レーティング全国大会 95.4.5(四日市市文化会館)

           優勝:野山 知敬
伊藤 和幸−−         |         −−野山 知敬
(東京)   |伊藤−−    |    −−野山|  (大阪)
嘉野 満 −−     |   |   |     −−菊田 裕司
(東京)        |   |   |       (神奈川)
            |鈴木−−−野山
樋田 栄正−−     |       |     −−高橋 守
(東京)   |鈴木−−         −−高橋|  (北海道)
鈴木 英春−−                   −−藤井 真司
(東京)                        (島根)



先手:鈴木 英春(東京:写真左)
後手:野山 知敬(大阪:同 右)







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棋譜と解説図面
▲7六歩    △8四歩    ▲4八銀    △3四歩
▲5六歩    △8五歩    ▲5七銀    △4四歩
▲7八金    △8六歩    ▲同 歩    △同 飛
▲6九玉    △8二飛    ▲8七歩    △6二銀(図)


鈴木英春(すずきえいしゅん)さんと野山知敬(のやま
とものり)さんは、過去朝日アマ三番勝負やグランドチ
ャンピオン戦等大きな大会で何度も対戦
してきている。
今回も優勝30万円の大勝負。序盤飛車先を切られて
も平気のおなじみ「英春流」で、今回は中央をねらう
バ−ジョン。
▲5八金    △5四歩    ▲6六歩    △5二金右
▲6七金右  △4二銀    ▲7七角    △3二金
▲8八銀    △4一玉    ▲7九玉    △3三銀(図)


後手は矢倉に組み、固さで勝負しようという陣形、
先手は早めに角を左翼へ転回させて盤面全体を押さえ
込むねらいで駒組が進む。
▲5九角    △3一角    ▲9六歩    △9四歩
▲6五歩    △7四歩    ▲6六銀    △7三桂
▲7七桂    △6四歩  ▲同 歩    △同 角(図)


後手はぐずぐずしていると5筋から攻められて受け
が効かなくなってしまいそうなので動いた。
6筋の歩交換は△6三銀の形を作るため。
▲6五歩    △4二角
▲5五歩    △6三銀    ▲5四歩    △同 銀
▲5八飛    △4三金右 ▲3六歩    △3一玉    
▲8九玉    △2二玉  ▲3七角(図)    


△4三金右では△4三金左との比較に迷ったが、ここは
王を固めて勝負と思った。
▲3七角は先手の狙い。どう受けるかが難しい。
      △8三飛    ▲5九飛  △9五歩  
▲同 歩    △9七歩  ▲同 香    △9六歩    
▲同 香    △8六歩  ▲同 歩    △同 飛    
▲8七銀    △9六飛(図)

▲5九飛で▲7五歩は△5七歩▲同飛△5五歩▲同銀
△6五桂というような変化になる。
△9五歩はチャンスと見て仕掛けた手だが、△9七歩
はちょっと激しすぎたか。じっと△9六歩と指すとこ
ろ。
▲8六歩  △9五飛    ▲9六歩    △9三飛    
▲7五歩  △6一香  ▲7六金    △7五歩    
▲同 銀    △6五桂(図)

▲8六歩は大ポカ。図以下▲9六同銀△9七角成▲
8七銀△8六歩▲9八銀△9五香と激しく攻めるだ
ろうがこれは指しきりそうで危ない。ただし一歩温
存していれば▲9八銀に△9六馬で指せる。
△9五飛が詰めろなのを先手はうっかり。

△6一香では△8五歩▲同歩△8六歩といった攻めを
狙うべきだった。この香はあまり効いていなかった。
▲6四歩    △7七桂成  ▲同金引    △6五銀
▲7六歩    △7四歩    ▲8四銀    △5三飛
▲5五桂(図)


ごちゃごちゃやっている内に難しい局面になって
しまった。
だが、冷静に見れば先手の右翼の桂香が遊んでいる
のでまだ後手が良さそうだ。
△5四金    ▲6三歩成  △同 香    ▲同桂成
△同 飛    ▲9一角成  △5八歩    ▲6九飛
△6六桂    ▲8八金    △7五歩(図)


▲6九飛では▲3九飛と遠くに逃げられている方
が大変だった。先手は玉飛接近の悪形となり、攻め
ている後手にまたも流れが傾いた。
図の△7五歩はまさしく筋!
▲9八玉
△7六歩    ▲同 銀    △同 銀    ▲同 金
△6五金(図)

△6五金は会心のさばき。
以下金銀を手にして寄せに入る。
▲同 金    △同 飛    ▲7六金    △7八金
▲6五金    △8八金    ▲同 玉    △7六銀
▲8七金    △7八金まで112手で後手の勝ち