DUMKA

ぎゃくたま2 (2005.09.10)

 2005年7月23日購入、8月23日開始、9月8日終了。

 お気に入りのお話とキャラは一姫(いつき)。前作の流風(るか)のような格好良さや切れ味にはやや欠けるものの、立派すぎる母親の一人娘として生まれた苦悩は読ませてくれました。真面目にしか生きられない自分を蔑む鈴華(れいか)先輩は、琴線に触れるものがあります。かなめは「ToHeart」の長瀬主任が投げ掛けた問いに対する、ひとつの回答でしょうか。

 古月さんの作品はシビレるような名台詞、箴言や警句のオンパレードですが、今回は少なめというか、ポイントを押さえて投入という感じ。それでも沢山ありますが、例えば七海の終盤に出てくる「あなたの傷になりたかった」は、去る者が放つ最上の殺し文句だと思いました。この特色は今後も是非堅持してほしいですし、出来れば「Twins」シリーズのようなドタバタコメディもまた読みたいですね。

サハロフ(佐藤純一)