吉川友
2015秋TOUR 〜WILDSTRAWBERRYを召し上がれ







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 きっか(吉川友)が、大須に帰って来た !



 2012年8月の「きっかフェス〜Episode3:名古屋グランプリ!!〜」以来、3年ぶりである。
 前回が、E.L.L.であったが今回は、自分にとって未踏の地「LIVE HALL M.I.D」である。
 この「LIVE HALL M.I.D」、大須の中心通りの一つ、赤門通に面している。
 しかも、パソコンショップビル「グッドウィル」の地下一階に位置しているという好条件の場所であった。
 私は、なんとなく存在は知っていたものの、何処にあるのかまでは判らなかった。が、今回行ってみて「こんな処にあったのか?」とちょっと驚いた。地下一階は確か、メイド喫茶だったんじゃないか−と(笑)。



 開場時間に間にあるように、地下鉄に乗った。

 勝手知ったる上前津駅で降り、大須<アーケード>商店街を抜けていく。
 やがて「グッドウィルEDM本店」の大看板が見えてきた。
 その「グッドウィルEDM本店」の入り口には、黄色Tシャツの人達がチラホラと......。
 つまり友フレ(吉川友ファン)が次のライヴに向け、結集しつつあるのだった。


 開場時間5分前となると、黄色Tだらけとなるグッドウィル前。
 同時にここは、かなり人通りが多い場所である。
 それゆえ、いぶかしげに我々を見ていくカップルの視線が痛い(苦笑)。


 開場時間となると、スタッフが整理番号順に整列を促し始めた。
Aが付いた番号から、入口前に並ばされた。
 全公演を通しで購入している者や、有料ファンクラブ(みたいなもの)で購入した者が優先的にどんどん、ライヴハウスへと飲み込まれていった。
 自分はそうではないので、B番号である。
 A番号が50人ぐらい入場していった後、ようやくB番号列がスタッフに呼ばれた。

 「グッドウィル」入り口から階段を降りて地下1階へ。
 受付でチケットを見せドリンク代を支払い、奥に入っていくと前の人がそのままトイレに直行した為、自分も一瞬、付いていこうとしてしまったのはここでは恥ずかしくて云えない(苦笑)というかこのフロアーからどうやって、会場に入ればいいのか迷ってしまったのだ。
 これは正に 未踏の会場(ライヴハウス)ならではの”あるある”ではなかろうか。

 ようやく会場に足を踏み入れた。本日はオールスタンディング公演である。
 小ぶりのステージであるものの、作りはまだまだ新しい。
 客席フロアー後方には一段高くなった段差があり、そこには、今夜のライヴで踊る気満々な友フレが集まっていた。
 ステージ前には既に、人だかりが出来ていたがそれでも、まだまだ段差前のスペースは空いていた。
 「(動員は)大丈夫なのかな?」と心配に為らなかったかと言ったら嘘になるが、開演直前にはそのスペースも埋まりつつあった。まずは一安心である。



 開演時間となった。

 会場が暗転し、スピーカーから流れ出すオープニングSE。

 だが、それは聞き慣れた「ignition」ではなかった。
 噂には聞いていたが、EDMのバックトラックに乗って 「K」「I」「K」「K」「A」「W」「A」と連呼する斬新なSEにはちょっと驚いた。
 このSEにも、きっかファン(通称:友フレ)は即座に反応し「Hey!Hey!」と拳を振り上げる。
 SEのブレイクと同時にステージに躍り出てくるきっか。すかさず、きっかコールがあがった。
 きっかは 数日前のアスナル金山での時と同じ、頭に猫耳を付けて白いミニの可愛らしい衣装で登場した。
 (てっきり野獣衣装(狩り衣装)かと思っていたので ちょっと意外だった。)

 始まった曲はニューアルバムから「アカネディスコ」である。
 曲中の運動量がハンパない。俗に『吉川ブートキャンプ』ときっか本人が自認する曲でもある。
 また我々、客とのコール・アンド・レスポンスを煽る曲でもあり、ライブトップを飾るには正にジャストフィット。事前に「振り付け講座ビデオ」を公開し、我々にも曲中のフリに参加するように指示を受けていた(笑)が、まだまだ完全にピタリと揃ってはいなかったのはご愛嬌である。
 曲終わりには、きっかの「横の人と肩を組んで」という大号令の元、身も知らない人と肩を組むハプニングまで発生し、驚かされた。

 「アカネディスコ」から休むこと無くお馴染み「いいじゃん」へと続いた。
そして、此処から”怒涛”という言葉が相応しいステージが展開された。
 「はなまる!」というキメの言葉を叫ぶと、そのまま次曲「Time to Zone」へと雪崩れ込む。
 その勢いは途切れる事無く「こんな私でよかったら」と続き、きっかの手のフリを多くの友フレが器用に真似しているのが自然と目に入ってくる。
 もう見慣れた風景である。

 メドレーの如く次の曲「「すき」の数え方」がギター・カッティングのフリマネで始まると、さすがに私も「こんな激しく、休みなく続いて大丈夫なのか?」
 とちょっと心配になってきた。
 既にここまで10分以上、ノンストップなのである。
 そんな心配をものともせず、歌い続け、踊り続けるきっか。全力で応援する我々、友フレ。

 曲終わりと共に「LOVE」の「L」を指で形作ったきっかはこう言った。

 「OK ラストの曲です。この曲はタオルを使いますよ。タオルがある人は回して盛り上がって下さい」

 「えっ ラストの曲?」一瞬、耳を疑った。一体、何の事かと。

 「水色」はそんな疑問を挟む隙など与えず、勢い良く始まった。
 会場のいたる処で、タオルが舞い踊る。実に壮観な景色である。
 頭上にタオルを掲げ、アピールするきっか。そのタオル(グッズ)には『私はきっかの大ファンです』と書かれている。
 この為に創られたのかと、ちょっと感心してしまった程だ。(実際は、ファンの一人が同じようにアピールしていたのを真似して、始めたらしい。)


 「水色」が終了。
 先程のタオルをステージ袖に投げ入れ、
 「ありがとうございました〜、吉川友でした」と言葉を残し颯爽とステージを去るきっか。
 「えっ?」と頭が混乱する中、先程、つぶやいた「ラストの曲です」の意味がようやく理解出来たのだった。



 すかさず始まる、きっかコール。

 まるでアンコールを望む雰囲気である。
 しかしながら、20分以上に渡るノンストップ6曲メドレーは凄すぎだ。
 これは、きっかがステージに復帰するまでには時間が掛かるな。と思ったが、友フレの大いなる声に押されわずか数分で戻ってきたのにはちょっと、驚いた。
 しかも、衣装も野獣衣装にチェンジしていたのだ。


 そのまま、今夜、一回目のMCタイムとなった。
 自己紹介と観客への謝辞を述べて、恒例の「私のライヴ、今日はじめてだよ−という方、いらっしゃいますか?」
 −というきっかの問に、数人が手を挙げた。テレビか、ラジオか、何かを見て興味を持ったのだろう。非常に良い事である。

 「激しい曲が続いたので、ミディアムナンバーを聞いてください」

と言って披露されたのが「LOVE YOU FOREVER」であった。
 熱く、しっとりと歌い上げていくきっか。ゆったりとした曲を「吉川友」という色で染め上げていった。

 直後のMCで

 「今年で24歳.... 23歳、サバ読んでしまいました。」とよもやの言い間違いで、笑いを取りその後、

 「デビュー5年目。最近、ライヴでアコースティックを披露していく事も多くなりました。今日も大切な曲をアコースティック調に歌わせていただきたいなと思ってます。」

 と言って始まったのが「さよなら涙」であった。
 トークの合間に、スタッフが用意した椅子(ストゥール)にもたれ掛かるように座ったきっかが囁くように歌い出す。ピアノを伴奏がよりきっかの歌声を際立たせた。
 後に、多くのファンが語ったように、この「さよなら涙」が今夜のライヴの白眉の瞬間であった。
 ライブ後の握手会でも、きっか本人にこの感動を直接、伝えたが、本当に素晴らしかった。
 もっと 多くの人に聞いて欲しいと思わずにはいられないパフォーマンスであったのだ。

 「今回の発売されたアルバムの中にも、挑戦の曲、思い入れのある曲をアコースティックで聞いて下さい。」

 一瞬の静寂からイントロのアコースティック・ギターの響きが場内を包んだ。
 この「プラネタリウム」は本ツアー中、担当するShowroomの番組にて突如「千秋楽の福岡公演までにアコースティック・ギターで弾き語り出来るようにします」と挑戦を表明した曲でもあった。

 もしかしたら、福岡公演の前−この名古屋公演でもギター練習の結果を少しでも披露するのではないか?とちょっとばかり期待していた。
 だが結局、ステージにギターが現れる事はなかった。
 それでも、アコースティック・ギター一本(生演奏ではなく、もちろん音源である)で歌われるこの曲に、心震わされた。
 余りにも生(Law)、余りにもむき出し、そこから醸しだされるきっかの力強くて、繊細な声が心の中に違和感なく、入り込んでくる。そんな感じであった。

 「バラードだったり、ゆったりした曲も増えてきたので、来年あたりディナーショーとかやってみたいと思うのですが、みなさん来て下さいますか? ぜひ、やって欲しいという方?」

 きっかからの予想外の質問に驚きながら、私も含め、観客全員が「ハーイ」と元気よく答えた。
 そして、ディナーショーという事で、きっかの妄想は膨らんだ。
 きっかお得意のキャベツの千切りとか、豆腐ハンバーグとか、肉なし餃子とか(ちなみに全てきっかのダイエットメニューである)を創って提供したいと希望を述べるのだった。

 それから、きっかがもう一つ、やりたいという事−それはバスツアーと断言した。これは予てからのきっかの希望として有名であったがそのアイデアが爆笑ものであった。
 名古屋でバスツアーをやるなら−という条件であったが、みんなで小麦粉をこね、輪になって生足で踏んできしめんを作りたい。というきっからしいトンデモツアーであったのだ。
 それを踏まえて「バスツアーに来てくれる人?」という問いかけには「ハーイ」と手が挙がるものの、さきほどのディナーショーほどでなかった。と自虐ネタでオトすあたりは流石であった(笑)。



 ライヴは既に後半戦である。

 その1曲目として 勢いある「ハコの中のブルー」が始まった。
先程までのゆったりとしたミディアムテンポの曲から一変。サビでの「きっかコール」もこの曲には相応しい。
 その後、EDM調のトラックに乗せて、きっかからコール・アンド・レスポンスが促された。

 「Tシャツ」 「個性的」
 「リストバンド」 「汗拭きやすい」
 「タオル」 「汗 吸い取らない」


 もう、ホント、ワケワカラない(笑)。コール・アンド・レスポンスからして異端である。
 そこから急にEDMはカットオフ、きっかのタイトルコールと共に「恋愛遠慕」のイントロが鳴り響いた。
 「Hi ! Hi !」のアゲアゲコールの中、全身を使って、熱唱するきっかである。
 個人的に嫌いなオタ芸での一つでもある「PPPH」もこの曲には必須である。
 「恋愛遠慕」の次は、懐かしき「恋じゃーなーい」の歌詞がきっかの口から発せられた。
 2012年リリースされた「ボカリスト?」収録の、早見優のカバー「夏色のナンシー」である。
 本日の昼公演では披露されなかった曲でもある。早見優とは一味違う、アレンジでアイドル王道の歌唱を披露するきっかであった。


 先程のアコースティック版「さよなら涙」が今夜一番の歌のパフォーマンスであるなら、次に披露された「花」は最も目に焼き付いたパフォーマンスだったと云える。
 「花」は全三楽章で構成された、アイドル史上最長の17分25秒にわたる話題の曲である。
 前回のツアーでは、この「花」をフルバージョンで披露する事も話題であった。
 だが、今回は全楽章短縮のショートヴァージョンとなった。恐らく時間的な都合もあったのだろう。
 それでも、物足りなさが無かったのは、ひとえに第二楽章での「客席降臨」にあったと思う。
 実は、昼の公演でも「客席降臨」はツイッター上でいち早く、伝えられており「きっと、夜公演でも」と密かに期待していた。
 今夜のスタンディング公演。偶然にも私は、きっかがステージから降りてくるであろう、ステージの下手側に位置していた。
 なんの気なしに下手側に寄り見回すと、ステージと客席を繋ぐ階段がすぐ近くに見えたのである。

 華々しく第一楽章で、勢い良く幕を開けた「花」は、第二楽章に入ると曲調が一変する。
 そして ― それは起こった。ステージから階段に近づくきっか。
 それに合わせ、自分を含めた階段近くに居る客がまるでモーセの奇跡の如く、人並みは割かれ、一筋の道が出来た。階段からフロアーに降りたきっかが悠然と歩きながら、曲中のセリフをつぶやく。
 しかも、きっかは、客席の我々一人ひとりの目を覗きこんでいる。その強い眼差しにこちらはドキッとさせられるのだった。

 やや緊張感が漂う中、きっかから発せられた、ご当地用にアレンジされたセリフによって雰囲気が一気に和んだ。


 それは例えば

 「ねえ、サンタクロースは女の子かもしれないし、
 ねえ、プレゼントは欲しくないものかもしれないわ
 それってすごくドキドキする!
 ドキドキする!ドキドキするけど
 やっぱりね、それをあなたに話すのが好きなの」


 というセリフが

 「ねえ、サンタクロースは女の子かもしれないし、
 ねえ、プレゼントは手羽先かもしれないわ
 それってすごくドキドキする!
 ベタベタする!ベタベタするけど
 その手であなたに触ることが好きなの


 と替えられていたのだ。

 もう爆笑するしかなかった。やんやの大歓声。
 そのセリフを聞きながら、客席フロアー後方から、皆が跪き始めた。その流れは前方まで広がり、場内で立ち上がっているのはきっかだけとなった。
 第二楽章もセリフから歌唱部分に掛かる頃には、後方の空いたスペースで歌うきっかをぐるっと取り囲み、跪いた我々が見上げるという光景が見られたのである。この光景がなんとも神々しいものであった。

 第三章で再び、セリフが始まると、きっかは我々の間を抜け、元来た道からステージへと帰還した。
 ステージに戻ったきっかは 歌唱パートで先程以上の輝きを見せたのは気のせいではないだろう。
 歌い終わったきっかの顔に安堵の表情が見えたのだった。

 本編最後の曲は「WILDSTRAWBERRY」
 歌手、吉川友が今一番、Pushしている曲である。
 この1ヶ月以上に渡るリリースイベントで最も歌ってきた曲でもある。
 それゆえ、その堂々たる歌いっぷりは安定感抜群であった。

 「吉川友でした〜」

 と短く挨拶しただけで、ステージを降りていくきっか。

 それを見送ると、すぐにアンコールを求める声が場内に溢れた。
 きっかコールが段々と高まっていく。

 それに押され、わずか数分でステージに復帰したきっかは何も言わずにニューアルバム「YOU the 3rd. 〜WILDFLOWER〜」収録の新曲「こんな愛しちゃ」を歌い始めた。私はまだこの時、アルバムは未購入で聞いていなかった為、全くの初聞きであった。
 その為、ミディアムテンポのバラード曲調、そこに乗る今までにない大人っぽい歌詞に多少、面食らってしまった程であった。


 熱唱の後、今宵最後のMC。
 きっかは、謝辞を述べると同時に

 「ライヴをまた絶対名古屋で、帰ってきます」と力強く宣言。当然、拍手喝采である。
 来年3月には「雪のプリンセス」主演、8月に「三銃士」のヒロインと相次いでミュージカルに出演する事を発表すると

 「来年はミュージカルの年になりそうですが、ミュージカルで色々引き出して、それを歌に繋げていけたらなあと思っております。来年も色んな歌を唄っていきたいです。」

 −と歌手活動が少なくなる事への、ファンの懸念を払拭してくれたのだった。
 歌手活動やミュージカル出演も決まり

 「夢へと 階段を一歩一歩昇って行けているような気がします。これからも皆さんと一緒に階段を昇って行きたい。そんな思い、願いを込めて最後にこの曲をお送りします」

曲は、その言葉を歌詞にしたような「Stairways」。間奏部分で再び

 「来年もライヴをしに帰ってきます」

 と力強く宣言したきっかは、大きな拍手の中、ステージを降りていった。







 今回の公演で、白眉の出来は前述もしたが「さよなら涙」と「プラネタリウム」のアコースティック・バージョンであった。
 特に「さよなら涙」のパフォーマンスは素晴らしく、あの現場に居た全ての友フレの心に深く刻まれたに違いない。

 12月23日のクリスマスイベント「吉川友 クリスマスパーティー」(「〜クリスマスの前にチャイナドレス着てみっか〜」「〜クリスマスの前にサンタになってみっか〜」)においても、マイク無しギター一本で歌うアンプラグドコーナーもあり、大好評を博したと聞いた。
 きっか自身も「アンプラグドツアーをやりたい」と以前から言っていた事を考えると、それも夢じゃないのかもしれないと思えるのだった。

 その時にはもちろん、きっかの弾き語りも加えて....である。










SET LIST
1アカネディスコ (New Song)
2いいじゃん (ショートVer.)
3Time to Zone (ショートVer.)
4こんな私でよかったら (ショートVer.)                 
5「すき」の数え方 (ショートVer.)
6水色 (ショートVer.)
MC
7LOVE YOU FOREVER
MC
8さよなら涙 (アコースティックVer.)
MC
9プラネタリウム (New Song)
MC
10ハコの中のブルー
11恋愛遠慕
12夏色のナンシー
13花 (全楽章ショートVer.)
14WILDSTRAWBERRY (New Song)
・・・Encore・・・
15こんな愛しちゃ (New Song)
MC
16Stairways (New Song)















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