音の四阿 Vol.14
Vol.14 すかんち『ダブルダブルチョコレート』 DORIS『Did you give the world some love today,Baby』
ダブルダブルチョコレート すかんち (SRCL3405-6)
DISC-1- マインソング
- ミラクルデイズ
- ペチカ
- ママは最高
- 君を好きになった
- プレゼント
- 石見銀山ねずみとり
- 女の娘の気持ちは分からない
- グッバイルビーチューズデイ
- HEAVEN
DISC-2- HAPPY WEDDING
- ロビタ
- ミスターユニバース
- レターマン
- アンラッキーマン
- フランス組曲 2番“エア”〜人形の部屋
- セラピスト
- 必殺のハードラブ
- ボヘミアの美談
- 涅槃で待たないで
- ロックンロールスター
これがすかんちとしてはラストアルバムになるのかな? 1995年発表の2枚組。
ローリー寺西(現在はローリー)の妄想爆発といったところでしょうか。いや、才能の垂れ流しといった方が適切かも。
なんでも3分の曲は1分半で出来ると豪語するだけあって、全曲どこかで聴いたようなメロディ炸裂です。あまりにも元ネタがあからさまなんでそれはそれで笑えます。
というかあけすけな過去の音楽へのリスペクト(パクリとも言う)がすかんちの魅力であるんだから、それはオッケー。
異常なポップマシーンとしてのローリーは評価してるんですが、このアルバムに関して言えば、ポップさはそれほど出てないかもしれぬ。結構ストロングなロックって感じだし。
自称「四畳半ロック」のDISCー1-M-5、手塚治虫の名作「火の鳥」の登場人物をモチーフにしたDISC-2-M-2は泣けます。
ま、詳しいセルフライナーノーツがついてるんでそれを読んでくれい。
Did you give the world some love today,Baby DORIS (TOCP-50152)
- Did You Give The World Some Love Today,Baby
- I Wish I Knew
- Grey rain Of Sweden
- Waiting At The Station
- Don't
- Daisies
- You Never Come Closer
- Whispering Pine
- I'm Pushing You Out
- Won't You Take Me To The Theatre
- Beatmaker
- Bath
- Mama Didn't Lie
- Benny Law
- You Made A Fool Of Me
- Wouldn't That Be Groovy
- Don't Let It rain
- One Fine Day
- Flowers In The Morning
- What A Lovely Way
- Why Did You Go
- Go Back To Daddy
1970年に発表されたらしいアルバム。M-13〜22はボーナストラック。
とにかくこのDORISという人に関しては情報がないのです。ボーカルのスウェーデン出身のDORIS SVENSSONを中心に、脇を割とベテランで固めた感じなのだが、はっきりいって謎の部分は多いんだ。
で、音楽の方だが、ジャズをベースに様々なタイプの楽曲が並ぶ。トラディショナルな曲やしみじみとしたバラッドなんかもある。全般的にはキャロルキング系の曲と言えばわかりやすいかな?
で、そんな曲の中で突然変異的なのがMー7である。70年という時代を感じさせない、アブストラクトな曲。この曲がヨーロッパのクラブシーンを中心とする90年代の再評価(というか70年代には評価されてたかどうかはわからない)に繋がってるらしいけど。
とまぁ、いろんなタイプの曲が並んでるのだが、それをびしっと締めてるのがDORISの「声」。おだやかなジャニスジョップリンって感じもするけど、なかなかに存在感のあるボーカリストです。
しかし彼女はまだ存命なのでしょうか? だとしたらどうしているのか・・・・。遠く北欧に思いを寄せるワタシです。
ま、ともかく何度聴いても飽きない1枚。