Canon A−1

 
1979年発売、'81年頃にマイナーチェンジでバッテリー消費の改善と明るいスクリーンになった。
おそらく私のモデルは後期型と思われる。

 このカメラは、元々購入する気のないカメラだったのですが、往年の名機でも
あり、昔は気になる存在であったのは事実である。

 以前持っていたAE−1+P(これも中古で購入)が使えなくなったため手持
ちのFDレンズを使うためのボディとしてやむなく購入(やむなくというのはち
ょっと疑問があるけど、カメラを購入するための口実としては丁度良いのではな
いだろうか)。
 だいたい、AE−1を買った動機が、以前買ったキャノネットなるカメラで撮っ
た写真の写りが良かったのでキャノンのレンズも捨てたものじゃないな、なんて
思ったものだからFDレンズも使ってみようかなとなったわけである。そこで、
中古で標準レンズ付きでありながら結構安いAE−1Pを見つけ即GET。

 買ってしばらくはなんてことなく、FDレンズも予想に違わず良いではないか
と満足していたのだが、しばらくすると、シャッターの鳴きが出るようになった。
最初は、数回に一回の割合だったのに、だんだんひどくなり、ほとんど毎回出る
ようになった。結構甲高い音でキュン!とか、キュルル!と鳴くのである。

 キャノンではとっくに修理可能期限を過ぎているので、修理専門業者へカメラ
を送ってみた。結果は、やっぱり修理不能で返品されて来ました。難ありとは言
え増えたレンズ含め3本のFDレンズが路頭に迷う羽目になってしまった。

 修理代金に当てるはずの予算でもう一回AE−1Pを買うか、他機種にするか
迷うところではある。デザインは気に入っていたAE−1Pではあるが、絞り優
先AEを持たないため今ひとつ使い心地がしっくりこなかった。デザインはそっ
くりなAL−1にするか(グリップのデザインが気にくわないのとマニュアルで
スローシャッターが無いのがひっかかる)、どうせならAシリーズの頂点のA−1
にするか(値段的にはそんなに高くない)。

 Webで何件かあたりを付けて見積もりをもらいつつ、状態を確認。幸い、ど
このお店も親切なところが多いのでどこで買うかは迷うところである。結局、在
庫を何台か持っているところで値段の違いを丁寧に教えてくれた北海道のカメラ
店で一番に良いものを購入することにした。修理代をわずかにオーバーする値段
だったけど過去に失敗しているのでここは安全策をとることとする。

 待つこと数日、代引き宅配便で届きました。はるか二千数百キロを海越え山越
え札幌から八代まで(実際は飛行機でひとっ飛びかも知れませんが)やってきた
荷物を開ける瞬間がやっぱり一番楽しい。開けてみて、ヽ(^0^)ノとなるか(:_;)と
なるか、今回は出てくるものがどんなものか判っているので平常心。レンズを付
けて、シャッターを切ってみる。オーいいね。なんて思いながら、各部をチェッ
ク。問題ない問題ないと思いながらも頬が緩んでくる。やっぱりヽ(^0^)ノかな。

 そないなこといってもカメラは写ってなんぼのもんやねんから試写してみんこ
とには判断はできしまへん。(なんで関西弁やねん)ほな、ちょっくらフィルム
ば詰めて写してきまひょか。

 初秋の景色を求めて、隣町の立神峡へ。やっと日の目を見るレンズ2本を持っ
てテスト撮影。今回はA−1の露出レベルを見る意味も込めて、いきなりポジで
撮影。結果はGOOD!2本の安物レンズ(一本は当時一番安い標準ズームでプ
ラスチッキーな外観がとってもチープ。もう一本は、ごく普通の135mmだけ
ど前玉にコーティングはがれありのため格安品)も安物とは思えないくらいいい
描写。腐ってもCanonとでも言っておきましょうか。

 ただし、操作性に関しては、決していいとは言えない。正確には、相性かも知
れませんが。また、昔、電池食い虫のニックネームがつくほど電池の消費量が多
いと聞いていたのですが普通に使う分にはそれほど気にするほどではないみたい。
むしろ最近では普通のカメラ屋でも見かけなくなった4SR44(4LR44で
も可)なので大都市に出たときに大手量販店で買いだめをしなければならない。

 デザインはゴテゴテしててかっこいいと言えなくもないのでオート中心に考え
ればF70同様楽しいカメラである。ちょっとマゾヒスティックな言い方をすれ
ば「使いこなす楽しみがある」となるのかな・・・

 実は、マルチモードカメラで一番使いやすそうなのはペンタックスの一眼レフ
(MZシリーズ)だと思うのですが、こちらは未だにご縁がない。

作例 A-1でロシアンレンズを楽しむ(川尻にて)
  マウントアダプターを使うことで、ロシア製M42マウントのレンズでもA-1なら自動露出が可能。
  それにしても、ロシアンレンズって格安で写りも良くて楽しいよなあ。

くまもと工芸会館の奥にある酒蔵にて
MIR-1B 37mm/F2.8 F2.8 Auto
大慈禅寺のお地蔵さん
JUPITER 37AM 135mm/F3.5 F5.6 Auto

※AE-1Pも直って現役復帰しました。