辻清治さんの <関東修行日誌−6> 2001.12
 

<言い訳>

 関東修行日誌の更新を怠ったまま1年近くが経過しすみません。関西に帰った時や
ここ関東でも「面白くて楽しく読ませてもらっています。次号早く書いて下さいよ」
等の激励(催促?)を様々な方から頂く。
 本人としては大変嬉しく、又励みにもなっており、その度に「さあ書こう!」と思
うのだが途中で挫折してしまう。

  挫折要因は2つある。(「女と酒?」。いやいや、とんでもない。侘しく健全な(?)
 仕事と将棋の二者択一パターンの単身赴任生活を送っております)
  ひとつはその侘しい生活の気晴らしにと思って始めた「倶楽部24」でのネット将棋。
 これにはまり、今年2月に始めて以来、10ヶ月で約800局の対局。酔っ払った時も
 半分ウトウトしている時も、眠る前の儀式(?)のように画面の盤に向ってしまいます。
これでは文章を書く時間が持てないのも当然で、大変失礼しました。
散々指した結果、私の力では2400点は維持出来ないということがようやく判りました
(2400以上の方に敬意を表します)。これからは心を入れ替えて(?)少しは関東修
行日誌に時間をさくことを誓います!?

 もうひとつの理由が「棋譜」。「貴方は何段?」と言われそうだが、指した将棋が再現出来
ない。沖さんや山崎さんが頑張っているのに、一回り以上年下の私が言うのは恥ずかしいが、
1日前の棋譜が思い出せない(念の為言っておくと、手順前後有りならなんとか…)。何年
か前までは大会で指した全局を1〜2週間後の休日に採譜していたことが、今となるととて
も信じられない(まあ、以前の方が序盤をシステマティックに指していて、今のほうがいい
かげんに、良く言えば自由奔放に指しているということも影響しているかも…)。
 大会当日の夜に棋譜を残せば良いのだけれど、生来の怠け癖からそうもいかない。どうし
ても数日経って修行日誌を書こうという段になって悩むことになる。特に、どちらも同じ局
面に至りそうな手順前後に悩む。どちらが読みでどちらが実手順だったのか…?「そんなの
どっちでもいいのでは…」という気持ちもあるのだが、そういうところだけは潔癖症なところ
があって、「指している時は相手の変化を制限するためにどちらかを選択したのだから(正
しいのはひとつ)…」と考え記憶を振り絞る。そして、その内棋譜が未完成のまま残ること
になる。

 このようなあれこれが、挫折要因でした。今後は棋譜無しの修行日誌でも許して下さい。


<この一年>  さて、言い訳はこの位にして、昨年の12月初に関東修行日誌−1を書き始めたことを考 え、この1年の個人としての成績を振り返ってみる。 1.朝日アマ南関東大会(昨年11月):浜真之さんに負けBEST8止まり。  「予選でも負かされていたので、文句無しの敗戦。浜さんは強かった」 2.まぐろ名人戦(昨年11月):4回戦で村井さんに負け4勝1敗の6or7位。  「楽しい大会と美味しいまぐろにひかれ今年も出たい。でも今年は王将戦の全国大会の2日目 と重なっており、気持ちは複雑。今年は参加出来なくなる方が自分にとって幸せな結果?」 3.日本レストランシステム杯(昨年11月):3回戦で山田敦幹さんに負け。  「樋田さん、菊田さんへの連勝は予想外の健闘。参加メンバーはアマトップクラス+プロ故、 トーナメント1回戦敗退、敗者戦負け、慰安戦負けの3連敗でも何ら不思議はない。今年は呼 ばれず残念。来年は呼んでもらえる様、活躍したい。」 4.蒲田Gチャンピオン戦(昨年12月):決勝T2回戦で小泉有明さんに負け  「もう少し戦っていたかったが…、トップアマがあふれんばかりにいるので押し出されても 致しかたなし。トン汁の美味しさと観戦していた準決勝・決勝のレベルの高さが印象的」 5.都名人戦(1月):準々決勝で林隆弘くんに負けのBEST8。  「50回の伝統と都庁で都名人戦をやることの意義は大きい。その伝統を守り続けてこられた 方々に感謝の気持ちを表します。来年もう一度挑戦したい」 6.鎌倉王座戦(2月):優勝  「関東に来てから初めて、自分より強い人も参加している大会で優勝。又、歴代鎌倉名人の 名前を見て、あらためてここに名を残せることの嬉しさが増した」 7.アマレーティング東京予選(3月):優勝  「レーティング選手権の全国大会は、持点(R点)の水準が一定以上だと参加資格があること から、相手に気の緩みがあったと思うが、宮原康一、秋山太郎、石井豊の3氏を連破しての優勝 は格別の味わい。ちなみに石井豊さんとNECの加藤徹は、東京での私の将棋の師匠(テクニカ ルアドバイザー)と思っている。二人とも質問に対する回答が真摯且つ的確(それだけ日頃から 勉強しているということ)であり、感謝している。何のお返しもしていませんが、これからもア ドバイスを宜しく…」  とりあえず、3月迄の報告です。4月以降は次号をご期待下さい。 次号はそれほどお待たせしない予定です。では、また…。