棋譜と解説 | 図面 |
▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △4四歩
▲4八銀 △4二飛 ▲6八玉 △7二銀
▲7八玉 △6二玉 ▲5六歩 △5二金左(図)
早咲さんは2回アマ名人になっている特級強豪。まだ
20代前半という若さだが、すでに大分では名誉市民
だとのこと。
中村さんは四間飛車を武器に平成最強戦(80万円)、
全日本選抜選手権(100万円)などの大きな賞金大会
を制してきた。この大会も優勝賞金は30万円である。
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▲2五歩 △3三角 ▲7七角 △6四歩
▲8八玉 △7一玉 ▲9八香 △3二銀
▲9九玉 △4五歩 ▲3三角成 △同 銀
▲5七銀 △5四角(図)
戦形は先手の居飛車穴熊対四間飛車で、これはほぼ
予想されていた。後手の対策は角交換。まだ先手の
陣形が整わないうちに攻め味を作っておこうという
もの。 | |
▲7八金 △7六角
▲8八銀 △8二玉 ▲5九金 △9四歩
▲6九金 △6三金 ▲3六歩 △5四角
▲2六飛 △7四歩 ▲2四歩 △同 歩
▲3七桂(図)
後手は歩をかすめ取ったが、その分角を手放して
いるので先手も十分指せると見ている。
2筋を突き捨てて▲3七桂は筋のよいさばき。
いよいよ中盤にさしかかる。 | |
△9五歩 ▲7九金寄 △7三桂
▲3五歩 △同 歩 ▲6六銀 △3二角
▲5五歩 △8四歩 ▲5六角 △6五歩
▲7七銀引 △1四角(図)
△3二角はうまいかわし。これで先手の手段を
封じている。この手で△8三銀は▲5五銀△3二角
▲4五桂△同飛▲3四歩の強襲がいやな順。
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▲4五桂 △4四銀
▲2四飛 △4五銀 ▲同 角 △同 飛
▲7五歩 △同 歩 ▲7四歩 △4七飛成
▲7三歩成 △同 玉(図)
△4七竜では△8五桂と跳ねたいが、▲7四歩の拠
点を残しては危ない。大駒を成るのはやはり大きく、
竜を自陣に引いて切らせにかかる。
だが、穴熊は少々攻めが遠くても油断できない。 | |
▲6六歩 △4一龍
▲6五歩 △3三角 ▲6四銀 △同 金
▲同 飛 △6三歩 ▲7四歩 △6二玉
▲1四飛 △同 歩 ▲2三角(図)
ついに先手は飛車も切っての猛攻で勝負をかける。
まったく油断のならない順であり、先手王の遠さを
見ればまだひと辛抱が必要だ。 | |
△3二銀
▲3四角成 △3九飛 ▲4五桂
△5五角 ▲6四歩 △同 角 ▲4四金
△5二金 ▲6六銀 △6一桂 ▲6五銀
△5五角(図)
▲4五桂が敗着。ここは▲5四歩△同歩▲4五桂だっ
た。以下△5五角なら▲5三金△7一王▲5四金△1
九角成▲5三桂不成、また△2二角でも▲5三金△7
一王▲7三歩成△同銀▲6三金。 | |
▲5三桂成 △同 桂 ▲5四金
△1九角成 ▲5三金 △同 金 ▲5四歩
△4四金 ▲5三桂 △4二龍 (図)
どうやら先手の指しきりがはっきりしてきたようだ。
以下、いくばくもなく投了となる。 | |
▲6一桂成
△同 銀 ▲同 馬 △同 玉 ▲5三銀
△4一龍 ▲6四銀直 △同 歩 ▲7三歩成
△7一金 ▲6三と △5四金
まで、114手にて後手の勝ち | |