こだわりの一品


■第51回 2009.02.21 安全かみそり4

安全カミソリコレクションも、何度かの入手・放出を経て、それなりに整理がついてきました。今回は未掲載のものをまとめてご紹介します。





Schick Injector Type E (専門サイトによる分類)

ケースこそ紙箱ですが、れっきとした骨董モデルです。専門サイトによると1935〜1945年辺りに製造されたもので、WWIIモデルなどと呼ばれることもあります。アメリカで時々未使用のまま保管されていたものが発掘されるようです(コレクションされていたものかもしれません)。60年以上も前のものですが、今でも美しい輝きを放っています。

さすがに昔のものだけあって、高級な作りをしていますね。金属部分はゴールド色、柄の部分はベークライト(フェノール樹脂)と、凝った仕様になっています。これが1ドル程度(現在の貨幣価値に換算して
1000円〜1500円程度)で販売されていたらしく、当時アメリカの工業がいかに優れていたのかを想像することができます。同じ本体で、ベークライトや皮のケースが付属の高級版もあります。

機能面では、さすがに70年代以降の新型インジェクターに比較すると剃り性能は落ちます。グリップ部分も溝が無いので滑りやすいです。しかしこのインジェクターで髭を剃ると、なんだか映画の中のワンシーンに入り込んだような気持ちに浸ることができ、精神的な満足度が高いですよ。



Schick Injector Type L

私が常用しているインジェクターです。最終モデルから2つ前のものになります。初期の頃の優雅さはありませんが、この位までは何となくアメリカンな雰囲気を感じさせてくれますね。



Schick Injector Type N

最終から一つ前のモデルです。現代的な、割り切った感じのデザインなので興味はありませんでしたが、キャップ式のケースが魅力なのでとりあえず入手しておきました。



Mach3 Turbo

何度も紹介しているマッハ3ターボです。中国版ですが、シールが貼ってあるだけで世界共通のパッケージです。これはなかなか良いので何本かストックがあります。現行品ですが、最近は4枚刃、5枚刃の製品に押され気味で、コンビニなどでは置いてないところも増えてきました。



Gillette Sensor

これも特に興味があったわけではないのですが、センサーエクセルよりもセンサーの方が良かった、などという記事を見かけましたので、とりあえず確保しておいたものです。使ったことはありません。



Merkur 334C 両刃かみそり

両刃かみそりも持っておこうと思って色々と集めていたのですが、最終的に独メルクールの334Cに行き着きました。その品格の高さに他のものを手放してしまったくらいです。クロームメッキの金属製本体は、その重量感に惚れ惚れしてしまいます。現在でも入手可能で、各社の交換用替え刃が使えます。



左平次 和かみそり

行き着くところまで行ってしまうと、こんなものまで欲しくなってしまうから不思議。剃刀は剃刀でも、安全剃刀ではありません。床屋さんで使われているようなタイプですが、あちらは西洋式のレザーナイフが主流のようです(しかも最近は替え刃式)。

さすがにこれは危険で使う気にもなれないのですが、一本持っておいた方がいいだろう(謎)ということで購入しました。この手のかみそりは、製造している職人さんが減ってきているせいで入手困難になりつつありますが、Web上で探せば何とか見つかるような状況です。

肥後の守の時も述べましたが、この手の和製の刃物って凶器的なイメージが無くて、安心感がありますね。

戻る