火の玉寸前


 前回の話が「花火」だったので、今回も花火がきっかけとなった話を
しましょう。

 学生の頃に「仲間内の花火大会in淀川」に参加するべく友人のスク
ーターの後ろに乗っていました。途中、松屋町(大阪が世界に誇る玩具
の問屋街)にて花火を2万円分購入する事に。(ちなみに、ズシっとし
た重みを感じるぐらいの量である。)それを私が背中に背負うという、
事故で火が出たら月まで飛んでいきかねない、危険極まりない運搬方法
も今となっては懐かしい思い出です。(遠い目)

 無事に集合場所に到着し、(いや、話の展開上まだ事故を起こすには
早すぎるし(笑))花火大会とあいなりました。何とジープの荷台の半
分が花火っていうブっ飛んだ方もいらっしゃいました。

主な花火プログラム

・ロケット花火+ドラゴン花火による200連発
 (全部笛付なので強烈な音が出る)

・15連発花火水平発射
 (2本肩にあてて”ガンキャノン”と言うヤツが必ずいる)

・焚き火の中にネズミ花火3束投入
 (実際には焚き火の中で大部分が爆発したので案外盛り上がらず)

・焚き火の中に軸を折った笛なしロケット花火を多数投入
 (マジでヤバイので、以後禁じ手に)

・ロケット花火水平発射大会
・2手に分かれて30連発花火水平発射大会

 狂気の大会も無事に終わり、バイク組は淀川の堤防べりを走るという
定番な展開となりました。オフロードバイクなら問題ないのですが、無
謀にもスクーターで、しかも私を後ろに乗せて夜の草地を走るバカ野郎
が…

 案の定、石に乗り上げて前輪が浮きあがり、前カゴに入っていた私の
カバンが景気よく放り出されました。5m近くブっ飛んだあと、よろめ
きの無い素晴らしい着地(爆)。中にはカメラが入っていたのですが、
カバンを開ける行為は「絶望の確認」にしかなりませんでした。うるる
るー。(;_;)

 とりあえず、あの状況でコケなかっただけでも御の字と思うしかあり
ません。で、橋を渡っている時に異臭がしたのであります。

「なあ、なんかガソリン臭くない?」

「ああっ!燃料系がEやで。来る時に満タンにしてきたのに。」

 石に乗り上げた時にステップ下の燃料タンクに穴を開けてしまったよ
うです。そして燃料をタレ流しながら走るスクーター。どうりで後ろの
車がやたらパッシングすると思ったら…。お互いにアホながらもコトの
重大さに気がつきました。

「ガソリンスタンドで応急処置できるかな〜」

 と楽観的観測で最寄りのスタンドまでそのまま行きました。かくかく
しかじかと説明すると…。

こらっ!エンジンかけたままこっち来るなっ!
燃料タレとるやんけっ!

 という事でホウホウのテイで追い返されました。(当たり前)

 結局、燃料タンクに空いた穴は大きく、スクーターはそのまま放置し
て電車で家に帰りましたとさ。

・今回のお会計
 カメラ修理代 2万5千円
 タンク修理代 3万2千円

ちーん。(;_;)

一つ上の階層へ
最初に戻る