06/20/2004
F7R710の解体 その3 -NO.2
次は、オイルポンプを駆動するシャフト類を抜きます。 まず上で手こずったプー
リー側から外します。 アルミカバーの4本のボルトを外し、これまたシリコンで
密着されているので同様な手順で徐々に外していきます。 強くこじったりすると
歪が出たりするので注意が必要です。
シャフトを引き抜きます。
続いてもう一つのシャフトを抜きます。
場所はオイルプレッシャーセンサの横でブラケットの2本のボルトを取り外します。
(このブラケットはセルモーターの固定用のブラケットとして使われています。)
2本のボルトを外すと塩ビ製のキャップが出てきます。 このキャップをヘラ等で
こじ開けます。 後はシリンダーブロック内部から先端のシャフト部分を持ち上げ
て抜き取ります。
前に紹介した『水冷式オイルクーラー』を取り外します。
中央のパイプを27mmのソケットで外します。
『水冷式』ってどんな感じなのか?興味津々!中を覗いてみます。
分解するわけには行かないので覗くだけです。
『オゥ〜』と驚くほどでもありませんが、しっかりラジエターのコアらしき物が見
えますね! このオイルクーラーよく見ると『made in USA』と印が打
ってあります。 何だか笑えます〜。(^_^;)
これでシリンダーブロックのドンガラが出来上がりです。
オイルレベルゲージだけは、どうしても抜けないので見なかった事にします。
このままにしておくのも何なので、風呂に入れてやる事にします。
風呂といっても『灯油風呂』です。
さて、エンジンスタンドからブロックを外します。 ブロックを自分が抱え、嫁が
スタンドに取り付けたボルトを緩めていきます。
これメチャクチャ重いです。 30kgは絶対にある! 鉄の塊です。
更にブロックの角はナイフのようにエッジが利いていて、一つ間違うと大怪我する
かもです。 長袖と軍手の有り難味が良くわかりました。(^_^;)
と言う事で、灯油風呂です。 毛先の柔らかいナイロンブラシでゴシゴシと7年
間のアカを落としてあげます。 見る見る灯油は真っ黒になっていきます。
コテコテのオイルは、なかなか溶けないのでしばらくこの状態で放置し、気が付い
た頃にブラッシングしてやります。
重量物なのでひっくり返すのも大変です。
シリンダーブロックは、放っておいて次に進みます。
次はシリンダーヘッドです。
シリンダーヘッドはカムシャフト・ラッシュアジャスターなどを外した状態です。
残るは、バルブの抜き取りです。
バルブの抜き取りには、『バルブスプリングコンプレッサー』なる工具を使います。
これは、バルブスプリングリテーナを上から押していく事でスプリングが縮まり、
バルブを固定しているコッターと言うパーツを抜き取る為の工具です。
地道に16本のバルブを取り外して行きますが、これも当然のことながら外した場
所がしっかりと解るように整理して行きます。
効率を求めて作業するより、1本1本丁寧に確実に作業して行きます。
左下がバルブを固定している『コッター』と言うパーツです。
『コッター』は磁石でシリンダーヘッドから抜き取ります。 小さなパーツなので
無くさないように注意します。
『コッター』を外すとバルブスプリング2個とバルブスプリングリテーナが抜き取
れます。 更に上からバルブの先端を押してやり、下からバルブを抜き取ります。
抜いたパーツは写真のように整理して外した位置が解るようにします。