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再始動−50半ばのチャレンジ− 2013年11月12日 |
10月末のトップキャスターズをもって,2013年のキャスティングは終了した。もう少し上を目指して取り組んだ1年ではあったが,今後につながるものであり,それなりに満足の結果となった。![]() ナマリのキャスティングに本格的に復帰したのは,途中何回かのテンポラリー参戦や18gに軸足を移していたことはあったものの,おおよそ10年ぶりということになる。 空白期間の件については,別の機会に譲ることにして,ここでは,本格リスタートほぼ一年の所感について記そうと思う。 まずは,リスタートのきっかけである。 18gで一定の成果というか満足度を得たころから,徐々にもう一度ナマリで飛ばしたいという気持ちに駆られた。 そんな頃の2011年初冬。風の噂でダイワの赤ロッドがリニューアルされ,その名前をプロキャスターと聞き,強く心が動かされた。 ![]() これは,手に入れたい。そして,このロッドで再びナマリのフィールドで戦ってみたいと思うようになった訳である。 しかし,長らくの間,ナマリを扱っていない体は弱体化し,まともにロッドを振れる状況にはなかった。久しぶりに15号のナマリを振った時には,ふくらはぎがツッてしまったほど,それほど体は鈍ってしまった。 そのため,まずは週1回のジム通いと,馴らしレベルのキャスティング練習を始め,3月の関東オープン出場を目論んでいたのだが... 311である。 東北三県同様茨城も,とりわけ沿岸部はL2津波(500〜1000年の頻度で最大クラスの津波)の大きな被害を受けた。リスタートしたキャスティングは,311により,しばらくの間は,タックルそのものを触る気にもなれず,休止?リスタートを延期せざるを得なかった。 新品包装のまま一度も使われずにしまい込まれたプロキャスターをこのままにしていてはいけないと思いつつも,リスタート地点に立つのに,結局そこから2年近くかかってしまった。 2013年に入り,ようやくプロキャスターを握る気持ちになったのである。 なぜ2年なのか?特段の理由はない。あえて言えば時間の経過が必要だったということだろうと思っている。(※そうはいっても,グラウンド等でキャスティングすることができるようになった今でも,茨城の海で釣りをすることには若干のためらいは残っているのだが。) 精神面の準備は整ってきた。次の段階としては,肉体面・技術面である。 肉体面については,前年からジムでの強度を徐々にアップさせてきた結果,飛距離は別として,405のロッドを「重い」と感じることなく振ることができるまで戻すことができた。 問題は,技術面=投げ方である。昔(全盛期)の投げ方に戻していくことが正しいのか,今の体力にあった投げ方にするのが正しいのか,と悩むところであったが,昔の投げ方を忘れたのか?身体が対応できないのか分からないが,再現しようとしてもできない状態になっていた。 望みとしては,リスタート時点から最高のパフォーマンスなのだが,そう簡単に事は運ぶはずもないもので,再開初めての大会の関東オープンで,事の難しさを実感したのである。下記のとおり,大会に出て結果を見ては修正を繰り返すことになった。チョット見では,どこがどう違うと突っ込まれそうだが,5つの大会全て投げ方が違っている。 ・関東(3月):V字構え(広角)・縦振り・ノーステップ・短めリーチ ・仙台(4月):V字構え(狭角)・横振り・ワンステップ・短めリーチ ・遠州(6月):V字構え(狭角)・横振り・ワンステップ ・JSCF(7月):V字構え(広角)・縦振り・ワンステップ ・トップ(10月):投擲ライン平行構え・横振り・ノーステップ これらの大会をとおして,フォームの方向性は見えてきた。結論としては,ロッドの振り面はサイド気味,少しずつ振り幅を広く採るようにする(いわゆる深く入れる)という,昔多投した投げ方に戻りつつある。 ここまでのところ,残念ながら従前のレベルに到達はしていないが,トップを一つの区切りとするならば,依然として表彰台トップの段差は大きいものの,戦えるレベルに追いついてきた,一軍レベルに近づいてきたのではないか,と考えている。 トップを終えて,また一つ修正を試みることにした。しっかりとした踏み込みを加えてみようと思っている。その形は,昔の投げ方に限りなく近いものかも知れない。ならば,リスタートの時点で昔に投げ方にすれば良いではないか,早道ではないか,とのご指摘があろうと思う。リスタートするなら,以前よりも良い結果を出そうとするのが当然であって,効率の良い投げ方・フォームを今の体力や技術レベル・今日のタックルに合わせて,見直してきた結果,似たフォームになってきたということに過ぎない。中身は今日的に別物であると考えている。 今,この新しくなった投げ方を試してみたくて仕方がない。 トップキャスターズが終わってしばらく休みたいとは思わない。投げ込み練習を繰り返して,更なる飛距離を実感したい。11月2・3・4の連休で何投の投げ込みをしたことだろう。早くも練習本格段階なのである。 次の大会で結果が出なかったらどうするのか? 愚問である。また改善を加えればいい。そう,改善は無限! 年齢のハードルが厳しく立ちはだかる前で,飛距離を伸ばすのは大変である。結果がどうあれ,その努力と過程は,爽快である。 それがキャスティングなのだと思っている。 おまけ プロキャスターという投げ竿。少なくとも東日本では,震災・原発事故の影響により,キャスターへの浸透が必ずしも十分ではなかったと聞いている。キャスティング界では不運なロッドなのかも知れない。キャスティング大会で使っているのを見たことがない。ポテンシャルの高い竿なのに不思議で仕方がない。この不思議さを我が身でひっくり返してあげたいと思っている。思い出深い竿故に... |