この話は、本題に入る前に長い前フリと横道への脱線がある事を、先に申し上げておく。本題以外の話も、たいがい強烈なので、併せてお楽しみ頂ければ幸いである。ああ、人のフンドシで相撲とってるよなぁ。
事の発端は、1998年春に会長に降りかかった不幸な事故である。当時、彼は2輪のジムカーナ競技にバリバリ参加するバイク野郎だったのだが、競技中に転倒して足を骨折したというのだ。私がこの話を知ったのはその日の夜で、競技に同行していた海星との電話の中だった。状況的には、
つまり、前進方向の速度が限りなく0に近い状態でコケたのだという。マシンはRF900、あまりジムカーナに向いているとは思えないし、何しろ乾燥重量で200kgを越えているのだ。そりゃ足が折れても不思議ではない。こういう時のお約束らしく、
の中、救急車で京都の病院に搬送されていったのである。乗っている本人も、以前に結構笑わせてもらったという事だから、文句は言えないだろう。
そんなワケで、4月半ばに大阪出張を控えていた私は京都まで笑いに見舞いに行こうと、思い立ったのである。どうせなら、みんなでイジメた方がよかろうという事で、時間を合わせて海星、かいちゃん、AK様と合流した。面会時間の都合があるので、夕方までこの4人で京都散策を楽しんでいたのである。
かいちゃんは、バイク屋に預かってもらっていた会長のRF900を回収する(こんなマシンを扱える人間は限られてるし)役目があるので、バイク屋でお別れ。彼はそのまま仕事に直行するという。会長が退院するまでの間、RF900はかいちゃん邸で預かるという密約がされていたらしい。ああ、これがRF900に乗ったかいちゃんの勇姿を見る最後になろうとは…。
この話の続きはさておき、この頃のAK様は、たいそうメガレンジャーがお気に入りのようだった。どれくらい気に入っているかと言えば、四条河原町の駄菓子屋でお面を買うぐらいである。そして、車で走り出す時に、助手席でおもむろに「インストール!」って叫びながら
のである。道行く人々は困惑するばかり。信号待ちで止まった日にゃぁ…。まぁ、止めなかった方も止めなかった方なのだが(笑)。案外この手はオービス(自動速度違反取締装置)対策に有効かもしれない。出頭を命じられて、写真を見せられても「ああ、これはメガイエローが運転してたんでしょう」と言うとか(爆)。おおっインストール無敵や。
いよいよ病院に到着。病院にて病み上がりのにゃぎ〜と合流。この男はこの男で、会長が骨折した後に、日本一周ツーリングに出かけて三日目でクラッシュするという
を実践した偉人である。右目の上の縫い跡も、まだ痛々しい。だから、バイクでの怪我を会長と自慢しあうナー。しばらく会長をいじめた後、別の見舞い客も来たので我々は退散という事に。
夜、かいちゃんも仕事が終わるらしいから、高槻のガストで合流するという運びとなった。さぁ、今回の本題が近くなってきたぞ(笑)。かいちゃんの性格からして、RF900なんてオモチャを渡すと危険極まりない。もう、会った時のセリフが浮かんでくるようだ。
みんなもそう言うと楽しみに待っていた。ところが、その当のかいちゃんがなかなか来ない。家で車に乗り換えたとしても、渋滞してないから時間がかかりすぎ。まあ、いつも時間を守らないヤツである事が周知の事実なので、店に先に入る事にした。
そろそろ料理が揃う頃になって、かいちゃん登場。ピースサインをしながら第一声…
京都からの帰り道、後にも気を付けてちょっと右手をひねっただけやのに、しっかり捕まったという。オマケしてもらって36km/hオーバーでは何の言い訳もきかんけどな。
そういうわけで、家からガストまで自転車で来たという。どうしてこの男はいつもいつも
事をやらかしてくれるかなぁ(爆)。さらに、この場合は罰金が6万円コースとなるのだが、かいちゃんには停止期間よりも都合が悪いらしい。言うに事欠いて
「そっか〜、もし入ったら新幹線代を払っても面会に行ってやるから」という話で大いに盛り上がるのであった。さて、罰金の準備もしなければならない(笑)かいちゃんは、「目玉焼きハンバーグ+大盛りライス」というガスト貧乏人定番メニューをオーダー。ほどなくして料理がやってきた。
「これ大盛りか?」来たライスを見て、かいちゃんは言い放った。見ると確かに大盛りと呼ぶには少々疑問な量であった。とは言え、普通よりは多そうである事も事実。私の尺度で考えると、ちょっとグレーな感じだ。斜めから覗き込んだり、皿を持ち上げたりするかいちゃん、そんな事をしても絶対に量は増えない。何を思ったかかいちゃん、とうとう店員を呼び付けた。
「あの…これ大盛りですか?」店員:「はい、大盛りですが」「………(ごはん皿を持って斜めから見ている)」そこに、AK様からのメガトン級の発言が…。
それも、両隣のテーブルに聞こえるような声で。もう、一同の笑いのツボにクリティカルヒット!あ、あかん…笑いが止まらん…。店員はモノも言わずに皿を回収し、1分足らずでごはんの高さを均一に5cmぐらいにして持ってきた。これだけでも収まりかけてた笑いを揺り戻すのに十分過ぎたが、
というAK様の言葉で、またもや大爆発。許して…笑い死んでしまう…。かいちゃん曰く「ワシ、もうこの店に来られへん…」。この故事にならって、ガスト高槻店のメニューにライス・メガ盛りが追加されたかどうかは定かではない。