11/23/2008

ショックアブソバー修理(エナペタル特注)

11月2日(日)いつもの朝練ルートを慣熟走行しながら帰る途中、右コーナーで「パッキン!」と
甲高い金属音と共に左リア車高が下がり、白煙と共にタイヤの焼ける臭いが漂って来ました。
約50メートル先に退避場所が見つかったので速度を徐々に緩めながら安全確保!

a
ははは
終わり


このショックは減衰力調整機能がある為、シャフトの中心が中空になっていることに加えて
そのシャフトをロッドに固定する為、シャフトにネジが切ってあり5ミリ程のナットで固定さ
います。
この部分がシャフトの中で一番肉薄な場所で、そこに上記の撓みの力が「このネジ部分に集中し
金属疲労が発生し破断した」こう解釈出来るのです。

スピダー純正のビルシュタインショックはシャフトが中空でなく、又ネジ切り部分もナットがネ
ジの部分全体を覆っているもっと長いナットが使われており、これが負荷を分散させ強度を保っ
ていると思われます。

ただし、純正でも折れるまではいかないものの、OHした時にシャフトが曲がっている車も見受
けられるとのことなので何年かに一度はOHをお勧めします。

それから同じような事例はF355等でも発生しているそうです。
シャフトも消耗品!っと考えれば・・・・と強気なことを言っていますが4年で2万キロ!これ
を目安に早めにOHに出すように心掛け様かと・・・・・ 


さて、峠からどうやって車を自宅まで運んだかは話が長くなるので止めますがJAFさんが用意
してくれた低床ローダーも車を後退させるとタイヤがボディーカウルを巻き込み割れそうなので
「×」。 そこで友人のT氏に最大の協力を得て無事に帰還させることが出来ました。
(T様!大変お世話になりました。)

このアブソバーは、倶楽部の有志8名ほどで製作依頼した特注ものです。
仕様は過去のモディファイ履歴を見て頂きたいのですが、今回のシャフト破断をメーカーさんや
有識者の方々の話で総括するとスピダーのリアショックは図1の通り、サスが上下しようとする
力に対して、ショックは横方向に伸び縮みしようとする力が作用していてる事から、ショックの
一番弱い部分に縦方向横方向の力が集中し破断したと考えられます。
簡単に言えばプラスチックモノサシの左右の先端を手で押さえて、横方向である縮みの力を加え
るとモノサシが撓んでしまうこの連続した動きこそが破断の原因ではということでした。
停車し恐る恐るエンジンフードを開いてみると、予感は的中していました。
先程まで朝練メンバーと話していた他の倶楽部メンバーで発生したショックアブソバーのシ
ャフト折れ! 対岸の火事は正に現実の物となってしまったのでした。

車の外周や内回りをチェックしますが不幸中の幸いでボディーカウルなどへの影響はほとんどな
く、強いて言えば、タイヤがタイヤハウジング内に密着して、エンジンフードをバネで受け止め
るキャッチャーが吹っ飛んだのと、アップライトの一部(トーを固定する部分)が内側のFRP
のハウジングの側面を削いでいました。
(削ぐのは激しい朝練では恒例の話ですが、5センチ以上も削げるとは・・トホホ)
それから、タイヤハウジング内のブレーキランプ類が収まっているFRPの出っ張り部分も削れ
て薄破れしています。まあ〜補修材で充分に直る程度ですが・・・

それで改修されたショックアブソバーがこちらです。
基本構造変えられませんがシャフトの一番弱い箇所のナットが長いものに変更されています。

シャフトのネジの部分を完全に覆うような形状になっています。
少しでも力の加わる部分を分散するようにとの事です。

あとは、ロッド部の合成をあげる為、車高調整するターンバックルを左右1cmづつ長くしてネジ
の掛かりを良くしてみました。

これでしばらくは様子見と要ったところでしょうか!

それから、ショックを外した序に少しモディファイをして見ました。
@減衰力調整ダイアルの位置決めがラフなので目盛をつけて合わせ易くしてみました。
Aロッドエンドのメッキがエンカリなどで腐食しかけていたので塗装してイメージチェンジ
 見た目だけですが・・・・・
↑長くなったナット
 ネジを完全に覆っ
 てます。
延長した
ターンバックル
   ↓ 
←5ミリほど
 のナットで
 固定された
 破断したシ
 ャフト
↑破断したシ
 ャフトのネジ
 切り部分