日本伝統色名の由来2

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鶯色(うぐいすいろ) 鶯の羽色のような暗い「萌黄色」を言う。
鶸色(ひわいろ) 鶸どりの羽色に因んで、「黄蘗」に藍をうすくかけた、冴えた黄緑色を言う。
青白橡(あおしろつるばみ) 刈安と紫根の交染による破色調の浅い黄緑色を言う。「麹塵」も同色と言う。天皇の平時の袍の色とされ、禁色とされていた。
柳茶(やなぎちゃ) 柳の葉に因んだ中明度の緑の「柳染」を茶がからせた、鈍い黄緑色を言う。
璃寛茶(りかんちゃ) 文化、文政の頃、大阪の劇壇で人気のあった、二世嵐璃寛からでた暗い緑褐色を言う。
藍媚茶(あいこびちゃ) 媚茶を藍がからせた暗い緑褐色を言う。
苔色(こけいろ) 苔の色のような濃い萌黄色を言う。
海松色(みるいろ) 浅海の岩の上に生える海草の一種、海松の色に因んだ、暗い黄緑色を言う。
千歳茶(せんさいちゃ) 濃く暗い緑の「千歳緑」を茶がからせた、暗い緑褐色を言う。
梅幸茶(ばいこうちゃ) 安永・天明(1772~1789)の頃、歌舞伎の大立者であった初代尾上梅幸の趣好による、灰味の淡萌黄色を言う。「草柳」も同色と言う。。
岩井茶(いわいちゃ) 文化・文政の頃(1804~1829)の歌舞伎役者、五世岩井半四郎から出た黄味の灰緑色を言う。
鶸萌黄(ひわもえぎ) 「鶸色」と「萌黄」の中間の、黄味の強い萌黄色を言う。
柳煤竹(やなぎすすたけ) 「煤竹色」の緑がかった色を言う。
裏柳(うらやなぎ) 柳の葉裏に因んだ淡い黄緑で、「裏葉柳」とも言う。
淡萌黄(うすもえぎ) 稲の苗色のような淡い萌黄色を言う。
柳染(やなぎぞめ) 柳葉の色に似て、かすかに灰味を含んだ黄緑色を言う。「柳は色」とも呼ばれる。
萌黄(もえぎ) 萌え出た若葉のような、冴えた黄緑色を言う。「萌木」とも書き、「若草色」とも呼ばれる。
青丹(あおに) 顔料や化粧料の黛に用いた青土のような暗く鈍い黄緑色を言う。
松葉色(まつばいろ) 松の葉に見られる暗い萌黄色で「松の葉色」とも言う。
薄青(うすあお) 「青」は古代では一般的に緑をさすから、「薄青」は、浅い緑色を言う。
若竹色(わかたけいろ) 竹の幹色に因んで、若い竹の色のような爽やかな緑色を言う。
柳鼠(やなぎねずみ) 「柳の緑を含んだ鼠色」の意で、緑味の柔らかく、うすい、クールな鼠色を言う。
老竹色(おいたけいろ) 年を経た竹の色に因んだ、鈍い緑色を言う。
千歳緑(せんさいみどり) 常緑の木の色からきた色名で、古木の松の濃く暗い緑を言う。
緑(みどり) 成長した樹木の深い緑色を言う。古代では、「青」と呼ばれた。
白緑(びゃくろく) 孔雀石の粉末を水と共に研いで作った、淡い緑色の岩絵具から来た色を言う。
錆青磁(さびせいじ) 「青磁色」のさびて、灰味を含んだ色を言う。
緑青(ろくしょう) 孔雀石の粉末に水を加えて強く研ぎ、上層に浮き上がる細かい粒子を白緑、中層にたまる粒子を中緑、下層にたまるものを緑青と言う。其の色を言う。
木賊色(とくさいろ) 多年生常緑羊歯類の木賊のような、深い緑色を言う。
御納戸茶(おなんどちゃ) 暗くくすんだ青(「御納戸色」)に茶味を加えた、青緑色を言う。
青竹色(あおたけいろ) 成長した青竹の色に因んだ、青みの冴えた緑色を言う。
利休鼠(りきゅうねずみ) 茶人千利休の名を借りた、緑味の中明度の鼠色を言う。
ビロード(びろうど) 添毛織物のビロードから来た名で、暗い青みの緑を言う。
虫襖(むしあお) 玉虫の羽根の色に見るような、暗い青みの緑を言う。「虫青」とも書く。
藍海松茶(あいみるちゃ) 海松茶の藍がかった暗い灰青緑を言う。
沈香茶(とのちゃ) 沈香は熱帯酸の香木伽羅のことで、木に品種が多く、其の黒沈香の灰みの青緑を言う。
水浅葱(みずあさぎ) 「浅葱色」を更にうすく、水色がからせた色を言う。
青磁色(せいじいろ) 磁器の青磁の肌色のような、浅い緑味の青色を言う。「秘色(ひそく)」とも呼ばれる。
青碧(せいへき) 中国古代の玉石の名称で、青緑色を言う。
錆鉄御納戸(さびてつおなんど) 錆は寂しく鈍い、鉄は暗い緑味の青色。納戸は暗い青色をさすから、緑味の暗く鈍い青色を言う。
鉄色(てついろ) 焼いた鉄肌の色のような、緑味の暗い青色を言う。
御召茶(おめしちゃ) 十一代将軍家斎の御召しになった縮緬、に由来する鈍い緑味青色を言う。染色で藍を下染めにするので茶系統と言うより緑青色である。
高麗納戸(こうらいなんど) 「高麗屋」が屋号の、天明から寛政(1781~1800)にかけて歌舞伎界の大立者であった、四世松本幸四郎から出た、暗い「納戸色」を言う。
湊鼠(みなとねずみ) 淡い藍の鼠がかった色を言う。「深川鼠」とも呼ばれる。
青鈍(あおにび) 「鈍色」に藍を淡く重ねた、青みの暗い灰色を言う。
鉄御納戸(てつおなんど) 鉄は暗い緑味の青色。納戸は暗い青色をさすから、暗い緑味の青を言う。
水色(みずいろ) 水の色を模して、「水浅葱」をやや淡く藍がからせた色を言う。
錆浅葱(さびあさぎ) 「浅葱色」のややくすんだ浅い緑青色を言う。
瓶覗(かめのぞき) 被染物を、藍瓶の薄くなった液に、一寸浸した藍の極淡い色を言う。「覗色」とも呼ばれる。
浅葱色(あさぎいろ) 葱に因んだ色であるが、実物の葱より青み勝ちの浅い緑青色を言う。
新橋色(しんばしいろ) 東京の新橋芸者の間から流行した、鮮やかな緑味青を言う。
錆御納戸(さびおなんど) 錆はさびしく鈍い灰味を言い、灰味の「御納戸」即ち、暗い灰味青を言う。
藍鼠(あいねずみ) 鼠色に藍色がかった彩度の低い色を言う。
藍色(あいいろ) 藍の単一の染ではなく。藍染の青に黄を加えた緑味の青を言う。
御納戸色(おなんどいろ) 納戸は物をしまっておく部屋だから暗い。灰みの暗い青色を言う。
花浅葱(はなあさぎ) 藍の単一染による青色の「花色」がかった「浅葱色」の意で、鮮やかな青色を言う。
千草色(ちぐさいろ) 「ちぐさ」は夏に可憐な花を咲かせる。その花色のような明るい青色を言う。
舛花色(ますはないろ) 安永・天明年間(1772~1788)、江戸で人気のあった、五世市川団十郎から出た、灰みの淡花色を言う。舛花色の「舛」は市川家の家紋の「三舛」から来ている。市川家家芸の色には、「暫」の団十郎茶、花川戸助六の鉢巻の「江戸紫」がある。
縹(はなだ) 藍の単一染めの純正な青色を言う。「花田」とも書く。
熨斗目花色(のしめはないろ) 「熨斗目」縞や格子などを織り出した先染め織物の名で、後、これで仕立てられた小袖を言うようになった。その織物の地色に用いた「花色」の一種でやや灰味の濃い青色を言う。
御召御納戸(おめしおなんど) 御召は十一代将軍家斎の御召しになった縮緬、に由来する。渋みのある青色を言う。
空色(そらいろ) 晴れた空の色のような、明るい青色を言う。
紺碧(こんぺき) 碧は碧石の青緑から来ている。この場合の紺は語感を強めるためで、鮮明な緑味の青を言う。
黒橡(くろつるばみ) 橡の実の煎じ汁を染料とし、鉄媒染した紺黒色を言う。
群青色(ぐんじょういろ) 岩絵具の「群青」の色に似て、かすかに紫味を含んだ明るい青色を言う。
紺(こん) 赤味を含んだ濃い青色を言う。
褐色(かちいろ) 紺より更に濃く、暗い藍染の色を言う。「かちん色」とも呼ばれる。
瑠璃色(るりいろ) 七宝の一つに数えられている玉石の瑠璃(ラピスラズリ)の色のような、紫味の冴えた青色を言う。
紺青色(こんじょういろ) 岩絵具の紺青の色のような、冴えた紫味の青色を言う。
瑠璃紺(るりこん) 瑠璃色がかった紺の意で、深い紫味の紺を言う。
紅碧(べにみどり) かすかに紅味を含んだ空色を言う。「紅掛空色」とも呼ばれる。
紺桔梗(こんききょう) 「桔梗色」を紺がからせた、濃い青紫色を言う。
藤鼠(ふじねずみ) 藤色を鼠がからせた柔らかい青み紫を言う。「新駒色」ともやばれた。
紅掛花色(べにかけはないろ) 縹色の下染めに、紅を上掛けした、あでやかな青紫色を言う。
藤色(ふじいろ) 藤の花のような浅い青みの紫で、「若紫」とも呼ぶ。
二藍(ふたあい) 藍と紅花の交染による、鈍い青みの紫を言う。「二藍」の藍は、染料の意で、ここでは紅と藍をいう。
藤紫(ふじむらさき) 藤の花に見る、明るい青みの紫で、「藤色」に似ているが、それより紫味が強い。
桔梗色(ききょういろ) 秋の七草の桔梗に見る冴えた青紫を言う。
紫苑色(しおんいろ) 紫苑の花の色のような、紫草からとれる染液で何回も繰り返して染められる紫色を言う。「しおに」とも言う。
滅紫(めっし) 紫の匂いを滅した、暗い灰紫色を言う。「けしむらさき」とも呼ぶ。
紫紺(しこん) 濃い紺色がかった、紫色を言う。色調の荘厳さによって(紫紺の)優勝旗の色として使われる。
深紫(こきむらさき) 紫根、灰汁、酢を用いて染めた、濃い紫色を言う。衣服令の定めによると、臣下最高位の色で「禁色」としていた。「こき色」と呼ばれた。
薄色(うすいろ) 薄色といえば何色に限らず、淡い色をさすが、色名上の「薄色」は淡い紫をさす。紫色が淡い故「聴色(ゆるしいろ)」とされていた。
半色(はしたいろ) 「半」は中途半端の意で、深紫と浅紫の中間の、中紫より淡く、薄色より濃い色を言う。
竜胆色(りんどういろ) 秋の野草竜胆の花に見るような柔らかい感じの青紫を言う。
菫色(すみれいろ) 菫の花の色のような艶麗な、青みの冴えた紫を言う。
茄子紺(なすこん) 茄子の実の表皮の色に因んだ、紺色より紫に寄ったくらい青紫を言う。同類の色に「紫紺」がある。
紫(むらさき) 紫紺と灰汁と酢による低温染の濃艶な紫色を言う。「本紫」と呼ばれる。
黒紅(くろべに) 紅色に檳榔子の黒をうわがけした、赤味の紫黒で、「黒紅梅」略して「黒」とも呼ばれる。
菖蒲色(あやめいろ) 花菖蒲の花の色に見る冴えた赤味の紫色を言う。
紅藤(べにふじ) 紅がかった藤色、即ち、赤味の淡い紫を言う。
江戸紫(えどむらさき) 紫草は、昔各地で自生又は栽培されていたが、武蔵野にも産した。その紫草の根で染めた、杜若の花の色に似た、濃艶な赤味の紫を言う。「杜若」とも呼ばれる。
古代紫(こだいむらさき) 紫根の根を材料として染める紫は今日の合成染料による彩度の高い紫を望むべきも無かった。昔の鈍い色を「古代紫」と言った。
紫根色(しこんいろ) 紫草の根に含まれている色素はそのままでは赤味を呈している。これで染めて乾燥させた赤味を帯びた深い紫を言う。
鳩羽鼠(はとばねずみ) 「鳩羽紫」を鼠かからせた、赤味の灰紫を言う。
葡萄鼠(ぶどうねずみ) 古代の「蒲萄」の色を鼠かからせた、鈍い赤紫を言う。
蒲萄(えびぞめ) 紫根と灰汁と酢で染めた赤味の紫色を言う。天武天皇の色制では、深・浅の二級に分けられている。
藤煤竹(ふじすすたけ) 藤色がかった煤竹色、即ち、赤味に暗い灰紫色を言う。
淡蒲萄(うすえび) 「延喜縫殿式」の用法よると「蒲萄」は表示色のようになる。「淡蒲萄」は薄い方の「蒲萄」を言う。
牡丹(ぼたん) 牡丹の花の色を模して、藍と紅花で染めた、はなやかな赤紫の色を言う。
梅紫(うめむらさき) 梅紫の梅は紅梅の赤紫味の形容としてつけられている。やや鈍い調子の赤紫を言う。
似せ紫(にせむらさき) 蘇芳或いは茜を用いて染めた紫の代用染で、暗い赤紫色を言う。紫根を用いる「本紫」に対するものである。
紫鳶(むらさきとび) 「鳶色」の変相色の一つで、蘇芳を主染料としてそめた紫褐色を言う。「紫飛」とも書かれる。
薄蘇芳(うすすおう) 蘇芳染のうすい色を言う。「あさすおう」とも言う。
蘇芳(すおう) 豆科の木の蘇芳の煎じ汁を赤色染料とし染めた紫紅色を言う。
桑の実色(くわのみいろ) 熟しきった桑の実の色のような暗い赤紫色を言う。「桑染」とも呼ぶ。
鈍色(にびいろ) かすかに緑や茶の色味を持つグレイに近い色を言う。
紅消鼠(べにけしねずみ) 紅の匂いを消した鼠色の意で、暗い灰味の紫を言う。
白練(しろねり) 白練は生絹の黄味を消し去る精錬法を言う。白練りした絹の色を言う。
白鼠(しろねずみ) 銀のような明るい、「墨の五彩」の「清」にあたる鼠色で、「しろがねいろ」とも言う。
銀鼠(ぎんねずみ) 「白鼠」より少し暗い、「墨の五彩」の「淡」にあたる鼠色で、錫の色に似ているところから「錫色」とも呼ばれる。
素鼠(すねずみ) 「素鼠」は何の色も含まない、「墨の五彩」の「重」にあたる中明度の無彩の色を言う。
丼鼠(どぶねずみ) 溝の辺に住んでいる溝鼠の毛色のような、「墨の五彩」の「濃」にあたる暗い鼠色を言う。
藍墨茶(あいすみちゃ) 藍味を含んだ墨色で、「相済茶」とも書かれる。
檳榔子染(びんろうじぞめ) 熱帯地方に広く生育する檳榔子の実を染料として染めた黒褐色を言う。別名「檳榔子黒」。
墨染(すみぞめ) 「墨の五彩」の「焦」にあたる黒色に近い灰黒色を言う。
黒色(くろいろ) 全ての光線を完全に吸収し、それを無くす事によって生じるもっとも暗い色を言う。

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