■第107回 2013.09.23 電卓修理
第一回に登場した電卓ですが、液晶部分の表示が一部出なくなってしまいました。2004年の紹介ですから、あれから10年近くになるんですね。それほど頻繁に使っていたわけではないのですが、少し小さめで持ちやすいので、あちこち置く場所を変えたりしていたのが原因かもしれません。
CASIO JL-210
電卓の液晶表示の一部が出なくなってしまいました。上のような場合でも「1」や「-(マイナス)」など完全に表示されなくなる場合や、「7」「9」、「8」「0」の区別が出来なくなるなど、かなり致命的な状態となってしまいました。とうとう寿命が来たか・・と思いましたが、本体はしっかりしているのに表示が出ないだけというのは悔しいので、なんとか直らないかとネットで検索していたら、アイロンで修理できるという情報を入手したのでやってみました。
まずは分解
ほとんどの電卓に言えますが、とても分解しにくく出来ています。本体裏面のネジを外すだけでは開きません。外形カバーがツメで引っかかっている部分があるので、そこを外さなければなりません。
ツメの探し方
あらかじめツメの位置が分かっていれば良いのですが、膨大な種類がある中で、同一モデルの分解例はほぼ見つかりません。ツメの位置は自分で探す必要があります。薄い紙やフィルムのようなものを隙間から差込み横に移動していくと、どこかで引っかかる場所があるので、そこにツメがあると判断できます。
ツメ
かなり硬く止めてあるので大変ですが、傷をつけないようにカバー全体を歪ませながらグリグリやると外れます。慌てずにゆっくりやりましょう。
内部
こんな感じになっています。シンプルな回路ですがしっかりした造りですね。100円ショップのものだとこうはいきません。
修理部分
液晶表示がおかしくなる原因の多くは、接続端子の接触不良のようです。熱圧着で止めてあるものが、経時で浮いてきてしまうようです。試しに端子部分を押してみると、表示されたりされなくなったりします。
修理は簡単、端子の部分を再度熱圧着してあげれば良いのです。小型アイロンが使えればそれでいいですし、半田ごての温度を調整すれば作業しやすいかもしれません。しっかりと圧着させたら、しばらく様子を見ましょう。
修理完了
全てのパターンが表示されるようになりました!また剥がれてしまう可能性もありますが、今のところ数ヶ月経っていますが大丈夫です。あと10年はがんばってもらうつもりです!
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