NIGHT RANGER 出待ちレポ (2003.12.06 Sat) |
先程までのライヴの興奮も冷めぬ中、
私はファンサイトで宣言した通り
メンバーの出待ちを敢行した。 思えばナイトレンジャーで出待ちなど 初来日の自分にとって特別なライヴ以来 実に20年ぶりである。しかも先程知り合ったばかりの 大阪からいらしたKさんとご一緒という のも心強い。 このクアトロでの出待ちというのは 6月のポール・ギルバート以来なのだが あの時はポール以下バンドのメンバーは 近くのエレベータにすぐ乗ってしまいサインや握手 する暇など無かったという苦い経験もある。 今回のナイトレンジャーのツアーに関して言えば 前日の大阪では大してファン交流が無かったようだが 初日の広島公演では終演後、タクシー乗り場で ”ミラクルな交流”があった(知り合いなどはなんとジャックと包容まで.....)とも聞き、ここ名古屋ではさて どっちなのか? 不安と緊張の中、その時を待ったのだった。 ライヴ終演後、20分ぐらい経っていただろうか クアトロのあるフロアは ついさっきまで ファンでごった返していたのが嘘のように閑散としていた。 残っているのは我々含め、10人程度という具合。 余りの少なさに出待ちポイントを誤ったのか(もう一カ所は タクシーが止まっているらしいパルコ正面玄関、又は従業員出入り口)と 思った程であった。しかも、今日は生憎の雨模様である。 外で待っても良い事はないだろうという判断に基づいての クアトロ前の出待ちだった訳だが... そんな戸惑いの中、状況はいきなり動き出した。 エレベータが固定されスタッフの動きが慌ただしくなる。 やがて 甲高い英語でしゃべる声がこちらに徐々に向かって くるのが判る。 そしてまずは前座のコリン・ブレイズが登場。 (微かな記憶では今回のゲストプレイヤー、Michael Lardie(ex GreatWhite)も一緒だったかも?) 余りにもフツーに出てきた為に、近くにいた誰もが声を 掛けそびれ我々の前を素通りしてそのままエレベータに 収まった。その間、数秒。 「おいおい メンバー全員、こんな感じで行ってしまうのか?」 と絶望に近い感覚にその時、囚われた。 だがわずかな希望に賭け引き続きそのポジションで 待ち続けると今度はいよいよジェフが出てきた。 「ジェフ」と名を呼んでみたものの先程と同じようにジェフも我々の前を素通り。 「やはり こうなってしまうのか」 この時点で絶望よりも既に諦めの境地まで達していた私であったが 天は我を見放してはいなかった! 何か不都合があったのか再び、固定されたエレベータから出てきた ジェフに私は思い切って大きな声で「Please」と呼びかけた。 するとその甲斐あってジェフは私の持っていた楽譜集(「ヤングギター[エクストラ]〜ナイトレンジャー奏法〜」)の 「Don't Tell Me You Love ME」のページに大きくサインをしてくれた。 (あの時、ジェフにサインを貰えたのは確か自分だけだったような気がするので そういう点では運が良かった方かもしれない。) それからも機材の搬出をするので下がってとスタッフに強く言われながら しぶとく他のメンバーが出てくるのを待つ私を含む出待ち組の数人。 来日記念盤「Dawn Patrol」のレコードや、ケリーのソロCDを持ってきている者。 皆それぞれナイトレンジャーに懸ける思いは熱く、深い。 そんな感慨に耽っていると お次はジャックが登場。 「ジャック」と声を掛けるものの、やはり我々の前を素通りする。 ファンには非常に好意的というジャックさえも素通りとは今回のツアーは みんなこんな感じなのかと萎えてしまった。 (エレベータから去り際にこちらに向かって手を振ってくれたのは ステージで見るジャックそのものだったのが唯一、救いではあったけれど...) しかし、次に出てきたブラッドは違っていた。 ブラッドの名前を呼んだら すぐに我々の方に寄ってきてくれ 即座にサイン会の開催となったのだ。先程のジェフもそうだったが ブラッドも私にギターを弾くことのカッコ良さや楽しさを教えてくれた 正に自分にとっての「先生」「師匠」「神様」である筈なのに本人を目の前にして ガチガチな緊張感が無くなっていたのも今、考えれば不思議である。 余程、サインを貰う事に夢中に成りすぎてそんな事も忘れていたのかもしれない(苦笑) ブラッドを見送った後、しんがりはケリーである。 このケリーもサービス精神旺盛でサインには気軽に応じてくれた。 (ただ 貰ったサインが 明らかに「Kelly」とだけなのは....笑。どうせならフルネームで欲しかった) 私は気づかなかったがある人の話ではエレベータに先乗りしていたスタッフに 「早く来いよ」と急かされながらもサインをし続けていたそうで 改めて感謝の気持ちで一杯である。 気が付けばあっという間の10数分。 余りにもあっさりとした交流会に物足りなさを 感じてしまった私はKさんと共に今度はタクシー乗り場でもう一度、メンバーを つかまえようと急いでエスカレータで地階に降りていった。 (エレベータはスタッフに使わせて貰えなかったのだ) 情報では「従業員出入り口」がある側とパルコ正面玄関どちらかと いうことでまず「従業員出入り口」がある側に向かった。 だが辿り着いてみればそこは全く人影も無し。 ではという事でPARCO正面に向うと確かにタクシーが 前の道路に止まっていたものの、メンバーの姿は既に無く そこにはライヴ終了後、ステージ上から深々と挨拶をして ファンから歓声を浴びていた恰幅の良いおじさん (後にあの全盛期のJourneyのマネージャーであった事が 判明)ともう一人の外人。そして遠方からライヴに参加した男女二人組のファン のみが佇んでいた。そのファンの方々に尋ねると やはりメンバーは立ち去った後の事。 結局、出待ちはここで全て終了してしまったのだった。 広島や後の東京公演でのファンとの熱い交流を聞くと ここ名古屋ではもうひとつのものだった事は否めなかった。 やはりライヴ前と後に訪れたというHRC(HARD ROCK CAFE) まで駆けつけるべきであったかと今更ながらにちょっと後悔も...ある。 ただ HRCにも来なかったというジャックはよっぽど来日前にひいた という風邪が酷かったのだろう。そう考えると早く帰りたがった というのもよく判るというものだ。 とにかく「ご慈愛下さい ジャック」である。 |
JEFF WATSON |
BRAD GILLIS |
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KELLY KEAGY |