴の目玉は天覧の「花の舞」。藤原良房は娘である高子を舞わせ、帝のもと入内させ、 帝の子供をもうけさせ、いっそうの力をつけようとしていた。
高子は、そんな父親や兄(基経)の思惑どおりには行かないと抜け出そうとするところで 業平とバッタリ・・・運命の出会いってやつですね。
傍目にはなにやら衝突してるよな出会いでしたが、しっかと心に刻まれ・・・ この辺りが色男たる所以なんでしょうか、業平さまは高子いる五条第に通うようになる・・
その頃、良房の弟良相の娘多美子の入内が決まった。こりゃいかんとあわてた良房は、 業平を高子から離そうと、高子を五条第から連れだし良房の邸にうつし、業平に東国の視察を 命ずる。
その間、良房たちは、高子の入内を急ぐ。視察から帰ってきた業平は仕度の為に五条第に帰ってきた 高子を連れ出してしまう・・・

今回はね宝塚芝居のすごさを実感。んでもってわたしゃやっぱり宝塚がすきぃ〜〜 (笑)ってすごくおもってしまった公演でもありました。
正直初見の時は、繰り広げられる宝塚調を絵に描いたような王朝絵巻に綺麗だと思いつつも、 多少引き気味に、かなり突っ込みいれながらみてたんの・・・
高子と会えなくなって、梅若相手に「会いたいんだぁ〜」ってそれじゃただのだだっこだよぉ〜とか、 打ち掛けはせめて脱いでから抱いたほうがいい・・とか・・・(笑)。なのに、ラストのふたりの再会 !!やっと会えたぁ〜〜って表情がたまらなくて、涙がどぉ〜〜と・・・。 その時に、それまでの熱演があってこそのこのシーン、この感情なんだなぁって 実感!デシタ(*^_^*)
んで、この舞台いいぞぉ〜〜ってみた2回目・・・そのだだっこのように見えた業平さん、そーかぁ・・・ そんなに好きなんかあぁ〜って思えたもん(笑)。
最後に一目業平と高子を逢わせてあげようと奔放する、梅若や清行と、それを阻止しようとする 基経。歌いながら(・・・偲ぶ恋♪って歌好きやぁ・・そのわりにゃ歌詞しっかり忘れてるんだな私^^;)、その様子が 繰り広げられるここの演出は緊張感がすごくあって、ドキドキします。
ラストふたりが悲劇の主人公に自分でなっちまわないで、しっかりと生きていこうとするところも 未来があっていいですよね。ここは、どーこ見ていいかわからなくなっちまうんだよなぁ・・・ (首の左右運動してる間に基経殿がしっかと真中で歯軋りしてたりすっし)^^;

ノルさん(稔)がトップになってからみる初めての星組。まっ専科大量出演ってことで、 組のカラーもあるよなないよなですけどね・・・。考えてみたら、バウも含めて ノルさんが主演してるのを見るのも初めてだったりする^^;
今までいいなぁって思った役が、「カサノバの恋」の国王様って言ったらふぁんの人に怒られそうだわ(笑)。
美貌の貴公子っていうのが似合ってましたね。ノーブルな雰囲気で女性を酔わせる・・・ なによりも、高子を見つめる目が・・・熱くて・・よかったです。

ゆりちゃん(星奈)は芯の強いお姫様。内に外にかなり激しいというか・・・それでも愛する 人の前ではとてもかわいらしい女性になっているところが魅力的ですね。

トップコンビの魅力がこの作品のよさを引き立たせているのだとは思いますが、他の方々も かなり適材適所っていうか・・そのまんまやねぇっていう配役ではありましたが、 さすがに安定感あって、安心して舞台をみていられた。
タータン(香寿)は、この人に勝てるものはいないんじゃないかって存在の裏を書くところが、 見てるほうはしてやったりって思ってしまうんだよねぇ(笑)って感じで、 賢くて頭の廻る策略家っていうのがぴったりだし、( 月組の時よりかバランス的にも役的にも似合っていたよなぁ・・)
ぶんちゃん(絵麻緒)の梅若は、おおらかな感じがとても素敵でしたっ(^。^)。 唯一の自由人ってな役どころなんで、 でてくるとぱぁーっと華やかになるところはさすがです。このぐらいになると 厚みがでてきて(体ではないっ)、おっきな意味で人の先頭に立っている 役って自然演じられるようになるだろうから楽勝でしょ(何がや(笑))。 業平との友情は素の2人をちょこっと連想させちゃいますね。
梅若さんはワケありなんで、ここんとこをもう少し突っ込むと、この時代背景がもう少し詳しく 見えてきたよな気がしますが、タイムオーバーですね・・きっと^^;
清行のガイチ(初風)くん、常行のとうこちゃん(安蘭)は共に業平殿の友人で、人のよさげな 人物ですが、立場が違うからなかなか面白い。
清行君は家柄的に今の状態じゃどうしようもないのけど、 業平はそうではないはずだぁ・・っていうなんか願望めいたものが ・・常行君は、藤原姓の中にどっぷりといながらも、 今の藤原の天下に疑問をもつ目を持っているジレンマと(基常のやり方に対する反感かなぁ・・) 正義感みたいなところが強くでてたような気がする。
反対に、ねったん(夢輝)は、ずらぁっと並ぶとねやっぱり一人若かったりすんだけど(笑)、 権力を持つ親をもつボンボンで悪気なくいばっているって雰囲気でなんか かわいかった(笑)

さすがにあんまり目立つ役の少なかった、娘役さんの中ではかつ子をやっていた 琴まりえちゃんが抜擢かな。ちょいと猪突猛進な芝居で、 昔星組にいらした綾瀬るりさん思い出すんですが、 なかなかかわいらしかったかな。

作・演出 草野 旦
グランドショー
夢は世界を翔けめぐる THE WORLD HERITAGE 2001
『夢は世界を・・・』ショーの日本物のショー以外で、 漢字で書いてある題ってめずらしいんじゃないでしょかねぇ・・。そのまま世界のいろいろな場所を 舞台にしたショーなんです。。よね?(イマイチ自信ないんですけど(笑))。
おなじように世界を回るってことを基本とした 「タカラヅカ・オーレ」ってなものがありましたが、あれよか、 土地の捕らえ方なんかが、 ずっとおしゃれな旅だったような気がする。。。(笑)。

お芝居もよかったんですが・・今回めずらしくショーもかなり 好きだったりすんです(*^_^*)。まわりの反応はどうも そんなによくなかったりしますけど^^;。なんかね、楽しくなりません?。
よく考えてみるとそんなにどこがどうってわけじゃないんですが、ひとつひとつの シーンの濃さとか、長さとかが私にとって居心地のいいものなのかもしれないなぁ・・。
まわりはマットな色あいなのになんでノルさんの衣装だけがラメラメのスパン(それも赤) なんだろぉ(-_-;)・・だし、 ラストの大階段に並んだ男役さんずらりすたんばってる時に・・ 一人だけなんでやくざなストライプなんだろって思ったらノルさんだったりすっし・・・ (゚O゚;)。 衣装的にゃイマイチなんですが、これまた気持ちが乗っている時っていうのは気にならないもん だったりすんですねぇ〜〜(笑)(今回こんなんばっか^^;)。

幕開きは、ジーザスディアマンテを思い出す(ふっふる^^;)・・・タータン、ぶんちゃん、 ガイチ、とうこちゃん、ねったん・・それぞれの美声が響きわたって・・・ これですごいはいりこめたんかもしれん。
世界を翔けめぐってんだかなんだかしらんが、なにやらとにかく右に左に ぐるぐる〜ぐるぐる・・まわってるぅ。。 ひっこみまで回りながらで・・ラストの方のお方はもう入らなあかんわ回らなあかんわで大変だぁ・・ ふっとんでらしたもん(笑)

そんちゃん(秋園)筆頭に女神が回り舞台に舞台を囲むように作られた台(なんかすごい表現になってますが^^;) 歌いながら乗っているという図がすごく綺麗(「花の・・」の舞姫もこのメンバーぐらいでやって 欲しいなぁと思ったりもして^^;)・・・うっとしてみてました。

<セレンゲティ>のシーンはぶんちゃん全開!!村祭りってことですごくノリがよく、 2度目の観劇の時には会場全体が、のってて楽しかった。ここで、ねったんが相手役してんですが・・ かわいかったですねぇ・・・みた目もよかったんですが、踊りが綺麗で・・・
この場面の後、気がつくとねったんの踊りをチェックしていたような気がします。ダンサーなんでしょうねぇ。 かなり安定感があって粘りのある私の好きなタイプの踊りでした。

<コロッセオ>グループ同士の対立で、ノルさんは戦いはやめようとして、タータンは戦っ決着をつけるという んで、もみあってる内にノルさんがタータンを刺してしまうってことでしょうね。
まっウエストサイドのスペイン版??てなかんじなんですが、なんでこんなことになったんだぁ〜〜って 嘆きながらなかなか死なないタータンを起こそうとしてるのか、追い討ちかけてるのか・・・^^; よくわかんないんですけど(笑)、ふたりの顔がいっちゃっていて好きだったぁ(笑)。
後ろでは、一応グループの2番手らしきガイチくんととうこちゃんがボス刺されてんのに、 殺し合いをひっしぃ・・で続けているところがここのツボ^^;。

<イスファハン>ここは明るく華やかに・・・でもイマイチ印象としては薄くて^^;、 人が次々に出てきてうわぁ〜〜って思ったのと、タータンの振りがかわいくて・・ いいなぁってぐらいしか覚えてない・・・。

<乾いた星>視覚と聴覚のバランス的にか・・このシーンはちょっと退屈に感じてしまった。 やはりチャーリー(匠)だったらどうだっただろう・・と思わずにはいられなかった。 うまい下手じゃなくて、 どうしても押しが弱いように感じまる。それでか真中でやっている ふたりの踊りがおもしろいものじゃなくて・・・歌っているとうこちゃんばかり見てしまう・・・ (かなりドラマチックに歌いあげてますから・・・)

<レビューテラ>一面がまっしろですごく幻想的。白い羽根ってやっぱりいいなぁ・・・ 未来に向かっている雰囲気と、ゆりちゃんの繊細なダンスがものすごくマッチしてる。 ゆりちゃんの腕ばかりみてました・・・
そして、選科組みの銀橋の歌・・これはTCAの催しかぁって(笑)。豪華といえど 正直ちと重い・・これでチャーリー出てたら・・と思ったら強烈だったりするわ^^;。
それが終わると大階段にずらぁっと・・・ここはかっこいいですねぇ・・お衣装さえなんとかなったら(笑)。 ゆりちゃんのパンツスーツ(もしかしたらここのシーンじゃなかったかしらん^^;) はイマイチかなぁ(足ながぁ・・・)・・・ なんでタカラヅカの娘役のパンツの衣装って、ああいう形が多いのかなぁ・・ (上半身がフィットして、たっぷりダーツが入っているタイプ)ノルさんと 同じようなパンツスーツの方がかっこいいと思うのだけど・・・。
男役さんをひとりずつ渡っていく振りなんかがあったりして・・・女役冥利につきんじゃないでしょうかぁ・・ ゆりちゃん。

ノルさんとゆりちゃんのデュエットが少ないって声がよく聞こえてくるんだけど・・・ けっこいっしょに踊っていると私は思うんだけど・・いつもはもっと踊ってるの? もっとデュエットダンスデス!って言うのを望んでいるのかな?
そんなによいってんなら、 次はベルばら・・・ショーの時間は短いけれど、その時に期待しょぉっと・・・(*^_^*)

01/02/07