DUMKA

2010年にプレイしたゲーム / 2011.01.03

 購入したタイトルは18禁ゲーム14本(うち2本は積み状態)。ゲームソフトの購入費は約68,000円で、2009年の約91,000円(15本)を大きく下回りました。これは単価の低いダウンロード購入版が5本を占めるなど、店頭価格およそ6,000円以上の作品が12本から7本に減ったためです。旧作を廉価に入手できるDL販売は、今や有力な購入チャンネルと言えます。

 読了した主なタイトルは、「花と乙女に祝福を ロイヤルブーケ」「ド田舎ちゃんねる5」「Clover Point」「魔界天使ジブリール4」「あまつみそらに!」「処女はお姉さまに恋してる 2人のエルダー」「るいは智を呼ぶ FANDISK」の7本で、「私立アキハバラ学園」が現在進行中。また、前年購入の「スズノネセブン! SWEET LOVERS' CONCERTO」「そらいろ」も読了したほか、るい智FDに先立ち「るいは智を呼ぶ」を全篇再読。概ね前年並みのペースを維持できました。近年は本篇並みのボリュームを持つ大型ファンディスクが目立ちますが、読み物であれば私は大歓迎です。

 「スズノネセブン! SWEET LOVERS' CONCERTO」(クロシェット)は本篇4人の後日談に、攻略対象から外れていた4人のシナリオという構成で、本篇のうち分岐が生じるまでの部分も収録。とかく悲劇に陥りやすい「魔法のある世界」を描きながらも、そこから悪意を注意深く取り除くことで、明るくて思いやりのある、心地好い世界観を作り出しています。一癖も二癖もある登場人物たちや、合宿という目標を同じくする共同生活も相まって、学園ものとして最高レベルのテキストを楽しませてもらいました。

 「ド田舎ちゃんねる5」(ハムハムソフト)は、田舎ならではの事情で笑いを取りつつ、地元にどう貢献するか考える主人公に独特の存在感がありました。村の危機的な財政状況が日常会話から劇中劇まで繰り返し出てきますが、税金関連の話題がこれほど多い作品は、「世界で一番NGな恋」(経理だった主人公が会社の不正を追及したら解雇された)以来です。一方、老宮司の「変わらない暮らしを静かに続けたい人もいるだろう。それを押し切ってまで過疎の村を賑やかにする必要はあるのか」という問い掛けは、正に今の日本が立たされている分岐点を言い当てたもので、胸に沁みました。なお、いろいろやばそうなネタ(リニア新幹線とか)が満載で面白かった劇中劇(番組)のうち、「フラグへし折り男」がスピンオフ作品として登場する予定だそうで、こちらも楽しみです。

 「あまつみそらに!」(クロシェット)は田舎からさらに一歩進んだ、瀬戸内海の島(小豆島と思われる)が舞台。家族の絆や土地の人々との関わりを大切にする、深景先輩曰く「保守本流」の主人公が興味深いです。科学や産業が発達し、海外の文化も複雑に入り込んだ現代社会で、祖先や自然に根差した日本古来の神々はどんな位置を占めているのか。田舎ものと言えば懐かしさや感動など、個人の心の動きを描いた内向きの作品が主流ですが、地域社会で自分に何が出来るかを考える主人公像は、若い人たちにひとつの方向性を示しているのではないでしょうか。

 そんなわけで、特に印象的だった3本のうち、2本をクロシェットが占める結果になりました。クロシェットは登場人物や世界観の作り込みがしっかりしていて、読み手がその場に加わりたくなるような、とても魅力的な作品を世に送り出してくれます。今後も注目していきたいブランドです。

サハロフ(佐藤純一)