順位を3投平均で決めることの妥当性は
通常行われているスポーツキャスティング競技は5投の内の3投平均で順位を決めているが,なぜか
 通常の投てき競技では,決められた試技のなかで,最長1本により順位を決めています。また,ルアーフィッシングを主体としたキャスティング競技でも最長により順位決めをしています。
 なぜ,スポーツキャスティングが3投平均なのかのそもそもの理由は不明です。
 私見で申し上げますと,一発のまぐれ的なものを排除し,平均的に力の出せる者に関し順位決めをするということでしょう。また,アンラッキー部分については2回まで認めていることから,6割以上の投てき成功率の条件もと飛距離をあらそっていることになります。
 キャスティング競技は風という自然条件に左右されます。個々に投てきする時間々々によっても当然有利不利が生じてきます。ですから,競技者個々間の有利不利を取り除くために,ある程度の平均処理が必要となります。だからといって5投全てに平均をかけると,ファウルをおそれ記録が伸びません。いわるゆ置きにいく投げになってしまい,飛距離をあらそう競技としての面白みがなくなってしまいます。ちなみに,世界大会ではファウルも含め5投全て平均をとるため,たとえ4投全てがよい結果であったとしても1投失敗すればおしまいです。ファウル1回で意欲がなくなりますよね。
 これまでの競技結果から見て,競技者間の実力が離れている場合は最長だけで順位決めをしても3投平均と同じ結果になりますが,接近している場合には最長をとった者が必ずしも1位になるわけではありません。
 たとえ最長で負けていても平均で挽回できるといったことにもなり,また最初の3投はファウルしないよう注意し残りの2投で一発をねらうなどかけひきも生じてきます。
 「自然条件を勘案しながら個々の実力を計る」ということで,3投平均の妥当性は高いものと考えています。