月組 2002年1月2日〜2月12日 宝塚大劇場
原作 ディモン・ラニオン/脚色・演出 酒井澄夫/演出 三木章雄
スカイ・マスターソン | 紫吹 淳 | ブラニガン警部 | 立 ともみ |
サラ・ブラウン | 映美 くらら | カートライト将軍 | 夏河 ゆら |
ネイサン・デトロイト | 大和 悠河 | ビッグ・ジュール | 汐美 真帆 |
アデレイド | 霧矢 大夢 | ナイスリー・ナイスリー・ジョンソン | 大空 祐飛 |
古きよき時代のミュージカル・・・そんな言葉が頭をかすめる作品だったと思う。
もちろん、私がその当時を知っているわけでもなく、意味をちゃんと理解しているわけではないですが、昔の作品には、
あったかくてほのぼのとするものが根底に流れているような気がする。悪い人が少ないのです(笑)。
多少もうそういっちゃうの??という感はありましたが(いきなり話飛びすぎやって?)、
ラストは笑顔がまぶしくて、こっちも笑顔。
バーンと音や仕掛けや展開でみせるものではなく、人の心の優しさみたいなものを・・・感じて、
いい気持ちで会場を後にすることができる。
だから、いきなり極論になっちゃうけど(笑)、好きでした。この話(^^ゞ
きっと昔は、
映画でも舞台でも、ただ楽しんでかえることが一番だったのかななーんて最近思います。でも、今は・・・
もう少し刺激を求めている。
笑いにしても、人の生き様にしても・・・そういう意味では、
少しこの再演は辛いかな・・とも思う。
テンポが悪くてあんまりおもしろくないって声も耳にしましたが、きっとそんなことが要因なのかもしれないな。
そして、日本人の感覚では、もう少し苦労人の主人公の方が好まれるのかもねぇ(笑)。
スカイの状態がもっとギリギリのものとかだったらとか、
サラとネイサンの恋に障害があるとかだったり(周りいい人すぎですね)・・・とかね(笑)
最初この話を聞いた時、リカちゃん(紫吹)のスカイ、えみくら嬢(映美)のサラなら柄にあっているなと思いましたが、
実際の舞台は、りかちゃんスカイにしてはちょっと落ち着きすぎのような・・スーツ姿は抜群にかっこよかったんですが、
思ったよりも地味(笑)。案外受けの芝居が多いんですよねぇ・・・。
えみくら嬢の方は、想像どおりで今の彼女にはすごく合ってて気持ちよく見られた。しかし、ちっちゃぃなぁ(笑)。
台の上に乗っててもその差が・・・。後半のアデレイドのシーンが良かった。
かたぶつのサラが、はじけちゃうのを驚いたような、おもしろそうなそして、
だんだんと本当に好きになっちまっていく様子がすごく好きでした。
おっちゃんが若い子みてるみたいにも見えましたが(;^_^A 、りかちゃんの目がすっごく大切なものをみるまなざしで優しく感じて・・
ハートになります♪
ネイサン&アデレイドのカップルは・・
配役を聞いた時はどちらもやめちくれぇ・・と(笑)。本気で見るのやめよかしらんとおもいましたが、
やっちゃいましたねぇ・・・ふたりともって感じです。
ラブラブな雰囲気が華やかで、主役のカップルよりもこっちの方がみていておもしろいの。
アデレイドのきりやん(霧矢)は、ベティーちゃんみたいで、
かわいいんだわ。あんまり大きくないのかな。娘役の中に入っていても、ひとりデカイって雰囲気を感じなかったので、
違和感はなかったのもよかったのかな。技術的にゃ文句ナシ!でも、男やっても女やっても色気感じないのがなんだな。
ネイサンのたに君(大和)は、
あんまりかっこいいおじさんじゃ(まあ、14年も婚約者ほっぽらかしてる中年にゃみえませんが)ないところが、
丁度良かったよな。。。(笑)。仕切っているわりにゃ間が抜けているところが、愛嬌ありまして・・。
もとのイメージがどーであれ、スカイとちょぃとばかり対等には見えず子分にみえちゃっても、それはそれでOKなんじゃないかと。
気になったっていやぁ・・
オールバックにして、少し地色を黒くしてるせいで、ひとり頭が小さくみえて・・・迫力はないのだ。そのせいだけじゃないだろうが、
ギャングたちが一同に並ぶとちょいと埋没気味なのが気になった。もうすこしあつかましい顔(ってどんなん?て説明できませんが)していても
いいんじゃないかと。。。願う。
ビッグ・ジュールのケロちゃん(汐美)は、もしかして一番似合った役もらってる??というか、あとの配役をどう変えても
ここに落ち着く気がしますね(笑)。ご本人はやりやすいかどうかは分かりませんが、
あの無表情さと、テディの差と・・こわい人なのか、ただの頭いかれちゃってる人なのか・・・微妙な部分がおかしい。
ダンスシーンでは、手の使い方が気持ちいいなぁ〜〜と思って見てました。すっと
揚げた手が私好み(笑)
ナイスリーのゆうひ(大空)くんは、出番は多くがんばってましたが、イマイチ印象うす。いっしょにいた
北翔君の達者さが印象的。
クラップゲームのシーンが、イマイチかっこよく感じられなかったのが残念。
かっこいいと聞いていたので、期待しすぎたかな。
全体的にスマートで重みがないのも気になった。ここいらあたりは若さゆえことなんだろうか。
もうちっとエネルギーを感じたかった。
何年ぶりかの再演で、みてはいないくせに、
真央さんの濃いスーツ姿と、ウタコさん(剣)の葉巻くわえてる姿が妙に頭に焼き付いていて、かなり個性的な役どころが
多いミュージカルのイメージがあった。
実際にみてみると、そういうシーンじゃないところが良かったりして・・って。
でも、見ていない私でも先入観ばっちりなのだから、、
やはり再演って、美化されて頭の中に残っている分大変だっただろうなぁ〜としみじみ思いますね。
全くの個人的なツボとしては、かなめさんが(涼風)新人公演で似合わないひげつけて、
葉巻もって電話ボックスで立ってる写真がそののままあって、こういうシーンだったのかと、
妙に嬉しくなっちゃったのであります。失礼^^;
2002/05/04