猫バカ物語

ここでは、我が家の居候や旅先で出会った猫たちについてのお話です。

 今日のニャンコに会いに行く

 フジテレビめざまし土曜日の1コーナー「今日のニャンコ」で紹介(8月13
日放送)されたキクちゃんに会いに行ってきました。正確には取材後・放送前の
タイミングだったのですが、細かいことはいいにしましょう。

 

 ここ長門牧場は、信州北白樺高原にある。牧場なので当然ながら牛や馬がたく
さん飼われている。牛は白黒のジャージー牛で、牛乳やチーズ等の乳製品の原料
を生産している。
 長門牧場は、観光牧場としても有名で、夏休みの今は子供や犬連れの家族達で
大にぎわいだ。
 こんなところでキクちゃんは飼われている。普通牧場といえば、家畜を追いか
けて放牧の助けをしたりしてくれる犬が飼われていることが多いのだが、キクち
ゃんは猫である。体型は小型犬に負けないくらい大きい。でもやっぱり猫だけに、
牛を追いかけてはくれない。日中は、観光客の相手をしているように放送されて
いたが、実際キクちゃんに会うのは意外と難しい。なにせ看板猫だけにひっきり
なしかと思いきや、昼間は人を避けて昼寝の真っ最中だからだ。だってネコだも
の。
 会えたのは、レストハウス横。本人は午前中の仕事も終わり、草むらの中での
んびり昼寝をしていたところを見つけられてしまったというわけである。
 野良猫なら、人目を避けてどこかに隠れてしまうところだけど、さすがにキク
ちゃんは看板ネコだけに、チラッとこちらを見るだけで、堂々と寝入ってしまっ
た。さすが体型通りにたいしたネコなのか、単に眠いだけなのか判らないけれど、
おかげでたっぷりと写真を撮ることができました。妻なんか絵まで描いてしまえ
たほどである。
 とにかくこの子は性格がいい。性格の良さが顔に表れているようでもあるし、
体型もかわいがられているせいか見事な胴回り。きっと新鮮でおいしいものもた
くさんもらっているんだろうな。広い牧場でのびのび暮らせて(実際にはレスト
ハウス周辺だけだったりして)幸せそうでした。

あんたそこで何してるの? キクちゃんの絵を
描いてるのよ
どれどれ? まあまあね

※妻の描いたキクちゃん
 


ネコ遭遇日 '05.08.10

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 霊犬神社の猫

 ここは、遠江の国府、見付(現在の静岡県磐田市)にある矢奈比(やなひめ)
神社である。
その昔、このあたりでは人身御供の習わしがあり、白い棺に入れられた娘は、怪
物によって食べられたのである。その怪物退治をしたのが信濃の光善寺にいる悉
平太郎という犬であった。
 この話は、日本昔話にもなっており知っている人が多いと思われる。また、悉
平太郎の故郷である信濃は赤穂村(現在の駒ヶ根市)の光善寺では、早太郎伝説
と呼ばれている。いわゆる伝言ゲームのように人づてに伝えられているうちに名
前が変わってしまったんだねきっと。猫バカものがたりなのに犬の話はちょっと
場違いなので、この辺で本題に入ります。

  

 霊犬神社でありながら、お社の前で堂々と昼寝をしている猫がいた。近づいて
いってもぴくりともしない。どこか悪いのかなと思い抱きかかえてみても抵抗な
し。首輪をしているがだいぶすれている。
 ここの奥にある、ツツジ公園にはけっこう捨て猫が多いのでこの子も捨てられ
たのではないだろうか、しかもツツジ公園よりも人出が少ないので飢え死に寸前
なのかも・・・と心配していたら、のそのそと歩いて無料休憩所の中へと入って
いった。なんとそこには、餌皿から水入れ、猫のトイレに毛布、ネズミのおもち
ゃまであるではないか。なんだ飼い猫じゃん。しかもけっこう大事にされている。
餌やトイレの数からして、この子一匹だけではないみたいだし、心配して損しち
ゃった。
 どうやら、日向の気持ちいいところで正体無く寝ていただけのようでした。私
たちに無理矢理起こされてちょっと機嫌が悪そう。せっかく気持ちよくお昼寝し
てたのに、起こして悪かったね。
ゴメン!


     ←こちらが本家、悉平太郎(二世)

猫遭遇日 '05.05.02

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 ひょうたんや売店の猫

 

ここは桜の名所、愛知県の岡崎城(岡崎公園)。桜の時期となると、出店や土産
物屋は、朝早くから開店準備に忙しい。そんなお店の一つに、「ひょうたんや売
店」がある。お土産物と一緒に、串カツや、土手煮等を売っている。
 そのひょうたんやのベンチに一匹の猫がいた。ヒモで繋がれているところから
して、飼い猫である。おそらくひょうたんやの猫なのだろう。いわゆる招き猫っ
てやつだ。
 普通招き猫は、陶器でできていてどちらかの手を上げているものなのだが、こ
の猫は、生きているうえ、どちらの手も上げていない。しかし、私のような猫バ
カがやってくるから、明らかに人招きである。
 容姿は、招き猫特有の日本猫ではなく、模様はアメショだが、顔つきはチンチ
ラっぽい。由緒正しき?ミックスというやつだろうか。
 随分と人になれているらしく、誰彼かまわず愛嬌を振りまいている。撫でてや
ると嬉しいのか、手でもみもみ攻撃をする。だが、モミモミする対象が、ベンチ
なのでカリカリと爪を立てる音がするので、爪研ぎをしているように猫を知らな
い人には聞こえるらしい。
 ベンチの回りをときおり動く程度で、ほとんどベンチの上にいる。ヒモで繋が
れているので当然といえばその通りだが、無理に脱走したがる気配がないところ
がうちのハナキンとは大違いだ。もっともハナキンの場合、繋いでいるヒモにじ
ゃれついて、とてもおとなしくなんかしていないだろう。撫でようとするお客に
は噛みついて、とても招き猫にはなれないだろうなあ。
 この子は、お店の人にも、お客にもかわいがられているようだ。こういう猫を
見ると何となく心がホッとする。やはり、人間と猫はこういう関係でありたいも
のである。
 しばらくしてもう一度、ここを通ってみたが、お客はいっぱいいたけど、この
子はいなかった。招き猫としてのお役目が終わったのだろうか、きっとお店の奥
で昼寝でもしているに違いない。
 おつかれさま。

  

猫遭遇日 '05.04.10

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徳川家の猫?

 岡崎城の横に、三河武士の館「家康館」というのがある。この前に一匹の猫が
いた。茶トラ系のブチ模様で、首輪をしていないところからして、おそらくノラ
だろう。
 警戒されないよう、そっと近づく。しかし以外に早くこちらに気づかれてしま
った。逃げられる前にとりあえず1枚シャッターを切る。ええい!ままよとばか
り、さらに近づいてシャッターを切る。この時敵は思わぬ行動に出た。カメラに
近づいてきたのである。どうやら、友好的民族だと言うことが伝わったらしい。
そうなると、友好の印とばかり、記念撮影をさせていただいた。
 この猫も。なかなかいい体型をしている。そして人なつっこさが、町中の観光
地で生きていくための必須条件であることをこの猫は知っている。そうしないと
民家の少ない場所でえさを手に入れるには、観光客に媚を売るしかないのである。
逆に住宅街のノラの場合、えさをもらえる縄張りが決まっている場合が多く、そ
こ以外では媚を売る必用がないので、クールなのだ。
 しかし、一日中媚を売っているわけではない。最初に目があったときの鋭い眼
光。この目で一瞬にして、相手を敵か味方かを見分けているのだろう。そして、
相手が敵だと判れば、素早く身を隠すのである。そして、お腹がくちくなったら、
夕方まで昼寝をして過ごせばよい。まるで殿様なみだね。


「貴様何奴!此処を何処と心得る!後の紋所が目に入らぬか!」


「なに、遠州からはるばるやってこられたと申すか。苦しゅうない、近う寄れ」
って寄ってるのは其方ではないか!

猫遭遇日 '05.04.10

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