'60年代末期の一眼レフ

  minolta SRT101

  with MD ROKKOR 45mm/F2

 これまたでかい一眼レフである。Canon FTbに比べるとやや小さく見えるが、
ほとんど大差ない。時代的にはこちらの方が古く、60年代末期のカメラなのだ。
実はこのカメラ、今では一眼レフの常識とも言える多分割測光の元祖なのである。
もっとも今の14分割とか、25分割なんてのに比べるのもどうかと思う上下2
分割のみなのだ。どうだ笑ってしまうだろう。当時としては画期的な機構も今は
昔、プリズム上部に露出計のセンサーを取り付けた関係で、他の一眼レフに比べ
ると頭がそそり立っているようにも見える。これぞ元祖でこっぱちデザインでは
ないかと私は思うのである。ちなみに2代目はX−1、3代目はα−807Si
と、ミノルタの一眼レフデザインに脈々と引き継がれていると思っているのは私
だけか。
 まあ、露出計以外にコレといった特徴がないので、ついついこの露出機構に目
が行くのである。丁度同時期に入手した、FTbと露出値を見比べると、均一な
被写体ならほぼ同じ様な値を示すのに対し、ごちゃごちゃした被写体になると、
1絞りくらい変わってしまうのである。それも上下どちらに振れるか?なのであ
る。自慢のCLC測光が効いているからなのか、逆に狂っているのか、おいおい
確認することとしよう。ネガフィルム使用なら特に問題ないと思われる。
 とりあえず、フィルムを詰めレンズを持って、試し撮りに行きました。空写し
しているときは気が付かなかったのですが、フィルムを入れると、きっちり最後
まで巻き上げてもシャッターが切れないことが時々あるんです。そんな時は、も
うちょっと巻き上げレバーに力をかけてやるとシャッターが切れるようになるの
で、おそらくギヤが摩耗してきているのではないだろうか。古いカメラだから仕
方がない。むしろそこまで使われたということだろう。無事にフィルム一本取り
終えて上がりを待つことしばし、結果は問題なし。レンズが比較的最近まで生産
されていた(正確には今でも中国で生産されている)NewMDタイプなので、
写りに遜色はない。シャッターも問題なく作動しているようである。ネガの濃度
も特に気になるほどでもないようだ。


作例
小川町で見つけた孔雀
NMD 135mm/F2.8 F4 1/60 SUPERIA 100
我が家のお嬢様「ミヨ」
MD 45mm/F2 F5.6 1/60(Flash) SUPERIA 100