NTFS はワークステーション用Windowsの Windows NT のファイルシステムです。だから NTFS と呼ぶのでしょう。細くするとファイルシステムとは、「HDDにどうやってファイルやフォルダをディスク上のどの辺に保存しようか」という具体的な機能を実装するシステムです。ファイルシステムが異なると読み書きが出来なくなるのは、OSが普段使っているファイルシステムの構造と異なるため使用できなくなります。
Windows には、PC用OSとして2つの系統があり、 ワークステーション用が"NT"であり、もう片方は"Windows 95/98/Me"の家庭用Windows です。家庭用 Windows のファイルシステムは "FAT(File Allocation Table)" とと呼ばれるファイルシステムを使用しています。
FAT は Windows の前のコンソールOSのMS-DOS 時代使用されていました。昔はフォルダのことを"ディレクトリ"と呼んでいたころもありますし、その"ディレクトリ"すらないファイルシステムもありました。今現在は "FAT32"です。
"FAT" と "NTFS" の違いですが、説明すると長くなるんですが目安とすれば、ボリュームの小さいメディアに対しては"FAT"、現在のHDDのようなボリュームの大きいメディアには"NTFS"が良いと思います。
プログラマ向けの項です。普通の人は読み飛ばしてください。
この項を読むに辺り以下の点については留意して読んでください。
OS | FAT16 | FAT32 | NTFS4 | NTFS5 | NTFS5.1 | コメント |
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MS-DOS v6 | 2GB | |||||
Windows 95 | 2GB | |||||
Windows 95 OSR 2.0/2.1 | 7.8GB | 7.8GBはFDISK誤認のため | ||||
Windows 95 OSR 2.5 | 64GB | 64GBもFDISK誤認 | ||||
Windows 98 | 64GB | 64GBもFDISK誤認 パッチを当てることも可 |
||||
Windows NT Workstation 4 | 2GB | 4GB(*) 8GB |
||||
Windows NT Workstation 4 Service Pack 4 以降 |
2GB | 4GB(*) 8GB |
2TB | SP適用でNTFS5が利用可 | ||
Windows 2000 | 2GB | 32GB | 16EB | |||
Windows Me | 2GB | 2TB | ||||
Windows XP | 2GB | 32GB | 16EB |
"不明"のところやもし記述に誤りがあれば、メールを頂けると幸いです。
FAT16 | VFAT | FAT32 | NTFS | ||
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ファイル システム |
最大ボリューム | 2GB | 2GB | 2TB | 16EB (160億GB) |
最小ボリューム | 不明 | 不明 | 512MB | 10MB | |
クラスタ | 最小32KB | 最小32KB | 最小4KB | 最小4KB | |
セキュリティ | ACL ジャーナル |
||||
ファイルの数 | 不明 | 不明 | 不明 | 容量が許す限り | |
対応OS | MS-DOS | MS-DOS | |||
Windows 95系 | 95 以降 | 95 以降 | 95 以降 | ||
Windows NT系 | NT 3 以降 | NT 3 以降 | NT4 SP4 以降 |
NT4 以降 | |
ファイル | 名前の最大長さ | 11(8.3形式) | 256 | 256 | 256 |
ファイル名に 利用できる 文字 |
英字(大文字) 数字 |
英字(大文字・ 小文字) 数字 |
英字(大文字・ 小文字) 数字 |
英字(大文字・ 小文字) 数字 |
|
利用できない記号 | . " / \ [ ] : ; | = , |
. " / \ [ ] : ; | = , |
. " / \ [ ] : ; | = , |
? " / \ < > * | : | |
文字セット | 不明 | 不明 | 不明 | Unicode | |
最大容量 | 2GB | 2GB | 2GB | 16EB |
ACL (Access Control List)は、ユーザー・グループ毎にファイルのアクセス権限を付ける機能です。ジャーナルは突然のOS停止によってHDDの構成が壊れても自動的に構成を復旧する機能です。
VFAT は Variable length FAT の略で、FAT16の後継フォーマットですが、隠しバージョンのような扱い方で明記されていませんが Windows 95 からの FAT16 はみな VFAT です。
他に FAT と NTFS の違いで、FATは、フォルダの中のファイル数が多いとスピードが落ちるが、NTFSは落ちない違いもある。
"クラスタ (Cluster)" は、固まりという意味です。
Windows のファイルシステムでは、クラスタという単位で、ディスクの保存領域を分割し、このクラスタという単位でファイルに保存したり、読み込んだりします。そのため1バイトしかないファイルを保存してもクラスタが4KBであると、4KBの容量が取られてしまいます。
いくつか理由があるのですが主な理由は下の通りです。
イメージ的にはクラスタは細かく分割されたブロックの固まりみたいな感じです。わざわざ、細かく分割するのは、ファイルの大きさを後から変更しやすくするためです。
クラスタのサイズは、フォーマットするボリュームのサイズに依存します。詳細なサイズは以下のHPを参照してください。
■ Windows.FAQ ウィンドウズ処方箋
○ クラスタのサイズの直リンク
http://homepage2.nifty.com/winfaq/c/9xdisk.html#809
類似する言葉で"セクタ"というのもあります。セクタはOSやクラスタは関係無しに実際にディスク上で読み書きする最小のサイズになります。
FAT32 は最大 2TB までフォーマットができるのですが、実はフォーマットは Windows ME しかできません。
新しい Windows XP や古い Windows 98/2000 では 2TB でフォーマットされたパーティションの読み書きは可能なのですが、フォーマットをすることが出来ません。
Me を持っている人は Me の インストールCD からOSをブートすれば 32GB を超えてHDDのフォーマットを行うことが出来ます。
この2つの名前はあまり聞いたことがないと思いますが、似たような機能でショートカットがあります。
ショートカットは、ショートカットをダブルクリックするとショートカットで指定された「リンク先」へジャンプする事が出来ます。ショートカットを右クリックして「プロパティ」で"リンク先"を確認できると思います。
ただ、このショートカットはあくまで「ショートカット」という「ファイル」です。デスクトップからショートカットをダブルクリックするのは良いのですが、逆にアプリケーションからショートカットを開くと失敗したり、ショートカットすら表示されないことがあります。実はショートカットはフォルダオプションですべての拡張子を表示にしても".lnk"拡張子が出てきません。そのため、ショートカットでファイルを別の場所に置いたり、別の名前を付けたりすると難しい問題が出てきます。
そこで、"ハードリンク"を利用します。
"ハードリンク"は、1つの実体のあるファイルを名前の異なる複数のファイルから共有すること出来ます。例えば、音楽ファイルをフォルダを使って管理するため次のような構成にしました。
と、いう具合にフォルダで整理しまた。ぱっと見た感じ綺麗に管理できますが、何回もフォルダを移動して面倒です。そこで「お気に入り」のフォルダを追加します。(*IEのお気に入りのことではないです。)
お気に入りの中に mp3 をハードリンクで入れるとお気に入りのフォルダを参照すればすぐにファイルへアクセスすることが出来ます。また、バックアップを取るときはお気に入りではなく、実体のあるシングル、アルバムのフォルダをすべて保存します。
リバースポイントもハードリンクと似ていますが、ハードリンクは、ファイルに適用しますが、リバースポイントは、フォルダに適当します。また、フォルダはドライブを超えてもかまいません。ハードリンクはドライブを超えてはいけないという制約があります。
Windows 2000/XP の標準のエクスプローラーでは、このハイパーリンクを使うことが出来ません。XPはコマンドラインから出来ますが、なるべくならGUIで操作したいと思うので、下のツールをインストールすることでエクスプローラーでハイパーリンクを使うことが出来ます。
■ リンク作成シェル拡張 for Windows 2000/XP
http://www.forest.impress.co.jp/library/linksakuseishellex.html
* UNIX では"シンボリックリンク"という機能に類似するものです。
最新の Windows XP は本当は 98系と合併するのが遅れてしまったため、バージョンが5.1と Windows 2000 とほとんど変わらない、NTFS5.1 になってもそれどほ変更はありませんした。
しかし、次期 Windows Longhorn( コードネーム: ロングホーン ) では、GUI はDirectXとの統合、高音質のオーディオ環境をサポート, CD/DVDをFDDのような操作で使うことの出来る Mt. のサポート、IE7など新機能満載です。その中で、ファイルシステムにも変更があります。
まだ、仕様が発表されたわけではありませんが、コンセプトとすると「欲しいファイルがパッとでる」ような事らしいのですが、噂では音楽用フォルダを開いたときにHDD中のmp3ファイルを瞬間的に検索し、表示するようです。
ただ、一瞬で検索するためにはHDDではなくメモリにインデックスを入れる必要があるのでそのままOS組み込んでしまうとメモリ消費量が半端ではないことはすぐに察しが付くんですが、いったいどうなるのでしょうか?実はロングホーンの推奨メモリが 2GB だったり(^^ゞ(嘘です。しんじないで・・)