FRIDAY
1995年10月27日号
X JAPAN TOSHIの作詞は代作だった!?


仰天騒動『X JAPAN』TOSHIの作詞は"代作"だった!?

 ここに5枚の「著作権契約書」のコピーがある.収入印紙に判も押してあるこれらの中の1枚を見ると,一番上に『RUNNING WILD』と曲名があり,その下に作詞者の名前と「株式会社ディーポイント音楽出版」の名が記してある.わかりやすく言えば,同社がこの曲の楽譜などを出版した際は,表記の作詞者に著作権料を支払うという契約書である.

 ファンには説明するまでもないだろうが『RUNNING WILD』といえば,『X JAPAN』のボーカルTOSHIが,自分のソロ用に作詞,作曲した曲だ.ところがである,契約書の作詞者のところには「筆名 TOSHI」はいいとして,「実名 武敦史」とある.ん?ちょっと待てよ.TOSHIの本名は確か「出山利三」だったではないか.

 これは一体,どういうことなのか.他の4枚の契約書には,『PARADISE』『Always〜伝えたい』『My Treasure』『Rusty Eyes』の曲名が記されており,作詞者の表記も『RUNNING WILD』と同様である.ということは,'92年に『X JAPAN』と並行してソロ活動を開始して以来,TOSHIの作詞,作曲として発表されてきたこれら5曲の歌詞が,本当は,他の人物の作品だったというのだろうか.

 実は,武敦史氏とは,TOSHIの個人事務所や,『X JAPAN』の事務所,さらに前出のディーポイント音楽出版などの社長を務めていたいわばTOSHIの「右腕的」存在.彼は昨年9月,そのすべてを解任され,それらの問題でTOSHI側と係争中なのだが,本人が弁護士宛に書いた報告書によると,二人が知り合ったのは『X』がメジャーデビューする前の'86年頃.しばらく個人的なつき合いが続いた後,'92年にTOSHIが個人事務所を設立した際,監査役として入った.'93年1月には代表取締役となり,マネージメントやプロモーションなどを一手に取り仕切るようになった.

「私が経営全般をまかされたのは,TOSHIと個人的信頼関係によるところが大きいと思う.TOSHIと私は家族のようなつき合いをしていた」

 武氏は,こう書いている.さらに,この中に,「(私は)作詞まで手がけていた」とあるのだ.ここは是非ともTOSHIに聞いてみたい.が,4年ぶりに発売予定の『X JAPAN』のアルバムレコーディングでロス滞在中のTOSHIに代わってマネージャーがこう答えた.

「TOSHIが武氏に作詞の相談をしていたのは確かですが,実際に書いたのはTOSHI本人です.武氏が作詞したなどというのは事実無根で,契約書は勝手に作ったものです.当時,武氏は社長という立場にいたのでいくらでも操作できたのでしょう」

 ところが,そのすぐ後,本誌編集部に電話してきて,「その契約書はウチと武氏とJASRAC(日本音楽著作権協会)しか持っていないはず」と迫った.ハテ,では,そのような契約書を持ちながら,TOSHI側はなぜ抗議をしないのであろうか.

 一方,武氏は,本誌の取材に対して,「現在は(裁判などの)微妙な時期なので」と言葉を濁した.が,武氏の弁護士は,問題の曲の作詞に関しては,「武氏が作詞したということは本人から聞いていますし,契約書は法的に有効なものであることは間違いありません」と断言する.

 このように双方の言い分は百八十度対立する.もし仮に"代作"だったとしたら,TOSHIはファンにウソをついていることになるのだが…….