フィニッシュのあとロッドの竿尻を左手だけで支持し、右手を離してラインの出をスムーズにしようとすることは、飛距離の点で効果があるか
 片手フィニッシュには2つの型があります。
  1. 完全に投げの動作が終わった後に,ラインと直線的にロッドを突き出す
  2. 投げの動作の最終段階で指から力糸が放れると同時に,突き出すように右手をロッドから離して、左手で投擲方向に向ける
 1の場合は投げ終わった後にロッドを握り直すようなものですから投げ方には影響しませんが,2は少々意味が異なります。
 少なくとも,左手の引きを強く意識する人はこの投げ方ができません。2の投げ方は「右手を使え,左手は使うな」という右手押し出しの典型のようなものということができます。
 ただし,気を付けなければならないことがあります。フィニッシュ間近には,ロッドを右手で突き放すことになるので,この「突き放す」動作を気にしすぎると,その前のロッドを曲げる動作が疎かになってしまい,結果,充分な飛距離が得られなくなってしまうということです。また,力糸切れや右に抜けるような投げをした場合には,フィニッシュ時に左手で支えきれないことからロッドを地面に叩きつけることになります(キャスティング大会ではこのような場合ファウルとされる)。
 したがって,なにがなんでも左手一本でフィニッシュしなければならないとは考えないことです。ロッドを右手で押し出し,糸を放す動作を第一に考え,その延長上に右手を離すと考えればよいでしょう。
 キャスティング大会においても,ほとんどの人が糸をリリースする時(フィニッシュ時にはといわない方が正確でしょう)には投擲方向に向かってロッドを出しています。片手,両手,いろいろありますが,ラインの出を少しでもスムーズにするために,伸び出るラインとロッドを直線的するということでは左手一本で持とうが両手で持とうが変わりがないということです。