シマノのスピンパワーSF−AXとSC−AX,キススペのパワーとセンシティブの飛距離の違いは?
 カタログ等ではその違いが書かれているかと思いますが,使用上飛距離的の差は無いものと考えています。
 遠くに飛ばすためのロッドの基本条件としては,硬い方が有利であることには間違いありません。ただし,飛距離はトップの曲がりで得られるものではなく2番目の曲がりで得られるものです。ビデオ・写真等でチェックしてみれば分かることですが,ロッド全体が曲がっているときは,2番目は曲がっているもののトップはほとんど直線的です。そのまま元の形に戻ろうとしますから,トップの堅さはさほど影響しません。スピンパワーについては,SFの方はトップが細く2番目の先頭もSCより細くなっていることから多少柔らかめです。しかし飛距離には影響を及ぼすほどの反発力の差は生じないでしょう。したがって,トップの硬さは違ってもこのSFとSC,キススペのパワーとセンシティブの硬さはそれぞれほとんど同一のものと考えて良いでしょう。
 どちらが投げやすいかといえば柔らかい方でしょう。トップが柔らかい方が,オモリを回している段階で力を貯めやすく(回転でもスイングでも同じ),その結果ロッド全体を曲げやすくさせると思います。かたい方は,オモリを回すことに注意しないと,十分な力を貯めることができず,大きな曲がりは得られにくいと思います。
 回転でもスイングでもテンションを徐々に上げてロッドを曲げるのですが,柔らかめのロッドならば,テンションの緩急をその柔らかさで吸収できます。一方,かたいトップの場合はその吸収が難しく,テンションが何らかの要因で落ちた(最悪の場合は糸がたるむようなこと)場合には,大した飛距離は得られません。
 フォームが固まっていて,常に安定したキャスティングができる人ならばトップの硬い方が良い結果が得られます。