〜昔・ストーブ〜

古い家の立ち並ぶ 水郷の町にやってきた
そぞろ歩くと あちこちで 出会うは
時間の止まる場所
土蔵造りに 千本格子
手あぶり火鉢に ブリキのおもちゃ
時間をこえた つわものに 取り囲まれて 大はしゃぎ
体は パズルの1ピース
それをむりやり 間違った パズルにはめこむ 面白さ
時間を旅する人たちの 不思議感覚 そんなもの?
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そんな散歩に疲れたら、ちょっとお茶屋で一休み
コーヒー傍ら 時計のねじの巻き直し
ここらで時間を 世の中の 標準とやらに合わせましょう
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しかし お茶屋のあちこち 見渡せば
ここでも 時間がダマになり もつれて
とぐろをまいている
提灯 あぶり団子 まねき文字
ふと足元に目をやると
ここにも いました つわものが
黄金色した ストーブの 時間が磨いた その威風
もはや 季節は 初夏なのに
「関係あるかい そんなもの」
「おれはずっと昔から ここにいたのさ 1年中」
そんなストーブの声に かしこまり
写真を1枚 失敬し こちらの時間の世界へと 帰ってきたとさ
やあれやれ