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ちょいといい話



トリャ。ドウ!!!!


 読売新聞の「窓」という欄に掲載されたお話を紹介します。
読書普及協会というところでも、かなり反響あった話らしいです。
読んでみてね。

<ココから>

★★★プールを歩いて渡った少女★★★

広島市の女子高校のA子さんは、小児マヒが原因で足が悪い女の子でした。

A子さんが通う学校では、毎年七月のプール解禁日に、クラス対抗百メートル
水泳リレー大会をしています。男女二名ずつがそれぞれ二百メートル泳ぐ
競技です。

A子さんのクラスでこの大会の出場選手を決めていた時、女子一名が
どうしても決まりませんでした。早く帰りたいクラスのボスは、
「A子はこの3年間、体育祭、水泳大会に一度も出ていない。最後の3年
なんだから、お前が参加しろ」といじわるなことを言い出しました。
A子さんは誰かが味方すると思ったけれど、女子生徒は何か言えば自分が
泳がされると思い、みな口をつぐんでいます。男子生徒もボスのグループに
憎まれたくないから、何も言いませんでした。そして、結局泳げないA子さんが
選手になったのです。

彼女は家に帰り、お母さんに泣きながら訴えました。するとお母さんは、
「お前は来春就職して、その会社で何か出来ない仕事を言われたら、
また泣いて私に相談するの? そしてお母さんがそのたびに会社に行って、
うちの子にこんな仕事をさせないでくださいって言いに行くの?」
そう言ってすごく怒り、A子さんを突き放しました。

A子さんは部屋で泣きはらし、二十五メートルを歩いて渡る決心をし、
そのことをお母さんに告げに行きました。するとお母さんは、仏間で
「A子を強い子に育ててください」と、必死に仏壇に向かって祈っていました。

水泳大会の日、水中を歩くA子をさんを見て、まわりから笑い声やひやかしの
声が響きました。彼女がやっとプールの中ほどまで進んだその時、一人の男の人が
背広を着たままでプールに飛び込み、A子さんの隣のコースを一緒に歩き始めたのです。
高校の校長先生でした。「何分かかってももいい、先生が一緒に歩いてあげるから、
ゴールまで歩きなさい。恥ずかしいことじゃない、自分の足で歩きなさい」
そういって励ましてくれたのです。一瞬にしてひやかしや笑い声は消え、
みんなが声を出して彼女を応援し始めました。長い時間をかけて彼女が二十五メートル
を歩き終わった時、友達も先生も、そしてあのボスのグループもみんな泣いていました。

『「夢の卵」の孵化(かえ)し方・育て方』仲田勝久著 致知出版社刊より

<ココまで>

いかがでしたか?
小生は、読んでて胸の奥が熱くなってきました。
強く生きよう!と思う今日このごろです。
読書っていいなあと思いました。
それではまた!!!
次回の稽古でお会いしましょう。

竹刀
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