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情報部

調査事項


調査1 巨人−マイクロン対比の謎

「マクロス」設定の目玉であった(はず)の巨人対マイクロン対比であるが、実のところ本編にそれを生かした描写は少なく、そのためか我々巨人と地球人との大きさ比がその回のたびに違うというお粗末ぶりであった。
 一応、設定ではゼントラーディ人は「身長10mの異星人」とどこにでも書いてある。が、アニメ誌等のキャラ紹介でも、その本によって数値は一定していなかった。

 その一例として、カムジンの身長であるが、資料により1185cmと書いてあるものと、988cmとするものがある。なぜこんなにバラバラかと思いきや、前の数値を1/6、後の数値を1/5にすると、双方ともカムジンの推定マイクロン時身長である197cmに一致するではないか。
 他のキャラにおいても、地球側の資料に記載があるものをまとめたのが下の表である。 

 ブリタイ カムジン エキセドル ラプラミズ ミリア 備 考
6倍数値 1354cm1185cm1015cm(1104cm)(1026cm)※( )内にあるものは、実際に資料がなく、
計算により求めた数値。
5倍数値 1129cm988cm(845cm)920cm855cm
マイクロン時身長 (226cm)197cm(169cm)184cm171cm

 つまり統合軍は、巨人との対戦を予測してバトロイドを開発したとか言っておきながら、実は仮想敵の大きさが自分たちの何倍かも正確にはつかんでいなかったということになる。あるいは、巨人との戦闘を口実に、単に変形ヒコーキを作ってオモチャ屋のパテント料でもうけようという魂胆があったのではあるまいか?
 
 実際のところ、バトロイドが真面目に巨人との交戦を想定して作られたものであるならば、体格的にあまりかけ離れたものを作っても意味がない。艦船の中などでの交戦を想定した場合に身動きがとれなくなってしまう可能性があるからだ(たまたま我軍の艦艇は余裕ある造りだったが)。VF1-J(全高12.86m)との釣り合いの意味からも、巨人サイズはマイクロンサイズの6倍、というのが一番合理的ではないか。
 が、一方でマクロス本編では、ブリタイがグランドピアノを手のひらにのせているシーンがあるが、どう考えてもそれは不可能だ。(大体、どうやって盗んだんだよ、あれ…)
 他にも、カムジンがミンメイを手の中にすっぽりと納めてしまったり、あまつさえフォークを使って檻を作ってその中に閉じこめるなんてことをするには、身長30m以上はなきゃいけないことになってしまう。

 では実際に、身長10mの人間はどれほどのことが出来るのか。参考までに、これらの比較描写があるシーンの一例である。

話数 シーン 評価 コメント
#2乗用車を踏みつぶす兵士かなり苦しい
#11バトロイドとの格闘ブリタイの体格なら充分いける
#11未沙をつかみあげるボドルザー妥当な線でしょう
#11巨人の服を着るバトロイド??それ以前の問題のような気が…
#20スパイ3人衆の地球みやげの数々×あれじゃ地球人にとってもオモチャです
#32フォークの檻××絶対ムリ
#32カムジンが酒盛りで食ってた肉???あれ、何の肉だったんでしょう…
#35タンクローリーを踏みつぶすカムジンタンクに穴を開けるのがせいぜいだろう

 こうしてみると、一つのことが浮かび上がってくる。
「トンチキな描写はスタ●プロの時に集中している」という事実である。やはり! …いやいや、もしかしたらこれは巨人族を実際より巨大に描くことによって恐怖感をあおり、ゼントラーディ人に対する凶悪なイメージを植え付けようとする悪しき陰謀ではないか?その先鋒がス○ープロ…確かに、スター○ロ回のゼントラ人のカオは必要以上にコワかった(輝やミンメイもコワかったけど)。そればかりか、あの「バージン・ロード」の作画を担当し、ミリアの一世一代の女の花道を台無しにしてくれた(笑)彼らである。ゼントラ人に対し某かの悪意を持っていたとしても全く不思議ではない。
 おかげで、狙い通りというか、今、世間様はすっかりゼントラ人に対して誤解を抱いてしまっている。あまつさえゼントラ人といえば緑色のカオしてると思っている人も多い(あ、これはビッグ●エストのせいか)。このまま手をこまねいていて、ゼントラ人はゴジラと格闘できるとか、レインボーブリッジをまたいで通れるとか思われてはかなわない。
 ここで一つ!各種資料により正確な対比図というものを作ってみたので、ご覧いただきたい。

 意外にゼントラ人は小さいということがお分かりになっていただけるだろうか。
 がしかし!ここで重大な問題が発生する。放送当初から言われていた事であるが、そう、これでは戦闘ポッドに入らないのである!ズドーン!どこをどう折り畳んでもムリだ。このメカ対比を基準とすると、搭乗員の身長は5〜6mがいいところである。一方でタンクローリーを片足で踏みつぶすなどという描写がありながら、これはどういうことであろうか…って、何のことはない、ただの設定ミスである。一見緻密なようでいて実はズボラという、マクロス設定のいい加減さが如実に表れた結果といえよう。

 くり返しになるが、巨人b小人の対比、対立というのがマクロスのミソの一つであったのだから、その辺はきっちりしておいてほしかった。せめて上図ぐらいの資料は作って、スタ●プロやその他のアニメーターが勝手な解釈(笑)を行わないように注意を払う必要があったのではなかろうか。そうすればマクロスはSF的面白さをふんだんに取り入れた作品として、ただの芸能アニメに成り下がらずに済んだのに…と、今更ながら悔やまれて仕方ないのだ。

(了)


新たな謎に向けて…!

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