07/04/2004
F7R710の解体 その5

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本日はここまでです。
次回をお楽しみに!


シリンダーヘッドの洗浄に使用した『メタルクリーン』を再使用してピスト
ン(コンロッド含む)やバルブを洗浄します。


シリンダーヘッドを洗浄した際には約70℃程の洗浄液ですが、これだけの
液体を再加熱するには手間が掛かるので、そのまま使用し一晩寝かせること
にします。

さて、ここで問題を発見です。
洗浄された2番・3番のピストンにバルブが当った跡が発見されました!(-_-;)
嫌な雲行きです。・・・祈るような気持ちで、バルブやバルブガイドを点検
します。

幸いバルブやバルブガイドには、変形や傷、それから当った痕跡はありません。
っと言うことは、このエンジンは以前にタイミングベルトを切ってしまったか、
あるいはバルタイの調整不足でバルブを当ててしまったかで、修復歴があると
言うことになりますね。

ヘッドボルトの小傷から一度はシリンダーヘッドを開けたと思われる跡があっ
たので、これでその理由が解りました。 ・・・たぶん!

そのまま使う気になれないので、これは部品オーダーですね!

ピストンの汚れ具合は、トップのカーボンとピストンリング周りのスラッジ
が特に目立ちます。
バルブはEX側が特にカーボンの固着が激しいようです。
下の画像は一晩漬け込んだ後で、軽くブラッシングしたものですが、ピスト
ン周りと、IN側バルブの汚れはまずまず落ちてくれた様です。

そこでパーツリストを見てみますが、ここで新たな発見です。
パーツリストにピストンの品番が3種類記載されていて、それまではボア調整
用にサイズ違いのピストンが用意されているのかなと思いつつ、表記されたサ
イズが3つとも同じなのでおかしいとは思っていました。

どうやら同じ『F7R710』の中でも鋳物の違いによるものか? ボーリン
グ加工後の相性によるものか?は解りませんが、シリンダーブロックの違いよ
り3種類のピストンが用意されているようです。

パーツをオーダーする際にはピストンのトップにある刻印『V』『B』『R』
の中から品番を探します。

我がF7R2号機は、『B』の刻印です。

ちなみにシリンダーブロックはパーツリストに記載されていないので、ブロッ

クが逝っちゃったらおNEWのエンジンを丸ごと買いなさいと言う事ですね!
さて、EX側のバルブですが、カーボンが焼き固められた様にカチカチで、こ
の『メタルクリーン』を使用しても全く落ちる気配がありません。
とりあえず、一週間漬け置きすることにします。

_________
一晩漬け置きしたピストン
一晩漬け置きしたピストン
バルブの漬け置き
ブラッシング後
ブラッシング後
ブラッシング後
漬け置き後のIN側バルブ
漬け置き後のIN側バルブ
↓焼き固まったカーボン
漬け置き後のEX側バルブ
刻印 『 』↑
↓品番の下3桁も
  刻印されている
↑IN側バルブが当った跡↑