資料:

検問関係の法・裁判例

このウィンドウを閉じるにはシステムのクローズボックスを使用して下さい 
 

警察官職務執行法

第二条 警察官は、異常な挙動その他周囲の事情から合理的に判断して何らかの犯罪を犯し、若しくは犯そうとしていると疑うに足りる相当な理由のある者又は既に行われた犯罪について、若しくは犯罪が行われようとしていることについて知つていると認められる者を停止させて質問することができる。

警察法

第二条 警察は、個人の生命、身体及び財産の保護に任じ、犯罪の予防、鎮圧及び捜査、被疑者の逮捕、交通の取締その他公共の安全と秩序の維持に当ることをもつてその責務とする。

堺市大浜公園事件判決抜粋(大阪高裁、1990.2.26)

「警察官がその責務を遂行するに当たり、相手方の意思に反しない任意手段を用いるについては、必ずしもその権限を定めた特別の法律の規定を要せず、警察の責務の範囲を定めた警察法二条一項の規定を根拠として、これを行い得る場合があるとしても(最高裁1980年9月22日第3小法廷決定参照)、本件で行われた相手方の承諾のない所持品検査のように、相手方の意思に反して、国民の権利を制限し、これに義務を課す場合には、その権限を定めた法律の規定が必要であり、同法二条一項の規定によってこれを根拠づけることはできないと解せられる。」

上野公園水上音楽堂事件判決抜粋(東京高裁、1994.5.18)

 「(本件検問の隊形が)その間に入ると機動隊員の体に触れないでその隙間から外に出ることは困難な距離関係にあり、また歩道上をそのまま前進すれば、機動隊員の楯に衝突し、それ以上前方に進むことのできない状況になるよう形作られており、無理に出ようとすると、機動隊員の体や所持する楯を押し開かなければならないことから自由にその囲いから脱出できない構造となって」いたことは、「被検問者の自由な意思決定を阻害するおそれが高く、検問の手段としては著しく相当性を欠くものと認めざるを得ない」
 さらに、「(被検問者が隊員の間を)突破しようとするといった行動に出たとは認められない」のに、隊員らにおいて被検問者の「荷物を引っ張り……ナップザ.ックの口が開いてしまう状態にしたか、又はナップザックのジッパーを故意に手で開けたものである」ことなどにかんがみると、「本件検問の必要性のもとでは、本件検問の方法はその限度を超えた違法なものといわざるを得ない」「個別的な所持品検査に至ったといえるかどうかについては必ずしも明確ではないものの、その検討をするまでもなく、本件検問は、任意の協力を求める検問としては、その手段の相当性を著しく欠いた違法なものであったといわねばならない」
 「本件検問の態様は……その時点における具体的状況に即して考えてみても、適法な職務の執行であると理解することができる状態ではなかったというべきであるから、本件検問は、単に事後的、客観的に違法であるとの評価を免れないだけでなく、当該行為時においてもはや公務の執行として公務執行妨害罪の規定による保護を受ける適格性を失っていたものと解せられる」